iOSアプリ開発では、中級者以上のPG/SEでも躊躇してしまうような面倒な点がいくつもあります。
UIKitを使いこなすのもそうでしょうし、レイアウト云々もそうでしょうし、storyBoardを使う使わないもそうでしょうし、普通にプログラミングをやってきた人にとって面倒だと思えることが多々あります。
ですが、逆に面白いと食いつく人がいるとも思えます。
例えば、自身のiOSデバイスで動かすのが嬉しいとか、オリジナルのアイディアが生きるとか、Developer登録すれば個人でも
リリース出来るなど、様々な理由があります。
UIKitやstoryBoard関連、プログラミング言語に関する情報は、調べていただければいくらでもあると思いますが、案外
面倒だけど知られていないことがいくつかあって、私の中ではアプリのアイコン作成が面倒という問題があげられます。
数年前までは、アイコンの画像サイズは3つぐらいでいけたのですが、突然増えた次第でして、様々なサイズの画像を要求されます。
個人で開発していると、画像系ソフトもあんまり充実していない場合もあるでしょうし、何でもかんでもソフトをいちいち立ち上げてやるのは面倒になってきます。
そこで私は、一つのサイズのアイコンを作成さえすれば、必要なサイズのアイコンを生成してくれるシェルスクリプトを作成してみました。
簡単ですが便利なので、おすすめです。
(1)ImageMagickのインストール
ImageMagickをダウンロードしてインストールします。
それに関しては、
http://www.imagemagick.org/
http://cactuslab.com/imagemagick/
などをご参照下さい。
XQuartzも必要となるので、インストールされていなければXQuartzがバンドルされたパッケージをダウンロードすれば
良いかと思います。
(2)シェルスクリプトの作成
シェルスクリプトをお好きなエディタを用いて作成します。(拡張子はshです。)
その前に、まず用いるImageMagickのコマンドについてですが、以下の通りです。
convert -geometry (変換後の画像サイズ) (変換元ファイル名) (変換後ファイル名)
変換後の画像サイズですが、80x80の画像サイズに変換したいのであれば、80x80と記述します。
注意点として、画像サイズの縦横比を維持したい場合はこれでよいのですが、維持したくない場合は80x80!というように、
!をつけます。
変換元ファイルの画像サイズが小さいと、拡大したときに荒くなってしまうので、それなりに大きい画像サイズの
ファイルを一つ作成して下さい。(例として、私は960x960の画像を用意しています。)
そして、以下のようにxxx.sh(お好きなファイル名にして下さい)を作成します。
ここでは仮に、960x960.jpgを準備したとします。
#!/bin/sh
convert -geometry 29x29! 960x960.jpg 29x29.png
convert -geometry 40x40! 960x960.jpg 40x40.png
convert -geometry 50x50! 960x960.jpg 50x50.png
convert -geometry 57x57! 960x960.jpg 57x57.png
convert -geometry 58x58! 960x960.jpg 58x58.png
convert -geometry 72x72! 960x960.jpg 72x72.png
convert -geometry 76x76! 960x960.jpg 76x76.png
convert -geometry 80x80! 960x960.jpg 80x80.png
convert -geometry 87x87! 960x960.jpg 87x87.png
convert -geometry 100x100! 960x960.jpg 100x100.png
convert -geometry 114x114! 960x960.jpg 114x114.png
convert -geometry 120x120! 960x960.jpg 120x120.png
convert -geometry 144x144! 960x960.jpg 144x144.png
convert -geometry 152x152! 960x960.jpg 152x152.png
convert -geometry 180x180! 960x960.jpg 180x180.png
convert -geometry 960x960! 960x960.jpg 960x960.png
convert -geometry 1024x1024! 960x960.jpg 1024x1024.png
パーミッションなどは各自設定して下さい。
当然ですがlaunchImageに関しても、同様にこのシェルスクリプトを改変すれば作成出来るということになります。
これで、現行のxcodeで多くのバージョンに対応したiOSアプリを作成したとしても、必要なアイコンは事足りるはずです。
アイコンを作ってくれる専門の人がいたり、画像系ソフトが充実している方であれば、このようなことは特に必要ない
かもしれませんが、まあ私のような人がいるということも想定して、参考程度に書いてみました。