この内容を実装して理解する
http://scholarpedia.org/article/FitzHugh-Nagumo_model
Interactive Code
https://nbviewer.jupyter.org/github/Lirimy/simulation/blob/master/fitzhugh-nagumo.ipynb
FitzHugh-南雲モデルとは?
神経細胞(ニューロン)の発火モデル
\frac{\partial V}{\partial t} = V - \frac{V^3}{3} - W + I \\
\frac{\partial W}{\partial t} = 0.08 (V + 0.7 - 0.8 W)
- $V$: 膜電位(=ニューロンの出力)
- $W$: 不活性化を表す変数(=ニューロンの内部状態?)
- $I$: 外部刺激電流(=ニューロンの入力)
Phase Portrait (状態遷移図?)
$I = I_{th} = 0.325$ とし、 $(V, W)$ 平面で $(\frac{\partial V}{\partial t}, \frac{\partial W}{\partial t})$ を矢印で示した
つまり、時間が経つと矢印の向きに $(V, W)$ が変化する
青のラインは $\frac{\partial V}{\partial t}=0$
矢印が右向きか左向きかの境目
オレンジのラインは $\frac{\partial W}{\partial t}=0$
矢印が上向きか下向きかの境目
青とオレンジのラインの交点は停留点となる
準しきい値付近での振る舞い
モデルの振る舞いは準しきい値 $I_{th} = 0.325$ の付近で大きく変化する
準しきい値より大きいとき
$I = 0.33 > I_{th}$
発火が続く
準しきい値より小さいとき
$I = 0.32 < I_{th}$
発火しない
準しきい値付近で揺らぐとき
ニューロンはつながってネットワーク構造を形成する
したがって、現実的に見れば入力が変化する
とりあえず入力の変化を単純化し、 $I$ に乱数を加えてみる
発火するときとしないときがあり、それっぽい感じに
Excitation block(興奮/発火阻害?)
阻害されない条件
$I = 1.4$
準しきい値よりもずっと大きい値
$I = 0.33$ のときと同じように発火が続くが、パルス幅がだいぶ広くなっている
パルス幅変調と捉えてよいかもしれない
発火周期はほとんど変化していないようだ
阻害される条件
$I = 1.5$
さっきの値より少し大きい
パルスが消失した
出力電圧自体は発火してないときよりも大きい
1次元鎖での振る舞い
ここまではニューロン1つを扱っていたが、ニューロンを1次元鎖状につなげ、近くのニューロンと拡散により相互作用する系を考える
ちなみに、無脊椎動物がもつ電気シナプスでは、ギャップ結合を介してイオンや細胞内メッセンジャーが拡散するらしい1
また、電気シナプスは、
化学シナプスと比べて信号伝達が速いこともあり、無脊椎動物では反射に使われる2
とのこと
V の拡散
W は拡散させない
$I = 0.2$
V=0.5 @左固定端
進行波(1回のみ)
V=1.5 @左固定端
進行波(繰り返し)
V と W の拡散
$I = 0.36$
拡散係数 $D_v < D_w$
パターン形成