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【UiPath】Studioにガバナンスポリシーを適用してみる

Last updated at Posted at 2023-04-28

はじめに

UiPathでは開発者が開発基準に準拠し、特定のルールを遵守するように、組織は Studio の機能をコントロールするガバナンス ポリシーを適用するための仕組みが提供されています。
本記事では、ガバナンスポリシーの適用法について説明します。

ガバナンスポリシーでどんなことが制御できるの?

Studioの「設定」メニューで指定できる内容や、ワークフローアナライザー(適用するルール、警告レベル等)を制御することができます。
image.png

その他、下記のようなStudioから設定できない内容も制御することができます。

  • プロジェクト新規作成時の対応OSの初期値
  • Windowsレガシプロジェクトを開くと表示されるWindowsへの移行注意文言の表示(Studio 2022.10.5から可能)
    image.png

制御できる項目は多岐にわたりますので、詳細は公式ドキュメントを確認ください。

ガバナンスポリシーの配布方法

次の方法でガバナンスポリシーを配布することができます。
優先度は1から高くなっており、例えば、Automation Opsとレジストリの両方でガバナンスポリシーを適用した場合、優先度が高いAutomation Opsの設定が利用されます。

優先度 配布方法 Automation Cloud Automation Suite オンプレミス
1 Automation Ops ×
2 Orchestratorアセット1
3 Orchestratorアセット2 ×
4 レジストリ
5 ローカルファイル

Automation Opsでは、ポリシーを画面から設定できますが(ファイルをインポートして設定することもできます)、その他の方法ではガバナンスファイルを入手して、各項目を設定していく必要があります。

ガバナンスファイルの取得方法

ガバナンスファイルは次の取得方法がありますが、現在の設定を反映させた形で取得できるので、個人的には1がおすすめです。

1. Studioから取得する
2. UiPath公式ドキュメントからサンプルファイルを取得する
3. 自分で作成する

Studioから取得する方法

「ヘルプ」の右側にある、「ガバナンスファイルを生成」から「クラシックポリシー」または「モダンポリシー」を選択します。

クラシックポリシー:Automation Ops以外にガバナンスポリシーを適用する場合
モダンポリシー:Automation Opsにガバナンスファイルをインポートする場合

Automation Opsを利用していない環境でライセンス認証を受けている場合は「クラシックポリシー」、「モダンポリシー」の選択肢は出てきません。

image.png

ポリシーが適用されると

「企業ポリシー」に適用されているポリシー名が表示され、%AppData%\UiPathに「ガバナンスファイル名.cache」が作成されます。このファイルは、ローカルファイルの配布以外の配布方法では、削除してもStudioを起動すると再度作成されます。
image.png

ポリシー配布方法

Automation Opsからの配布

画面から設定することができて操作も簡単なので、Automation CloudまたはAutomation Suiteを利用されている場合はお勧めの配布方法です。
下記記事で分かり易く紹介されているのでご確認ください!

Orchestratorアセットからの配布1

Orchestratorからガバナンスポリシーを配布する方法です。次の手順を実施します。

手順1. モダンフォルダ「uipath.settings.config」を作成
手順2. 手順1で作成したフォルダに新規アセットを以下の内容で作成

カテゴリ 内容
アセット名 uipath.studio.governancepolicy
テキスト
ガバナンスファイルの内容を貼り付け

手順3.ガバナンスポリシーを適用したいユーザーまたはグループをフォルダに割り当てる

Orchestratorアセットからの配布2

Orchestratorからガバナンスポリシーを配布する方法です。「Orchestratorアセット1からの配布」と似ていますが、ガバナンスファイルのパスを指定するところが異なります。
次の手順を実施します。

手順1.モダンフォルダ「uipath.settings.config」を作成
手順2.手順1で作成したフォルダに新規アセットを以下の内容で作成

カテゴリ 内容
アセット名 uipath.studio.governancesource
テキスト
ガバナンスファイルのパス

手順3.ガバナンスポリシーを適用したいユーザーまたはグループをフォルダに割り当てる

レジストリからの配布

こちらはレジストリにガバナンスファイルを指定してポリシーを適用させる方法です。各端末のレジストリを直接編集するのではなく、GPOでポリシーを一斉に配布する運用を想定しています。

ガバナンスファイルは読み取り専用でユーザーが削除できない場所に配布してください。

カテゴリ 内容
場所 コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\UiPath
キー GovernanceSource
ガバナンスファイルのパス

ローカルファイルの配布

各端末に直接ガバナンスファイルを配置する方法です。

ユーザーによりファイルが削除されると 適用されたポリシーが外れてしまいます。 他の方法での配布が出来ないか検討してください。

カテゴリ 内容
フォルダ %AppData%\UiPath
ファイル名 uipath.policies.config

おわりに

開発者に開発標準を守ってもらうことで、思わむ事故を防いだり、開発生産性の向上につながります。まだご利用いただいていないのであれば、検討いただけますと幸いです。

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