1
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

⭐134,000のおすすめAgent Skills:obra/superpowersの使い方とその思想

1
Last updated at Posted at 2026-04-04

今回は話題沸騰中のおすすめスキル
obra/superpowers:https://github.com/obra/superpowers
について内容とさらにその思想について紹介します。

👤 作ったのはこんな人

このスキルobra/superpowersのGitHubは
なんとスター数134,000を超えている、大人気スキルです。

作者はJesse Vincent(obraさん)。経歴はこんな感じです。

  • 📋 Request Trackerを1994年に作成 → 世界中の企業・政府機関が使うチケット管理システムに
  • 🐪 Perlプロジェクトリーダーを3年間務める(5.12 / 5.14)
  • 📧 K-9 Mailを開発 → Mozillaに買収されThunderbird for Androidとして継続
  • ⌨️ Keyboardioを共同創業 → エルゴノミクスキーボードを78カ国に出荷
  • 💉 VaccinateCAを共同創業 → COVID禍で数百万人のワクチン接種を助ける

凄い経歴です。
この方が2025年10月に公開したスキルが superpowers。
AIコーディングエージェントに「ちゃんとした開発プロセス」を強制するAgent Skillsフレームワークです。


📜 obra/superpowersの哲学

まず、このスキルがどんな言葉を使うか紹介します(ここが一番面白い)。

(以下ざっくり意訳)

「テストを書く前にコードを書いた?
  消せ。最初からやり直せ。例外なし。」

「"シンプルだからbrainstormingは省略"は通らない。
  todo listも、1行の修正も、全部同じプロセスを踏め。
  シンプルなプロジェクトこそ、思い込みが一番無駄を生む。」

「スキルが使えるなら、選択の余地はない。必ず使え。
  交渉の余地なし。任意でもない。言い訳は通らない。
  1%でも使えそうなら確認しろ。」

AIに対してここまで強く書いたフレームワークが⭐134,000を超えです。

例えば、普通にコーディングエージェントに「ログイン機能作って」という指示を言うと
おそらく、いきなりコードを書いてしまいます。
また、指示の中に必要な情報が抜け落ちており、
思ったようなコードを書いてくれないこともあります。

そして気づいたら収拾がつかない事態になっていることも。

superpowersはそれを許しません。

次は各フェーズでその思想を追いかけていきます。


🔄 8つのフェーズ

① using-superpowers → 全スキルの使用を強制する番人
② brainstorming → 何を作るかを整理する
③ writing-plans → タスクに分解する
④ git-worktrees → 作業空間を隔離する
⑤ subagent開発 → タスクごとにAIが担当
⑥ TDD強制 → テスト→実装の順を守る
⑦ コードレビュー → 2段階でチェック
⑧ ブランチ整理 → PR作成まで完了

そしてこの8つは、自動でチェインします。

「~を作って」と言うと、まずusing-superpowersが発動し、さらにbrainstormingフェーズに自動移行。

そして、brainstormingが完了すると、AIが自律的に「writing-plansに進みますか?」と聞いてきます。承認すれば次のフェーズへ。

以降も同様に、各フェーズが終わるたびにAIが次を提案して進んでいきます。
「新しい機能を作りたい」と言った後は、自動でチェーンし、PRの作成まで完走します。
人間がやることは、各フェーズの成果物を確認してOKかの判断を下すことだけです。


ここからは主要な4つのスキルについて紹介しながら、このスキルの思想を掘り下げます。

🔥 ① using-superpowers:全スキルを強制する番人

superpowersの中核にあるメタスキルです。SKILL.mdにはこう書いてあります。

If you think there is even a 1% chance a skill might apply to what you are doing,
you ABSOLUTELY MUST invoke the skill.

IF A SKILL APPLIES TO YOUR TASK, YOU DO NOT HAVE A CHOICE. YOU MUST USE IT.

This is not negotiable. This is not optional. 
You cannot rationalize your way out of this.

実施しようとしている作業にスキルが当てはまる可能性が 1% でもあるなら、
必ずスキルを呼び出すこと。

タスクに適用可能なスキルがあるなら、選択の余地はない。必ず使うこと。

これは交渉不可。任意ではない。理屈をつけて回避してはならない。

AIはも人間も賢いがゆえに、自分に都合のいい理由を作って手を抜こうとします。「今回はシンプルだからTDDは省略していい」「この程度なら設計書は不要」——using-superpowersはその抜け道を全部塞ぐ役割を持っています。


🧠 ② brainstorming:コードを書く前に要件定義せよ

You MUST use this before any creative work - 
creating features, building components, adding functionality, 
or modifying behavior. 
Explores user intent, requirements and design before implementation."

