1.この記事の背景
ファイルサーバはいろんな人が使います。そして自由における空間です。
街中にごみがあれば、あちこちにごみが増える、という理論と同じで、汚い要素があればどんどん汚く、カオスになります。
カオスな空間をどう正常化するか、について考えたことをまとめます。
2.なぜ汚くなるのかを考える
ゴミが落ちまくっている街中を想像すればイメージしやすいと思います。
・ルールがあるようでない
・監視の目がない
・誰かがキレイにしてくれる
・「後からキレイにしよう」でしない人々
3.考えたステップ
ステップ | 何をする? | 具体例 |
---|---|---|
1 | 現状を眺める、悲惨さを数値化して周知する | ファイル一覧化、所有者データ、最終アクセス日、サイズ |
2 | どういう姿がよいか議論し、まとめる | 利用目的、これを使って業務がどのように改善するかなど未来の姿を考える |
3 | リスク、理想とのギャップを整理する | この状態における危険なこと、理想像に足りていないことを話し合い、まとめる(当事者意識を育てることが大切) |
4 | フォルダ構成を考え、β版として公開し、意見を募る。 同時に、運用設計も考える。 |
ここでいう運用は、バックアップやリストアといったものだけではなく、 運用ポリシーの監視設計も(人が使えば汚くなるのは当然なので!)。 できれば自動化の仕組みを入れておきたい(ポリシー違反をした場合、自動で本人と上司に連絡がいくなど) |
5 | 一定条件を定め、削除/アーカイブ化する。 | 日時を決めておき、一気にその日程で実行。 わからないものは「削除してよい」とはなかなか言えないのでそれらはアーカイブへ一括移動。データを扱うので管理者の承認の下、行う。 |
6 | 本番運用開始。 | β版を公開しているので基本的にクレームは受け付けない。 ただしあくまで業務効率化が目的なので、柔軟な対応も必要。 |
7 | 教育(社内研修、説明会) | 初期はNG事例が豊富にあるはず。実例をもって教育すると理解度も格段に上がる。 |
8 | 運用 | 警察的な立ち位置。中だるみもあるので、上司など権限のある人の力も借りて取り締まる。 |
4.ポイント
・たかがファイルサーバ、されどファイルサーバ。
現状把握→あるべき姿→fit&gap→検討・企画→実行 の流れをなぞります。
・ルールの設定と監視の仕組みを確立させる
オンプレのファイルサーバだけでなく、BOXなどにも使えると思います!