この記事は、Power Automate Advent Calendar 2024 12月12日担当分 の記事です。
問い合わせフォームの通知フローを少しだけ工夫した内容になります。
問い合わせフォームの通知
発端は「フォームをメール通知してほしい」との要望ですが、意外と難航します。
フローを一旦作成する
ひとまず、以下のようなフローを作成しました。
このようなフローを作ると、以下の内容で問合せした人にメール通知がされます。
メールの差出人がフロー作成者となります。
問題は、メール受信者が、差出人(フロー作成者)に連絡してしまうことがあります。
差出人(フロー作成者)が業務担当者であれば問題ないですが、業務担当外の場合に担当が違うということが起きます。
試してみた事 その① 差出人を変更する
メールの送信(V2)アクションの差出人を別のメールアドレスに変更します。
実行してみると下記のようなエラーとなってしまいました。
指定のアカウントでのメール送信する権限がないと表示されています。
You are not authorized to send mail on behalf of the specified sending account.
試してみた事 その② SPOの機能でメールを送る
代替手段を探していたところこちらの記事を拝見し
SPOの機能でメールを送る事ができると知りました。
作成したフローの最後のアクション 「メールの送信(V2)」 を 「SharePointにHTTP要求を送信します」 に変更します。
設定内容
プロパティ | 設定値 |
---|---|
サイトのアドレス | 任意のサイト |
方法 | Post |
URI | _api/SP.Utilities.Utility.SendEmail |
ヘッダー(Accept) | application/json;odata=verbose |
ヘッダー(content-type) | application/json;odata=verbose |
ボディ | 以下を設定 |
{
"properties": {
"__metadata": { "type": "SP.Utilities.EmailProperties" },
"From": "",
"To": { "results": ["メールアドレス"] },
"CC": { "results": ["メールアドレス"] },
"Subject": "件名",
"Body": "本文"
}
}
ボディの設定内容
プロパティ | 設定値 | 備考 |
---|---|---|
__metadata | {"type":"SP.Utilities.EmailProperties" } | |
From | 差出人 | ""のみ。""からメールアドレスに変更しても差出人はSPOのまま。 |
To | 宛先 | resultsを使用して["メールアドレス1", "メールアドレス2"]とすると複数メールに送信可 |
CC | 同報 | resultsを使用して["メールアドレス1", "メールアドレス2"]とすると複数メールに送信可 |
Subject | 件名 | |
Body | 本文 |
このように指定するとメール差出人がno-reply@sharepointonline.comで通知されます。
注意点
ToやCCにメールアドレス指定する際、指定したメールアドレスについては、サイト上で閲覧権限以上指定しないとメール通知されないようです。
要注意事項
一見「試してみた事 その②」でフロー作成者→SPOへ差出人を変更することができ、めでたし、めでたしと思いきや要注意事項があります。
なんと来年2025年10月31日でSharePoint SendEmail APIのサポートを廃止するから使えなくなるってことですよね。
来年10月末まではOutlookコネクタを利用するようにって、結局は差出人がフロー作成者に戻ることになるんじゃん😱
他に代替手段がないか引き続き確認したいと思います。