Azureを使い始めたいけど、どんなサービスから使ったらいいのか?よくお客様よりご質問を頂きます。
Azureには無料で提供しているサービスが多くあるものの、ドキュメントにまとまっていなかったりするので、本ブログにて紹介します。
クラウドをコスト抑え、お得にスモールスタートする際にぜひご活用ください!
※すべてサポートに問い合わせて無料かどうか確認しているわけではないので、その点はご了承ください
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30日間、$200まで無料で利用できます!
常に無料
- Cost Management
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/cost-management/
- 実はAWS用コネクタがあり、AWSコストをAzureで管理することができます。(こちらは有料)
- Advisor
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/advisor/
- AzureのWAF(Well-Architected Framework)に基づき作られており、自分のAzure環境がWAFに即しているかどうか無償でアセスメントしてくれますので、月1回など定期的にチェックすることをおススメしてます。
- NSG
- https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-network/network-security-groups-overview
- サブネットまたはNICにアタッチできるFirewallみたいなものです。送信元IP、送信元ポート、宛先IP、宛先ポート、プロトコルを用いてAllow/Denyのルールを作成することが可能です。
- さらに、サービスタグという便利な機能(これも無料!)があり、AzureサービスのルールをNSGで記載する際に定期的にIPレンジを更新する必要がなく、プルダウンで選択できるようになっています。
- NSGを通過するトラフィックをNSGフローログとして保存/分析することがよくありますが、その場合には別途コストが発生します
- DDoS Protection Basic
- https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ddos-protection/ddos-faq#--------------azure------------------
- L4レベルのDDoS対策は、自分たち自身を守るという観点でAzureデータセンター全体で有効になっています。
- Azure Support Basic
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/support/plans/
- 課金関連のみ問い合わせ可能なサポートが無料で利用できます。本番環境ではStandard以上をご利用頂くことをおススメです。
- 期間限定でEA契約のお客様はStandard Supportを無料で使えます
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/offers/enterprise-agreement-support/
- Azure Policy
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/azure-policy/
- Azureでガバナンスを効かせたい場合、必ず登場するのがAzure policyです
- 多くの組み込みPolicyを提供しており、例えばCIS ベンチマークに準拠しているかをチェックする「CIS Microsoft Azure Foundations Benchmark 1.4.0」なんかもあります
- https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/governance/policy/samples/cis-azure-1-4-0
- Defender for Cloudと組み合わせるとより効果的です
- その他
- 管理グループ/サブスクリプション/リソースグループ
- 仮想ネットワーク
- Private link
- Azure Migrate
- Azure Lighthouse
一部無料(条件つきや期間限定)
- Defender for Cloud
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/defender-for-cloud/
- 30日間は無料で利用できます
- 無償プランでも推奨事項を確認することができます
- Log Analytics
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/monitor/
- Log Analytics ワークスペースに取り込まれたデータは、最初の 31 日間 (または Microsoft Sentinel がワークスペースで有効になっている場合は 90 日間) まで無料で保持できます。従来またはワークスペースベースの Application Insights のどちらかに取り込まれたデータは、無料で 90 日間保持されます。
- Azure Arc
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/azure-arc/
- コントロールプレーン(Azure上にEC2のマシンを表示させる等)は無料
- アクティビティログ
- 90日間はログの量によらず無料で保持します
- 90日以上保管したい場合は、Log AnalyticsやBlob Storageへ転送頂くことで保存できます
- Azure AD B2B(External Identities)
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/active-directory/external-identities/
- 50,000MAUまで無料
- パートナー様など外部の方をAzure環境へ招待する際に利用する機能になります
- Sentinel
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/microsoft-sentinel/
- 最初の31日間は10GB/日まで無料
- Sentinelにはデータ取り込み(ingest)とデータ保持の費用が発生しますが
- データ取り込み:O365監査ログ、Azureアクティビティログは無料
- データ保持:90日間は無料
- さらにM365 E5をお持ちのお客様にはこんな特典も!
- その他
- Preview中のサービスは、無償または低コストでご利用頂けることが多いです
- https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-resource-manager/management/preview-features?tabs=azure-portal
Appendix:Azureの中でもわりと高額なサービス
Azureのサービスは基本的には時間課金となっているため、高額サービスでも1時間あたりの金額で利用することができます。料金のサイトで月額が記載されているものでも、1か月に満たない場合は時間割り計算による料金だけが課金されるものがほとんどです。詳細はそれぞれのサイト下部にある「よく寄せられる質問」をご確認ください。
- DDoS Protection Standard
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/ddos-protection/#pricing
- 時間課金
- ¥382,588/月
- 上記SKUは100個のパブリックIPまで保護可能ですが、新たにパブリックIP毎に課金されるより安価なSKUが登場しています!
- Azure VMware Solutions
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/azure-vmware/
- 時間課金
- 最低3ノード
- AV36の場合
- ¥1,275.06/時間 × 3ノード × 730時間 = 2,792,381.4円/月
- API Management Premium
- Dedicated Host
- 時間課金
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/virtual-machines/dedicated-host/
- Dadsv5-Type1の場合
- ¥783,153.962/月
- Msmv2_Type1の場合
- ¥12,418,123.387/月
- HDInsight
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/hdinsight/
- 時間課金
- E2a v4の場合
- ¥18,027.533/月
- Synapse専用SQL Pool
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/synapse-analytics/
- 時間課金
- DW100cの場合
- ¥171,735.967/月
- DW30000cの場合
- ¥51,520,790.028/月
- Managed Disk
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/managed-disks/
- 時間課金
- P80(32TiB)の場合
- ¥538,794.47
- ディスクプール Premium(Preview中)の場合
- ¥193,740.735
- App Service Isolated
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/app-service/windows/#pricing
- 時間課金
- I3v2の場合
- ¥220,125.660/月
- VPNGw
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/vpn-gateway/#pricing
- 時間課金
- VpnGw5AZの場合
- ¥398,503.3483/月
- Azure Load Testing
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/load-testing/#pricing
- 月額課金
- ¥1,299.750/月
- Azure Redhat Openshift
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/openshift/
- 時間課金
- ワーカーノードE32s v3の場合
- ¥242,897.2790/月
Azureの技術的なブログではありませんが、昔からこのネタを書いてみたかったので、今回まとめてみました。
Azureでは基本的にコンピューティングリソースを利用する場合にコストが発生するようになっており、上述したガバナンス系やコスト管理系のサービスは無償で使えるのは、まさにパブリッククラウドにおける大きなメリットの1つだと思います。
と思って書き終わったら、こんなサイトがあることに気づきました、、汗
ご興味ある方はこちらもご覧いただければと幸いです。