販売管理関連組織
ここでは、販売管理の各組織の目的と関係を説明します。
会社は独立した会計単位を表わし、企業グループ内の会社などが該当します。法律で定められている貸借対照表や損益計算書は会社レベルで作成されます。
販売組織は販売活動で責任を負う組織単位です。また、管理レポート、業務管理、及び分析を行う際に重要な単位です。テンプレートでは、国内販売と海外販売の2つの販売組織が用意されています。
流通チャネルは商品やサービスを得意先に届ける流通の形態を表します。 (例.店頭販売、インターネット取引 等)。通常は流通チャネルをダミーとして1つだけ設定するケースが多いです。テンプレートでは、複数の流通形態を持たない想定のため、流通チャネルは1つだけ用意されています。
製品部門は商品やサービスをグループ化することができます。テンプレートでは、見込生産品と受注生産品の2つの製品部門が用意されています。
営業所は取引や販売で使用する組織構造の地理的な側面を定義します。営業所は販売組織+流通チャネル+製品部門の組合せに対して割り当てます。テンプレートでは営業課として、物理的な営業所+製品ラインアップごとに定義しています。営業所は、販売の各伝票においては、受注や売上の実績がどの営業組織に帰属するかを識別できます。また、得意先マスタには、管轄している営業組織を登録します。
会社コードは前述で説明した通りです。
プラントは、品目の在庫の金額と数量を管理する単位です。同じ品目でも複数の原価を管理したい場合には、プラントを分けることを検討します。販売管理では、どこから商品を出荷するか?という観点から、「出荷プラント」と呼びます。
出荷ポイントは出荷を管理する単位です。出荷指示(出荷伝票登録)を行う場合に指定するキーとなるため、倉庫や物流部門、出荷パース等、出荷を分けて管理したい単位にそれぞれ設定します。プラントが近接している場合は、1つの出荷ポイントを複数のプラントに割り当てることも可能です。
品目マスタ
- 名称や重量・容積等、品目に関する基本的な情報を登録・管理します。
- 品目につき1つだけ登録し、全ての組織構造で共通で使用されます。
【販売ビュー】 - 販売の数量単位や、出荷プラント等、販売管理業務に関する情報を登録・管理します。
- 販売組織+流通チャネルの組合せごとに登録し、その組織の組合せにおいてのみ使用されます。
- 同じ品目を異なる取引条件で販売する場合は、販売組織または流通チャネルを分ける必要があります。但し、組織を分けるとマスタのメンテナンス負荷も増えるので注意が必要です。
【会計ビュー】 - 会計仕訳に関わる情報(主に原価)を登録・管理します。
- プラントごとに登録し、該当のプラントにおいてのみ使用されます。
- 同一の品目でも売上原価が異なる管理を行いたい場合は、プラントを分けることを検討します。