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NTTコミュニケーションズAdvent Calendar 2017

Day 6

NTT Tech Conferenceというイベントを主催してみた

Last updated at Posted at 2017-12-05

@Mahitoです。
これは NTTコミュニケーションズ Advent Calendar 2017 の6日目の記事もといポエムです。

はじめに

本記事は2017年1月と8月に行ったNTT Tech Conferenceという名前のイベントの主催者として、なんでこんなイベントをしたのか、どうやったのか、今後どうするのかなどについて書きます。(ノウハウについてはこちらを参考下さい)

TL; DR

  • NTT Tech Conference
    • NTTグループのエンジニア有志によって立ち上げられたイベントです
    • 目的は 「NTTグループに面白いエンジニアがいると多くのエンジニアの人たちに知ってもらう」 ことです
  • 第0~第2回までの計3回を開催し、発表と質疑、議論を通じたNTTのエンジニアと一般のエンジニアの交流を行っている
  • アンケート結果では9割程度の参加者が次回も参加したいと回答している
  • 次回の第3回は2018年の7月か8月頃に開催を予定

背景

ひょんなことから2014年の秋頃に一部のNTTグループ内の若手エンジニアのつながりを活かした交流が始まりました。今まではNTTという同じグループ企業に所属しているのに、ほとんどのエンジニアの交流がないばかりか、同じような技術を利用・調査・検証を行っているのに、その情報も共有されていないような状況でした。しかしながら、集まった若手エンジニアたちが、自分の信頼できるNTTグループ内のエンジニアを呼び、その数を増やしながら色々と議論を交わしていくなかで、自分たちエンジニアの置かれている立場や状況などに対する危機感がありました。

何がしたかったか

一言で言えば 「NTTグループに面白いエンジニアがいると多くのエンジニアの人たちに知ってもらいたかった」 です。

私自身、NTTグループ内のエンジニアの集まりに参加する人の数が増えていく中でTwitterなどで見たことのある人が参加するたびに「え、この人NTTグループなの?!」という驚きが何度もありました。また、交流していく中で面白い仕事や趣味での取り組みをしているエンジニアがいるものの、それを外にアピールできていないと感じることが多くありました。

最近の技術を売りにする企業がそういった有名なエンジニアや会社の技術的な取り組みの面白さをアピールしているのをみて自分たちもそういうことをするべきだと思っていましたが、NTTグループでは各社が個別にそういったイベントを自分たちのお客様に向けにすることはあっても、グループ全体で一般のエンジニアに向けて行うという機会は私の知る限りまったくありませんでした。

そんなわけで、NTTグループ内部でも知られていない面白いエンジニアやその取組を多くのエンジニアに知ってもらう場所を作りたかったというのがイベントを始めた動機です。

どうやったか

始めるにあたり

取り組み自体は私も含めやりたいというメンバが多くいたのでスタッフの心配はありませんでした。そして、たまたま私のいる担当にこうした取り組みに理解がある上司と、会場を借りる予算があったということで、そうした運営周りのことを、私の担当の方で仕事としてやらせてもらうことが出来ました。一応本業はOpenStackやContainerなどクラウドの基盤となるOSSの調査検証、コミュニティ活動などを行っていたので、副業的な扱いでイベントの検討をはじめました。

イベントの開催に向けて協力してくれる有志のメンバとはどうすれば参加した人が楽しいイベントになるのかを日々議論していました。また、エンジニアだけでなく会社側で協力をしてくれることになった、経営企画部長や担当者の方、人事の育成担当の方、広報室長や広報の方への説明、そのための作文、資料作成なども行いましたが、前職では研究開発の企画から説明までを何度か経験したスキルがうまく活きました。また、こうした取り組みに対して反対をする人がいるのではないかとも思っていたのですが、どなたからも好意的に受け止めていただき支援をいただくことが出来ました。

イベントで行う発表や議論については、CFP(Call for Proposal)と言うかたちで、発表や議論をしたい人から発表提案を出していただき、出てきたCFPに対する投票を内部で行った上で選出しました。

イベントをどうするかなどもイベントを手伝ってくれる有志のメンバたちと話し合い、JANOGやOSSのカンファレンスイベントのスタッフなどをしているメンバもいたため、イベント自体の運営経験を持ったメンバはいました。しかしながら、はじめてのイベントで一般の参加者を呼ぶというのは難しいのではということになり、NTTグループ内限定でトライアルの第0回を開催して様子見からはじめることになりました。
以下は各回の簡単な情報と個人的なまとめ・感想です。

第0回情報(2016/6/8)

  • NTTグループ内限定イベント
  • 参加者数/登録者数:92名 / 115名
  • セッション:
    • カンファレンス(発表と質疑応答)
    • アンカンファレンス(議論)
  • アンケート結果(回答28)
    • 次回も参加したいか:100%

