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エンジニアのMasaki(@MASAKIOKUDA-eng)です👍
今回は、11/01(金)に開催されました「自治体システム標準化・ガバメントクラウド勉強会」に参加しましたので、学習内容についてアウトプットしたいと思います。(運営さんから許可いただいております。ありがたい👍)
本イベントは自治体システム標準化・ガバメントクラウド勉強会に関する紹介記事となります。
目次
- 参加したきっかけ
- 勉強会概要
- LT内容
- ガバメントクラウド先行事業 中間報告を読み解く!(すぎいさん)
- VPC間の接続方法を整理してみた(クラメソ、のんぴさん)
- 事業者間調整の行間を読む 調整の具体事例(インフラ担当さん)
- まとめ
参加したきっかけ
勉強会概要(Connpassより抜粋)
2025年度末を目処に、各自治体ごとに異なるシステムを標準化する「自治体システム標準化」。そして、これらの標準化したシステムを「ガバメントクラウド」に移行する動きがあります。自治体のシステムが大きく変わろうとしているものの、庁内ネットワークやLGWANとの接続、システム構成のあり方ーーなどと考慮しなければならないことが次々と生まれています。
こうした疑問を相互に共有し、解決する場を作るためのクラウド勉強会を開催します。全国どこからでも、どなたでもご参加可能です。
第2回となる今回は、ガバメントクラウドの先行事業結果の公表や事業者間調整などについて、お話します。今単純に疑問に思っていることや不安に思っていることなどを参加者同士で解消しましょう!
LT内容
ガバメントクラウド先行事業 中間報告を読み解く!(すぎいさん)
- ガバメントクラウド導入によりメリットを受けるのは個別システムを導入している自治体
- 共同利用している自治体の場合、コスト面でのメリットは少ない傾向にある
- 通信回線費・クラウド利用料・ソフトウェア利用料が原因としてある
- 地方自治体と比べて、中央省庁の方が利用率は高い
- 中央省庁のモニタリング結果を見ると、ガバメントクラウド導入によりコスト削減できている
- 地方省庁の費用負担イメージ
- 約6割がソフトウェア利用料になってしまっている
- まとめ
- 現状が最適化されていない自治体(個別システム導入)にとってはガバメントクラウドは効果的
- ある程度、最適化されている自治体(共通システム導入)はあまり恩恵を受けられない
LTを通じた振り返り
個人的に、個別システムを導入している自治体から先行して、ガバメントクラウドを実装すると、より良い結果が得られるのかなぁと思いました。そのうえで、自治体・ベンダーで最適解を考えていくことが今後必要なのかなぁと思いました。
VPC間の接続方法を整理してみた(のんピさん)
- 選択できるサービス
- VPCピアリング
- CIDRが重複している場合は利用不可
- Trangit Gateway
- VPCのCIDRが重複していても利用可能
- 利用コストは比較的割高になってしまう
- 双方向プロキシを行う必要がある
- VPC Lattice
- 監視通信やサービス間連携は行える
- その代わりコストが割高になってしまう
- VPC Latticeは特定のプロトコル以外利用不可(SSH RDP使えない)
- VPCピアリング
- まとめ
- 取りうる手段として以下4つがある
- VPCピアリング
- Trangit Gateway
- Private Link
- VPC Lattice
- ガバメントクラウド実装の在り方にあわせて、技術選定を行うことが大切
- 取りうる手段として以下4つがある
VPCピアリング
Trangit Gateway
Private Link
VPC Lattice
LTを通じた振り返り
個人的に、ネットワーク周りの技術選定はどうすればいいのかといった課題感を感じていたので、整理してくださってありがたいなぁと思いました。
そのうえで、各自治体の状況に応じた技術選定を行ううえで、関係各所がクラウドに関する理解を高めていく必要があると個人的に感じました。(VPC Latticeは存じ上げていなかったので調べてみたいなぁと思いました。)
事業者間調整の行間を読む 調整の具体事例(インフラ担当さん)
- 自己紹介
- 現在、某地場ベンダーでガバメントクラウド担当を行っている
- 話を聞いてもらいたい方
- 事業者からのリファレンスを待てばいいと思っている自治体担当者向け
- 標準化・ガバメントクラウドの課題
- パッケージ運用保守・ガバメントクラウド運用管理をASPが実施すると個別対応が難しい
- 多種多様の登場人物との調整・役割整理が必要(目線合わせ)
- 調整事項は多種多様なため、リファレンスの定義だけで解決しない......
