はじめに:原子時計に同期するというロマン?
HP 58503Aは天から降ってくる(GPSからの)電波を受信し、(GPSの)原子時計に、内蔵のOCXOをピッタリ同期させ、正確な10MHzを出力するいわゆるGPSDOです。なぜかこの正確な10MHzに惹かれて、電源が入らない58503Aをオークションサイトで落札しました。これまでもGPSDOは持っていたのですが、58503Aの性能が良いという噂が気になり思わず手を出してしまいました。

※使っているOCXOの安定性がいいのかも。
故障個所の調査
ケースを開けて中を覗いてみると、SW電源の電解コンデンサーの液漏れで電源基板が腐食していました。
左側の黒い大きな電解コンデンサーが液漏れ |
SW電源基板の裏側 POWER-ONE MAP55-4003 |
コンデンサーの交換に挑戦!
SW電源が高いので、液漏れコンデンサーを1個交換して直ればラッキーと思い、交換してみましたが直りませんでした。他の電解コンデンサーも全部交換が必要なのかもしれません。これ以上の修理は根性がないので止めました。

SW電源の交換
とあるサイトに同じような電源交換記事があるのを見つけました。
https://etime.kakukaku-sikajika.com/pub/10MHz_lib/hp58503A/58503A.html
ここでもやはり、同じものは高額とのことで、同じ仕様で他社製のものと交換していました。さっそくそのメーカーのものをネットで検索すると、仕様が同じで型番の異なるものが、さらに安くアマゾンで売っていました。

Meanwell PT-65C
早速購入して交換しました。ピンレイアウトがオリジナル電源と異なるので、ケーブル側のコネクターのピンの順番を入れ替えてOK。

問題なく動作しました。
RS232CをWiFiで
58503AとはRS232CケーブルでPCとつなぎ、TeraTermでステータスを見たり、日付修正(GPSモジュールのロールオーバー問題)を行ったりします。ケーブルが邪魔なのでESP32を使ってWiFi化できないかAIさん(ChatGPT)に相談したところ、いつも調子で できるよ っていうのでやってみました。
フロントパネルの裏側(赤線)のところにスペースがあるので、ここにESP32マイコン基板を入れます。(電源を外した時の写真です。)

フロントパネルの裏側にESP32とRS232C-TTLレベルコンバーターを取り付けました。レベルコンバーターの基板は、大昔のトランジスタ技術誌の付録です。

RS232C信号の取り出しは、リアパネル側の基板からRXとTXを取り出しました。根気よく基板の配線を追えば、RS232Cレベル変換前の信号線に足りつくと思います。そうすれば、わざわざレベルコンバーター基板は使う必要はありません。根気よく配線を追っていたのですが気持ち悪くなったので止めました。

WiFiでのESP32との通信はMQTTプロトコルを使用
ESP32との通信はMQTTを使うことにしました。家庭内サーバーでmosquittoとNode REDをつかっているからです。ESP32のコードとNode REDのスクリプトはAIさんから生成してもらいました。こんな感じにブラウザに表示されます。

さらに、一部のデータはNode REDからMySQLに保存し、Grafanaでグラフ化しています。

最後に
出力される10MHzはどのくらい安定しているのかが気になって、アラン分散を測定したりしたことがありますが、そもそも基準が何かとの問題もあり、まぁこの辺でいいのかなと思っています。私のところにあるGPSDOの中では、この58503Aが一番安定しているみたいです。たぶん。
AIさんのおかげでコードを書かずにいろんなことがすぐに実現できていい時代になってきたなと思います。ただ、変な方向に突き進んでいく時があり、結構イライラすることもあります。それと、あの自信に満ちた回答にはいつも感心します。しかも時々騙される。なれたけど。