後日INTEROPの初日にぶつけて偉い人が怒ってたと教えられて血の気が引いたというトラブルも有りましたが 無事に第0回を終え、アンケート結果も良好だったので次の第1回でNTTグループ内だけでなく、一般のエンジニアの方に参加してもらうイベントをやっていこうということになりました。特に、他のカンファレンスのように発表して聞くだけではなく、可能であればエンジニア同士で話し合うことで交流をしてもらいたいと思いアンカンファレンスという枠を設けてみましたが、こちらが好評だったので次回もNTTグループのエンジニアと参加者の方々交流できればと思い、ディスカッションベースのセッションを引き続きやることを決めました。

第1回(2017/1/27)

  • 外部公開イベント
  • 参加者数/登録者数:192名 / 289名
  • セッション:
    • カンファレンス(発表と質疑応答)
    • アンカンファレンス(議論)
    • デモ・展示
  • アンケート結果(回答38)
    • 次回も参加したいか:89.5%

OSSのコミッタやメンテナ、コントリビュータを中心に発表や議論を行い、また、 第0回をINTEROPの初日にぶつけて怒らせてしまった 偉い人が基調講演を引き受けていただき、イベントを応援してくれました。参加された方からは「NTTがこんなイベントをやるとは思わなかった!」と当日はかなり好意的な意見をいただき成功に見えました。また、前回のイベントで発表が終わったあとにFPGAのボードを飾ってデモをしていた人がいて面白かったので、デモや展示のコーナーを設けましたが、ここで直前に展示することが決まった100G高速PCルータを見るためにイベントに参加して、2時間そこで話し込むという猛者も現れるほど一部に好評でした。

そして、イベント当日はフリーライターの方が参加していたこともあり、@ITに記事掲載もしていただき終わったあとも注目を集めるイベントとなりました。

しかし、後日アンケートを見るとNTTの内輪ネタや愚痴などがみられた点についてのクレームが幾つかあり、そういったことを起こさないためにはどうすればいいのかなどの振り返りをして次のイベントでどうするべきかということをスタッフたちと議論しました。また、一部の参加者から後日ヒアリングを行わせていただき、イベント自体の感想や、どんな話をもっと聞きたかったのかなどもヒアリングを行いました。

個人的には、一段落したところで慣れないことをしたのと、忌憚のない厳しい意見をいただき精神的にダメージが大きかったのかその後2週間ほど謎の微熱と高熱の行ったり来たりでぐったりしました。

第2回(2017/8/10)

  • 外部公開イベント
  • 参加者数/登録者数:221名 / 274名
  • セッション:
    • カンファレンス(発表と質疑応答)
    • アンカンファレンス(議論)
    • デモ・展示
  • アンケート結果(回答67)
    • 次回も参加したいか:98.5%

前回のイベントで認知度が上がったことにより、発表をしたいと言ってくれる方が増えたので発表の枠を増やしたり、新しい取り組みとして、ハンズオン形式のセッションができたりして多くの方に楽しんで参加してもらうことが出来ました。

また、前回のイベントが終わったあとのヒアリングから、幅広いジャンルを用意して欲しいという要望に答えるために、私が面白いと思っているエンジニアの方に発表のCFPを出してもらうようにお願いをしたり、足りないジャンルの部分に推薦という形で発表をお願いすることで対応をしました。そのかいもあってか、ITmediaさんに「ラーメン二郎」全店舗“見分ける”bot NTTコムウェア技術者が趣味で開発という記事を公開していただき、こちらも大変反響がありました。

そしてアンケートからは「前回の内輪感がかなり消えてよかった」など対策を行った効果は見られました。また、アンケート回答をしてくださった方からは次回への期待が大きいことを教えていただきをました。

今回のイベントでの新しい取り組みとしては一部のセッションにグラフィックレコーディングと呼ばれる、発表や議論の内容を絵として可視化する取り組みを弊社のデジタル改善デザイン室の方から提案していただき、私もOpenStack Summit Austinで見てオモシロイと思ったことを覚えていたので、採用させていただきました。他にも、NTTグループ内からも本イベントに対してチャレンジの場として活用して下さる方々が現れはじめたのが個人的には印象に残りました。(下図:“デザイン思考とUI/UXを取り上げた、弊社の経営企画部長によるOpening Keynoteを、グラフィックレコーディングしてる光景とその完成版)

  • グラフィックレコーディング中
Opening Keynoteに弊社の経営企画部長にデザイン思考やUI/UXの話をグラフィックレコーディングしてる最中
  • グラフィックレコーディングの成果物
Opening Keynoteのグラフィックレコーディングの結果

今後について

NTT Tech Conferenceについては、今後もNTTグループのエンジニアを知っていただき、みなさんと交流できるイベントとして継続していきたいと思っております。現在は次の開催、そして今後も続けていくための活動をしており、うまくいけばまた来年の7月か8月頃に皆さんに開催の案内をお知らせできるかと思います。
そしてまた来年のイベントに来ていただきお会い出来るのをスタッフ一同楽しみにしております。

それでは良いお年を〜

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