みなさま、こんにちは!日本マイクロソフトでカスタマーサクセスマネージャーをしております澤本です。今回は、Teamsをプラットフォームとして活用していくための組織と統制作り、ガバナンスについてお話したいと思います。
多くの企業様でお聞きすることがあるのですが、各部門で作成されたアプリやマクロなどが担当者が辞めてしまったなどの理由によりメンテナンスが継続出来なくなり、仕方なくIT部門に頼って来ることなどのケースを時々お聞きします。設計図なども十分にないアプリをいきなり管理してくれと頼られても、エラーが多かったり運用のプロセスが把握できなかったりと、IT部門としても簡単に受け入れることも出来ないことで苦労されているとお聞きします。
TeamsとPower Platformを活用し現場のDX化を進めて行くためのガバナンス作りは、現場のデジタル化を推し進める上でとても重要な取り組みと言えます。現場によって考察するポイントは異なりますが、一般的にこの様な課題があります。
アプリ構築環境を開放する際のガバナンスの課題
• 部門が勝手に外部のアプリ(サービス)の契約してしまう > シャドーIT化
• 正しい知識もないままアプリを構築して業務で利用してしまう > IT部門への負荷
• 業務アプリの構築の仕方が分からない > DXに乗り遅れテクノロジーを使いこなせない
• アプリがモニタリングされておらず、全体管理が出来ない > アプリの管理が出来ない
マイクロソフトでは、こういった課題感に対しCenter of Excellenceなるデジタルを使いこなすフレームワークを提案しデジタルを現場で活用していくための組織構築を推奨しています。
Center of Excellenceでは、運用から教育、セキュリティ、そして現場での活用を踏まえ、複数の組織で構成されることが望まれます。例えば、上記の様にIT運用、IT利活用、セキュリティ、そして事業部門の様な混合のチームで利用者を支援します。
こういった組織作りが、前回にご紹介したデジタルフィードバックループをサポートし、最新のテクノロジーを業務に取り込み、自動化、アプリ化を実現できるのです。そして自社に必要なテクノロジーの良いところをビジネスの取り込み最適化を実現できるのです。
因みにこのCenter of Excellenceですが、Power Platformをご利用頂く組織でこのガバナンス観点を含めた運用がご利用頂けるようベースとなるスターターキットが用意されておりますので、どんな運用が出来るのかご興味がある方はこちらもご参照ください。
Microsoft Power Platform Center of Excellence (CoE) スターター キット
これからの時代は、更に多くのことがデジタル化されて行きます。テクノロジーの継続的な学習と活用は、これからのデジタル化の中で大変重要な要素となってきます。 マイクロソフトのCEOを務めるSatya Nadellaは、これを**Tech Intensityと言う言葉で表現しています。 要約すると、デジタルテクノロジーの活用とそれを使いこなす強さ**といったところです。是非、みなさまにも一層早いデジタル化の適用を求めてデジタルガバナンス出来る環境を構築頂ければと思います。
マイクロソフトの 2020 年に向けた取り組み: お客様とパートナーの Tech Intensity 向上を支援 - News Center Japan (microsoft.com)
さて次回は、誰でも簡単に活用できるPower Automateについて、簡単な活用例や仕組みについてご紹介したいと思います。
(本記事は2021年5月時点の情報に基づきます)