はじめに
UiPath Test Managerは、Test Suiteのソリューションを構成する一つの製品で、主に要件やテストケースの実行、結果管理を行うポータルのようなものです。主に品質管理者はこのTest Managerにアクセスし、リリース前のタイミングのQAフェーズに使うイメージです。今回はCloud環境にTest Managerの環境をセットアップしたときに、何点か引っかかったところがあったので、この投稿では、UiPath Test Managerのセットアップ方法やそのつまずきを中心に記載します。
目次
OrchestratorとStudioのセットアップ
今回のTest Managerのセットアップの前提ですが、Cloud OrchestratorとStudioのセットアップがすでに完了している前提で進めます。確認が必要な項目を以下に纏めておきます。
Studioで確認する事
・Studioのローカルライセンスが、Orchestratorと紐づいていることの確認
・Studio上で、Test Projectが作成されている
・Test Project上で、publish可能な状態で、xaml(テストケース)が定義されている
Orchestratorで確認する事
・StudioのTest ProjectをPublishすると、Orchestrator上の任意のフォルダーにテストケースが追加されていること
Test Managerのセットアップ
Automation Cloud上での環境構築の場合、Test Managerのセットアップは非常に簡単に行えます。
まずTest Managerの利用ですが、Automation CloudのCommunity Editionを利用する場合は、ライセンスが付いてきません。なのでEnterpriseライセンスのトライアルに申し込むことで利用する事が可能になります。
Enterpriseライセンスを適用し、その後Automation Cloudの「管理」→「テナント」からTest Managerを有効化します。すると左メニューバーにTest Managerのアイコンが表示され、利用できるようになります。
Test Managerの開始方法
まず始めにTest Managerにアクセスし、新規のプロジェクトを作成します。このプロジェクトはイメージでいうと、テストの対象になっているアプリケーションの単位でいいかと思います。
次に、Studioに移動して、Test Managerの特定のプロジェクトに接続します。Studioの上部のメニューのTest Managerから設定が可能です。
そのうえで、Studio上で、Xaml単位で「Link File to Test Manager」を選択します。
選択すると以下のポップアップが表示されます。「Test」の部分は、手動で作成したTest Manager上のテストケースに紐づけることができます。「Requirement」も同じ仕様で、要件を指しています。今回は紐づけないので、なにも入力せずデフォルトのままOKを選択し、Publishします。
これで、接続は完了で、Test Managerのテストケースに移動すると、Studio上で先ほどセットアップしたxaml(テストケース)が反映されています。
さいごに
以上がTest Managerのセットアップ方法でした。つまずいたポイントは以下に箇条書きしておきます。
・Test Managerと、Orchestratorの接続はできているにも関わらず、StudioとTest Managerとの接続をまたしないといけなかった点
・Test ManagerとStudioの接続に2step × xamlの数 分あったこと
これらのつまずきポイントには結構苦戦しましたが、一度セットアップしてしまうと、意識せずできるので、この記事が参考になれば幸いです。次回以降はTest Managerの利用方法などを解説していこうかと思います。