【備忘】今更ですがOSI参照モデルとは？ #OSI参照モデル

OSI参照モデルとは

簡単にお伝えすると、通信機能の仕組みを整理した共通ルール
⇒国際標準化機構（ISO）にて定義づけされたデータ通信機能におけるモデル

通信するときは送り手と受け手で同じルールを共有する必要がある
例）片方が日本語で話しかけても、受け手が英語で返事した場合はコミュニケーションが取れない

その中で、異なるメーカ同士では通信ができなかったため、国際標準化機構が「データ通信機能のルール（モデル）」を作成したことで、異なるメーカー同士でも通信することが可能となった

OSI参照モデルでは、ネットワークを7つの階層に分けられている。

OSI階層	説明	代表的なプロトコル
第7層: アプリケーション層	ユーザーが直接操作するアプリケーションに関連する通信を担当	HTTP、SMTP、FTP
第6層: プレゼンテーション層	データの表現、符号化、圧縮、暗号化を扱う	JPEG、MPEG、SSL
第5層: セッション層	通信の確立、維持、終了を管理	NetBIOS、RPC
第4層: トランスポート層	データの転送を管理	TCP、UDP
第3層: ネットワーク層	ルーティングやパケットの転送を行う	IP、ICMP、ARP
第2層: データリンク層	ネットワーク間でのデータの転送を制御	Ethernet、MAC、PPP
第1層: 物理層	データの物理的な伝送を担当	Ethernetケーブル、ハブ

##v それぞれの階層の詳細

ケーブルやコネクタ、電気信号等の物理的なものに関するルールを定めたもの
⇒物理層ではケーブルやコネクタ、実際にデータを変換した電気信号など物理的な物のルールが定められている。

直接つながっている機器への信号の受け渡しに関するルールを定めたもの
⇒データリンク層では「パソコンとLANケーブルでつながったルータ」や「パソコンと無線LANアクセスポイント」のように、直接つながった機器とのやり取りに関するルールが定められている

目的の機器への信号の受け渡しに関するルールを定めたもの
⇒ネットワーク層では送信元と送信先のやり取りに関するルールが定められている
例）「IPアドレス」の「IP」はネットワーク層に該当し、IPアドレスは通信相手を特定するための情報となり、「目的の機器とのやり取り」に関するルールが定められている。

目的の機器への「正しい」信号の受け渡しに関するルールを定めたもの
⇒トランスポート層では、やり取りの正確さに関するルールが定められている。要は「信頼性の確保」

例えば「TCP」や「UDP」と呼ばれている通信プロトコル（通信するときに使うお約束事）はトランスポート層に該当

通信の開始から終了までに関するルールを定めたもの
⇒セッション層では、通信の開始から終了までの一連の流れ（セッション）に関するルールが定められている
※よくある説明では「論理的な通信経路を確立する」と説明されるが、要は以下
・会話開始時＝経路の確立
・会話終了後＝経路の解放

データ形式の変換（プログラム用←→ネットワーク用）に関するルールを定めたもの
⇒プレゼンテーション層では、データ形式の変換に関するルールが定められている

例えば、言語が異なる相手とやり取りする際に言語の変換に関するルールを定めることで、やり取りが可能になる。

ネットワークを利用するソフトとやり取りする部分に関するルールを定めたもの
⇒アプリケーション層では、通信機能の実際にソフトとやり取りする部分に関するルールが定められている

通信機能は様々なソフトから利用されており、この「通信機能のソフトとの窓口部分」に関するルールが定められている部分のことをアプリケーション層

OSI参照モデル＝通信機能の仕組みを整理した共通ルール