はじめに
本記事ではHULFT SquareでSaaSとデータ連携をしたいけれど、どこから始めてよいかわからないという方に向けた記事です。HULFT SquareのSaaS接続にはいくつか接続の方法があるため、それらのどれを選択したらよいのかについて解説します。またその一つであるREST APIでの接続の手順についてご紹介いたします。
接続方法の検討
HULFT Squareでは各種SaaSに接続する方法として3つの方法があります。
1.専用コネクタによる接続
2.アプリケーション機能
3.REST APIコネクタによる接続
「1.専用コネクタによる接続」が最も容易に接続可能で、次に「2.アプリケーション機能」、「3.REST APIコネクタによる接続」とスクリプト作成の手間と難易度が上がっていきます。ここからはどういったSaaSと接続する場合に各方法が利用可能かを説明します。
専用コネクタによる接続
HULFT Square では現在SaaSに対して下記の専用コネクタがあります(2025/12/05現在)。専用コネクタがある場合は、それが最も容易に実現可能です。
・BOX
・kintone
・Microsoft Dynamics 365 for Customer Engagement
・Microsoft SharePoint
・Salesforce
・Slack
・Snowflake
- メリット
- ・GUI上の設定のみで接続が可能
・メーカーによる接続保証がある ※SaaS側の認証等の仕組みが変わった場合も追従される
- デメリット
- 規定種類数以上のコネクタを利用すると追加で費用が発生する
アプリケーション機能
専用コネクタがない場合は、アプリケーション機能の利用が検討できます。下記URLを確認し、接続したいSaaSがあるか確認します。
- メリット
- スクリプトを一から作成しなくてよい
- デメリット
- そのSaaSの一部の連携機能が実現されているため、他のAPIを使う際は大幅に変更が必要になる
利用の手順
1.App Squareへアクセス
HULFT Square のマネジメント画面右上「App Square」ボタンを押下します。

2.アプリケーションのインストール
「App Square」上で接続したいSaaSを検索し、「インストール」を押下

3.インストールしたアプリケーションのカスタマイズ
インストールした汎用的なアプリケーションを、お客様のご要望を満たす形へ編集します。こちらの手順に関しましては、下記チュートリアルで説明されているため、こちらの記事では割愛します。
アプリケーションをカスタマイズして監査ログを保管しよう
REST APIコネクタによる接続
専用コネクタも、アプリケーションのないSaaSに接続する場合は、SaaSのREST APIに接続するスクリプトを一から作成する必要がございます。一から作成だと大変そうに聞こえるかもしれませんが、アプリケーションとそこまで大きく工数が変わるわけではございませんので、ご安心ください。ここからその手順を簡単にご紹介します。今回はREST API接続手順を簡単に説明するため、ユーザ登録等不要で構造もわかりやすい、下記の郵便番号検索APIを例に接続してみます。
コネクションの作成
まずはコネクション作成の手順をご紹介します。
1.HULFT Squareマネジメント画面の「メイン」タブから「コネクション」、「追加」と選択します。

2.下記のようにコネクション設定をします。
種類:REST接続
名前:[任意の名前]
ワークスペース:[任意のワークスペース]
URL:https://zipcloud.ibsnet.co.jp/api/search
プロファイル:[任意のプロファイル]
これでコネクションは完成です。
スクリプト作成
次はスクリプトを作成します。
1.スクリプトを作成し、ツールパレットの「ネットワーク」⇒「REST」⇒「GET実行」のアイコンを配置します。

2.「GET実行」のアイコンを下記のように設定します
[必須設定タブ]

接続先:[先ほどコネクションの作成で作成したもの]
クエリパラメータ:[ここにREST APIのコールに必要なクエリパラメータを記載します]
今回は郵便番号から住所を取得するAPIをコールするため、下記のように設定します。
zipcode : [任意の郵便番号]
この部分は実際のSaaSのAPI仕様に合わせて設定する必要がございます。またこれ以降の各タブの設定も実際のAPI仕様に合わせて設定が必要です。API仕様は各SaaSサービス上やサイトから取得することができます。
[レスポンス設定]

データ出力先:ファイル
ファイルパス:[任意のファイルパス]
※今回はJson形式でデータが返ってくるため拡張子は「.json」としています
[ヘッダ設定]や[認証設定]は、API仕様に応じて必要なものを設定します。今回の郵便番号検索APIでは不要なため何も設定しておりません。


これでスクリプトも完成です。
[レスポンス設定]で設定したファイルパスにファイルが出力されているためそちらを開くと、下記のように設定した郵便番号から住所が取得できていることが確認できます。

こういった形で、SaaSのAPI仕様に沿って作成するだけで作成することができます。
その他
もし接続したいSaaSに専用コネクタもアプリケーション、REST APIの口もない場合は、そのSaaSにどういったデータの入出力が可能かを確認し、それに応じた設定が必要になります。
例えば、ファイルでのインポート/エクスポートなど一部手動やRPAが必要になってしまうこともあるかと思います。そういった場合はHULFT Squareではデータの加工変換やファイル転送部分を担うことが可能ですので、上記3つの方法がいずれも使えない場合は、サポートや弊社営業にご相談いただければ幸いです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。今回はHULFT Squareを使ってSaaSへ接続する際の方法と、どの方法を選択すべきかについて解説しました。これによってSaaS接続を作成していく第一歩の助けとなれば幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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