1. Googleフォームにhidden値を設定したい?
フォーム開発ならhiddenフィールドは当たり前、でも…
フォーム開発ではhiddenフィールドを使って値を埋め込むのはよくある手法です。たとえば、
- ユーザーIDを自動で入力する
- 広告の流入元を記録する
- 社内アンケートで部署情報を自動入力する
しかし、Googleフォームにはhiddenフィールドの機能がありません。そのため、通常の方法ではこれを実現できません。
でもちょっとした工夫でhidden値を扱える!
Googleフォームの強みは「ノーコードで簡単にフォームを作成できること」です。スクリプトを使わなくても、「事前入力+分岐セクション」 を活用すれば、hidden値と同じ機能を実現できます。
本記事では、Googleフォームの機能だけを使って、hidden値を埋め込み、ユーザーに見せずに記録する方法 を解説します。
2. Googleフォームの事前入力機能とは?
事前入力(プレフィルドリンク)とは?
Googleフォームには「事前入力リンク(Prefilled Link)」という機能があり、特定の質問に対して事前に値を埋め込むことができます。
📌 事前入力のリンク例
https://docs.google.com/forms/d/e/XXXX/viewform?usp=pp_url
&entry.123456=user123
&entry.789012=marketing_campaign
このURLを開くと、該当する質問に user123
や marketing_campaign
が自動入力された状態でフォームが開きます。
事前入力だけでは不十分な理由
事前入力リンクを使えば、hidden値のようにデータを埋め込むことができますが、以下の問題が発生します。
- ユーザーがフォームを開いた後、値を自由に編集できてしまう
- hidden値を質問として表示しなければならず、ユーザーに見えてしまう
- 完全なhiddenフィールドとして扱うことができないため、意図しない変更のリスクがある
そこで、次に紹介する 「分岐セクション」 を活用することで、hidden値を「ユーザーに見せずに」記録する方法を実現します。
3. Googleフォームでhidden値を設定する方法
✅ 解決策:「分岐セクション+事前入力」でhidden値を隠す
- hidden値を事前入力する
- hidden値を記録する「隠しセクション」を作成
- 回答者には編集させず、データとして記録
- 通常の質問セクションへ自動で移動
✅ Googleフォームの設定
1. 「隠しセクション」を作る
2. 「入力させる質問」を作る(任意の質問)
3. 「入力させる質問」の後に「フォームを送信」へ分岐
4. これだけ!あとは事前入力リンクから値を入れてください。
4. 仕組みの動き
- ユーザーが指定のURLをクリック(hidden値付きの事前入力URL)
- hidden値が含まれたGoogleフォームのURLに遷移
- 「入力させる質問」を回答(何でもOK)
- 裏でhidden値が記録された「隠しセクション」を経由
- 通常の質問を回答
- 送信時に、hidden値付きのデータがスプレッドシートに保存
5. 応用例(マーケティング・業務活用)
✅ ユーザー識別
- 事前入力URLにユーザーIDを埋め込み、Googleフォームで記録
✅ 広告キャンペーンのトラッキング
- 広告の流入元をGoogleフォームで記録し、効果測定を行う
✅ 社内アンケートの自動識別
- 所属部署情報をhidden値として設定し、回答者が編集できないようにする
✅ Salesforceのレコードに回答を紐づけする
- Salesforceレコードを判別するための値を埋め込んだURLを顧客に渡し、回答してもらうことで紐づけする
- GoogleフォームからSalesforceに送る場合の方法はこちらの記事から
6. まとめ
✅ Googleフォームではhiddenフィールドは使えないが、「分岐セクション+事前入力」で代替可能!
✅ スクリプト不要で、ノーコードでhidden値を設定できる!
✅ マーケティングや業務用途に応用可能!