銀行システムにおける「勘定系」とは?
現職金融seによる解説!
アジェンダ
1. 勘定系とは?
2. 他システムとの違い
3. 窓口端末との関係
4. 勘定系の特徴
5. 金融SEとして覚えておくべきこと
6. おまけ:銀行にもAIの流れが来ている
7. まとめ
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こんにちは!現職で金融seをしている者です。今回2回目の投稿。何を書こうかと悩み、自らの知見を活かせる金融seの分野について触れようと思いました。
私自身まだまだですが、改めて自分の学びにもつながるように書いたつもりです。
- 勘定系とは?
銀行システムの中で 「お金の出入りを直接扱う一番大事なシステム」 を指します。
英語では「Core Banking System(コアバンキング)」とも呼ばれます。
• ATMでの入出金
• 給料振込
• ローンの残高計算
• 振込・振替
こうした「銀行の本業」に直結する処理を行っています。
イメージとしては、銀行の心臓 です。
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- 他システムとの違い
銀行には様々なシステムがありますが、勘定系はその中心にあります。
• 勘定系:お金を動かす(残高、入出金、振込、ローン)
• 情報系:データ分析・経営管理(どの支店がどれくらい利益を出しているか等)
• チャネル系:お客様が触る部分(ATM、窓口端末、ネットバンキング、スマホアプリなど)
勘定系が「心臓」、他はその周りの「手足や頭脳」というイメージを持つと分かりやすいです。
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- 窓口端末との関係
銀行の窓口にある端末(営業店端末)は、実は 直接勘定系につながっています。
流れのイメージ
1. お客様が「振込」を依頼
2. 職員が端末に入力
3. データが勘定系に送られる
4. 勘定系が口座残高を更新
5. 結果が端末に返ってくる → 「処理完了です」と案内できる
つまり、窓口端末は「入力装置」であり、残高や取引の実体はすべて勘定系に存在しています。
ATMやインターネットバンキングも最終的には同じ勘定系につながっていて、そこで残高が書き換えられます。
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- 勘定系の特徴
• 止められない:もし止まったらATMも振込も全国的にストップ。社会的影響が大きい。
• 正確さが命:1円のズレも許されない。二重チェックやログ管理が徹底。
• 大規模・レガシー:COBOLやメインフレームなど、古くからの技術が今も使われている。
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- 金融SEとして覚えておくべきこと
普通のSE以上に 「責任」と「慎重さ」 が求められます。
• 銀行共通の心得
• どの銀行でも「勘定系の正確性・可用性」が最優先
• インフラとしての責任感:障害やインシデント発生時にどう動くか常に想定しておく
• 「止めない」「間違えない」「繋げる」視点が必須
• 技術面での注意
• COBOLを使う銀行が多いが、いきなり深く学ぶ必要はない
• 実際は 周辺システムや運用保守の経験 から入るケースが多い
• 将来的に勘定系のモダナイズやAPI連携で最新技術に触れる機会も増える
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- おまけ:銀行にもAIの流れが来ている
最近は銀行でもAI活用が広がっています。
勘定系そのものは「止められない」ためAI化は難しいですが、周辺領域で使われ始めています。
• 不正検知(怪しい振込パターンを検知)
• 与信・審査の自動化
• チャットボットや書類処理の効率化
つまり金融SEには、COBOLなどのレガシー技術を理解しつつ、
AI・クラウドなどの新しい技術との橋渡し役 になることも求められています。
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- まとめ
• 勘定系 = 銀行の心臓。お金を正確・安全に処理するシステム。
• 窓口端末やATM、ネットバンキングはすべて勘定系の入り口。
• 金融SEは普通のSE以上に 責任感・安定稼働の意識 が必要。
• COBOLなどのレガシー技術に加え、AI・クラウド・APIといった新しい技術 にも触れる時代になっている。