AWS EC2購入方法まとめ
EC2はAWSサービスの中でも費用に占める割合が高くなりやすいサービスなので、適切な購入方法を選択してお得に運用することが大事です。
EC2インスタンスの購入方法は4種類あります。
- オンデマンドインスタンス
- リサーブドインスタンス
- スポットインスタンス
- セービングプラン
これらの違いと、どの購入方法が最適解なのかを説明します。
1. オンデマンドインスタンス
特に指定しない限りデフォルトで適用される基本的な購入方法となります。
オンデマンドインスタンスは、サーバーを立ち上げている時間に応じて料金が発生します。(サーバーが稼働していない時間は料金が発生しない)
1.1 こんな人におすすめ
プロジェクトの初期段階やテスト、短期間のデータ分析など、短期間または不定期にリソースが必要な場合。
2. リザーブドインスタンス
特定のスペックとリージョンでインスタンスを1年や3年の期間固定することで割引を受けられる購入方法。
支払い方法によって割引率が異なります
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すべて前払い: 契約期間の料金をすべて前払いすることで、最大割引を受けられます。(最大約60%~75%)
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一部前払い: 一部を前払いし、残りを月額で支払う方法です。全額前払いほどではありませんが、割引が適用されます。(最大約約50%~70%)
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前払いなし: 前払いをせずに、月額で全額を支払う方法です。このオプションは最も柔軟ですが、割引率は最も低くなります。(最大約約30%~50%)
2.1 こんな人におすすめ
長期間にわたって安定したリソースが必要な場合で、お得に運用したい人。
3. スポットインスタンス
AWSの余ったリソースを使用してEC2を購入する方法です。
価格変動: スポットインスタンスの料金は「スポット価格」として知られており、AWSの余剰リソースの状況に応じて変動します。
大幅な割引: オンデマンド料金に比べて、最大で約90%まで安くなる可能性があります。
価格による終了のリスク: スポットインスタンスを購入する際には、「入札価格」と呼ばれる最大限支払い可能な金額を設定します。この価格をスポット価格が上回ると、インスタンスは自動的に終了します。
アプリケーションの設計: 処理が途中で停止しても問題ないように、アプリケーションを設計する必要があります。
(ちなみにスポットインスタンスアドバイザーを使うと、中断される頻度が低いインスタンスタイプを調べることができます)
3.1 こんな人におすすめ
コストを抑えたいが、インスタンスの終了が許容できるユースケースに適しています。例えば、バッチ処理やバックグラウンドでのデータ分析など、途中で停止しても再開可能な作業に有効です。
4. セービングプラン
1年間または3年間、1時間につき何ドル分AWSを使うという契約をして、対象サービスの料金が割引になる仕組み。(最大で72%)
インスタンスファミリー、リージョン、OSに限定されず、コンピューティングの使用量全体に対して割引を提供します。
これにより、インスタンスタイプの変更やリージョンの変更があっても、割引が適用される範囲が広がります。
4.1 こんな人におすすめ
インスタンススペックを変更する可能性があり、尚且つ長期的な使用を予定しているユーザー。
比較まとめ
タイプ | おすすめユーザー |
---|---|
オンデマンドインスタンス | 短期間または不定期にリソースが必要な場合 |
リザーブドインスタンス | 期間にわたって安定したリソースが必要な場合で、前払いによる割引を活用したい場合 |
スポットインスタンス | コストを抑えたいが、インスタンスの終了が許容できる場合(例:バッチ処理やデータ分析) |
セービングプラン | 長期的な使用を予定し、リソースの使用パターンが変動する可能性がある場合 |