みなさま、こんにちは!日本マイクロソフトでカスタマーサクセスマネージャーをしております澤本です。今回は、Teamsプラットフォームにおいて、業務の最前線でDXを推進するアンバサダーについてお話したいと思います。
利活用を進めるIT担当者にとって、アンバサダーは、現場にソリューションを浸透させる上で大切な役割です。現場の様々な課題に対して、皆に納得行く考えや新しい業務のアプローチを示し推進させるのは、アンバサダーがあってこそ実現が出来ることであると思います。
では、どうやってアンバサダーを勧誘すれば良いでしょう?どの様な方々の協力が必要でしょうか。
一般的にアンバサダーは、基本やる気がある現場の方で、現在の状況を改善したいと強く願う方を対象にするのが良いとされています。下記の導入アダプションカーブで言うところの[イノベーター]、[アーリーアダプター]と言われるタイプの方々です。このタイプの人々は、常にリスクと向き合いながらも新しいやり方を模索しチャレンジされています。
更にMicrosoft 365では、管理センターにあるレポート機能が充実していますので、例えば既にMicrosoft 365を良く活用されているユーザーの皆さまにお声を掛けして座談会などを実施するだけで、現場のユーザーが考えている課題感や今後の活用の方向性などを把握することが容易に実現できます。 私が担当したお客様の多くでは、この様な現況をレポートで把握した上で座談会に持ち込むことで、部署や職種に対する利活用の方向性を見極め、適切な施策を現場に提供する最初のステップとして実施して頂いております。
良くお客様先で『アンバサダーは業務の負担になる』と言われるケースもありますが、そこは部門長の方やDX施策の一環としてきちんと認知される必要があります。また、ボランティアのアンバサダーにて実施を検討される場合においても、施策(キャンペーン)の期間を例えば3ヶ月間などに実施期間を固定して参加してもらうなど、アンバサダーのお仕事を受けてくださる方の心理的負担も考慮が必要になります。アンバサダーの方々の実現させたいことと、利活用の担当者が実現させたいこと両方が実現できるように施策をプランニングすることが重要です。
さて、現場で最先端活用を推進するアンバサダーに対して、本部側にも利活用の担当者と共に、業務の最適化をサポートする技術に明るい担当者が必要になります。どの様に最新テクノロジーを活用して現場のお困りごとを解決できるか考える担当者です。
マイクロソフトでは、様々な業務の現場と本部側の間をデジタル化することで、継続的に現場の課題を解決し業務を最適化させていく取り組み、このアプローチを**デジタルフィードバックループ**と表現しております。
DXを推進することは、単に現在の業務をデジタル化するだけに留まりません。デジタル化した業務をさらにAIなどの力により分析させ、持続的かつ最適化を繰り返し図ることで業務がデジタル上で理想的に活用できるようになるのです。
今回はTeamsを中心とした業務のDX化の側面からお話し致しましたが、マイクロソフトでは、こういったデジタルフィードバックループを**[現場の業務]だけではなく、[お客様との関係]であったり、[社員との関係]や[製品やサービス]**の側面でも同様に適用すべきデジタル化の世界と考えています。
少し話が拡散してしまいましたが、業務のデジタル化を考えた時、最先端業務を想像し実践できるアンバサダーとそれをサポートする本部側の組織は、今後デジタル時代に生きるどの企業にとっても大変有益な組織構成となってきます。デジタル時代の効果的な業務改善や浸透にアンバサダーチームを構築することを是非検討してみてください。
さて次回は、Teamsを業務で活用するための基盤づくり、Power Platformガバナンスについてお話したいと思います。
(本記事は2021年5月時点の情報に基づきます)