IBMから提供されているFlexera Oneについて、前回はPVUライセンスを管理する方法を紹介しました。
今回もILMTの代わりにFlexera Oneを使用してIBM特有のライセンスを管理する方法を紹介します。
タイトルの通りソフトウェア・バンドルの管理、Cloud Pakライセンスの管理についてみていきます。
ソフトウェア・バンドルの管理
ソフトウェア・バンドルとはある製品のライセンスで追加の製品の使用権がついてくる、といったものです。
各製品のライセンスを個別に購入する代わりに、1つの製品のライセンスを購入するだけで、バンドルに含まれるすべてのアプリケーションが同じサーバーにインストールされるため、バンドルをきちんと管理することでライセンスコストを削減することができます。
しかし、保有するライセンスにどの製品の使用権が紐づいているのかをスプレッドシートで管理するのは非常に困難です。Flexera Oneでは簡単にバンドルを管理できます。
製品使用権ライブラリによるバンドルの管理
実際のダッシュボードでどのように管理できるのかみていきます。今回は例としてIBM WebSphere Application Server(以下、WAS)とそれに含まれるDb2を確認してみます。
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Flexera Oneのダッシュボードにアクセスする
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左のメニューから「すべてのライセンス」を選択し、「websphere」でフィルタリングします。
- 表示されたWASのライセンスをクリックし、アプリケーションタブを選択します。
ここでは、WASライセンスによって権利を与えられているアプリケーションを表示しています。
WASライセンスはDb2を含む他の多くの製品を含む製品バンドルであるため、他の多くのアプリケーションがここにリストされていることが分かります。
このリストは購入情報をFlexera Oneに取り込むことで自動的に生成されるため、手動で管理せずとも簡単にバンドルを把握できます。
- 最後に消費量タブから仮想サーバー「VirtualMachine004917」を選択し、アプリケーションを確認してみます。
この仮想サーバーにはWASとDb2がインストールされていますが、2つの製品はバンドルされているため、インストールされたDb2はWASのライセンスを消費していることが分かります。
このようにダッシュボードからインストールされた製品がどのライセンスを消費しているのかも確認できます。
こうした機能を活用して適切なライセンス管理によるコスト削減にも取り組めます、
Cloud Pak製品の管理
IBMの提供するCloud PakシリーズはこれまでのPVUライセンスに代わる、プロセッサーコアの数に基づいてライセンスが決まる新しいライセンスの考え方を採用しています。
このライセンス体系では、製品は VPC(仮想プロセッサーコア) の比率に基づいてライセンスされます。
Flexera Oneでは製品固有ののVPC比率やコア数から計算したVPC数を表示できます。
Flexera Oneのダッシュボードではこのように表示されます。右端「Consumed」の列に表示されている値が自動的に算出されたVPC消費数です。
この画面は先ほどのWASのようにCloud Pakライセンスの詳細画面から確認できます。
このようにVPC消費数も自動で計算し表示でき、手動で計算する必要がなくなります。
最後に
Flexera OneではIBM特有のライセンス体系もサポートしていますので、異なるライセンス体系の製品もまとめて管理することができます。