- 事業者間調整の具体例
- システム間連携の場合
- 業務要件だけでなく技術要件も異なってくる。そもそも、前提が違う場合もある
- ポイントとしてファイル連携の前提条件を理解することが必要
- 認証認可パターンによって、追加の調整作業、カスタムアプリ開発が必要になってくる
-
事業者間での調整からスタートしていく
- 直接的な利害関係がないベンダ同士だと意見が空中戦になってしまう
- まとめ
- **全体最適を考えて、調整を行うことがポイント
- NW関連の場合
- ASP事業者などの登場人物が増えシステム間連携以上に調整難度が高い(責任分界点を考える)
- 他自治体のネットワークリソース情報(CIDRなど)も考える必要がある
- 各登場人物間で抱えているタスクの抜け漏れを確認する必要がある
- NW運用管理者がどこまで管理してくれるかを確認する必要がある
- 誰も球を持っていないタスクをどうするか?
- 他自治体のネットワークリソース情報(CIDRなど)も考える必要がある
- ASP事業者などの登場人物が増えシステム間連携以上に調整難度が高い(責任分界点を考える)
- ガバクラ主体設計の場合
- コスト・可用性はトレードオフの関係性、どこまでASP事業者がフォローできるかを確認する
-システム設計だけでなく、運用、インシデント対応などもフロー整理が必要
- コスト・可用性はトレードオフの関係性、どこまでASP事業者がフォローできるかを確認する
- システム間連携の場合
- まとめ
- 統合運用管理者は幅広い事業者間調整が必要になってくる
- デジタル庁のリファレンスで定義されている内容以外もあるので、全体を俯瞰した調整を
- こんなはずではなかったを防ぐために、調整が必要
- 統合運用管理者は幅広い事業者間調整が必要になってくる
LTを通じた振り返り
どのような業務でも、関係各所との調整が重要なんだなぁと再認識しました。そのうえで、統合運用管理者としてステークホルダーとのふれあい方の王道はないんだろうなぁとも感じました。
今後、ガバメントクラウド導入事例が出てくるかと思いますので、事例を踏まえて、担当している自治体に合わせて可変的に動いていくことがポイントなのかなぁと思いました
質疑応答
- ガバメントクラウド導入に伴うコスト最適化について
-
- AWSからコスト最適化の進め方を提示している(進め方は、大きく2つ)
- クイックウィン最適化(小さなコスト最適化)
- インスタンスタイプ変更、不要リソース削除など、お手軽な方法でコスト最適化を行う
- アーキテクチャ最適化(大きなコスト最適化)
- システム構成変更など
- クイックウィン最適化(小さなコスト最適化)
- AWSからコスト最適化の進め方を提示している(進め方は、大きく2つ)
まとめ
個人的にガバメントクラウドに事業者としてかかわっている立場ではないですが、自治体がガバメントクラウドを行う目的は何か、関係者としてどのようなふるまいを行う必要があるかなどを理解することができました。
そのうえで、ガバメントクラウド関係者の方々は、本当大変ななか、プロジェクトを推進されているのだなぁとしみじみと感じました。
11/22(金)に第3回も開催するそうなので、お話を聞きながら見つけた新たな発見などを技術ブログとして共有していきたいと思いました!
○次回イベント
最後まで記事を読んでくださってありがとうございました!
参考サイト
AWS でのコスト最適化の進め方
VPCピアリング
Trangit Gateway
Private Link
VPC Lattice