機能作成・コンポーネント構築・機能追加・挙動変更など、
あらゆる創造的作業の前に必ず使う。実装前にユーザー意図・要件・設計を掘り下げる。

実際のやりとり例はこうなります。

あなた:「ユーザー管理機能を作りたい」

AI:「確認させてください。
     1. ユーザーは何人くらいを想定していますか?
     2. 管理者とユーザーで権限を分けますか?
     3. 既存のデータベースはありますか?」

あなた:「100人くらい。管理者は別にしたい。DBはPostgres」

AI:「認証方式はどれがよいですか?
     A) メール+パスワード
     B) Google OAuth
     C) 両方対応」

あなた:「Bで」

AI:「設計書を作りました。確認してください。
     ---
     対象:100名の社内ユーザー
     認証:Google OAuth
     権限:admin / user の2種類
     DB:PostgreSQL
     ---
     この内容でよろしいですか?」

あなた:「OK」

AI:「writing-plansに進みますか?」

設計書は自動で docs/plans/YYYY-MM-DD-<topic>-design.md に保存されて次フェーズに引き継がれます。


③ writing-plans:タスクに分解する

設計書が承認されたら、AIが実装計画を作ります。

タスク1:Postgresにusersテーブルを作成(3分)
タスク2:Google OAuth認証を実装(5分)
タスク3:セッション管理を実装(4分)
タスク4:管理者権限チェックのミドルウェア(3分)
タスク5:ユーザー一覧表示API(3分)

2〜5分で終わる粒度まで自動分解されます。
その設計書を人間が読み承認したら次のフェーズに移行します。


④ TDD:テストを書いていないなら消せ🔴🟢🔵

Write code before tests? Delete it. Start over.
No exceptions.

テストより先にコードを書いた?消せ。やり直せ。例外なし。

こうすることでAIはどんなときも必ずテストから先に書きます。
TDD(テスト駆動開発)、YAGNI(今必要でないものは作らない)、DRY(同じことを繰り返さない)。この3つをAIに強制することで「動くけど誰も読めないコード」を防ぎます。

コードを先に書いた場合を見てください。

# ❌ コードを先に書く場合

def add(a, b):
    return a + b

# 後からテストを書く
def test_add():
    assert add(1, 2) == 3  # → 即座にパス!

「テストが通った!」——でもこれは「コードが今この瞬間動いている」ことを確認しただけです。「コードが正しく動くべき」を定義していません。

テストを先に書く場合を見てください。

# ✅ テストを先に書く場合(TDD)

# Step 1: まずテストを書く → 当然失敗する(関数がないから)
def test_add():
    assert add(1, 2) == 3  # 🔴 RED(失敗)

# この「失敗」を目撃してから実装に入る

# Step 2: テストが通る最小限のコードを書く
def add(a, b):
    return a + b             # 🟢 GREEN(成功)

# Step 3: コードをきれいにする
def add(a: int, b: int) -> int:
    return a + b             # 🔵 REFACTOR(整理)

🔴RED → 🟢GREEN → 🔵REFACTOR の順番を守ることで、「テストが本当に機能していること」を証明できます。後から書いたテストは即座にパスします。即座にパスするテストは、何も証明しません。


⚠️ 使う前に知っておきたいこと

どんな小さい修正でもTDDを要求してくる

「typoを直して」のような1行の変更にも、superpowersはTDDを適用しようとします。

Write code before tests? Delete it. Start over.
No exceptions.

例外なし、です。「小さいから大丈夫」という油断がバグを生む、という思想に基づいた意図的な設計です。

処理が増える分、時間はかかる

brainstorming → 設計書 → 計画書 → 実装というプロセスを踏む分、「とにかく早くコードを出したい」場面には向いていません。小さなプロトタイプより、ちゃんと育てるプロダクトに向いているかもです。
ですが小さいプロダクトでもこっちの方が安心できますね。


🖊️ 実際に使ってみて

一番僕が助かったのはbrainstormingです。
指示したとたん、AI側が選択肢形式の質問をしてくれます。
また、答えていくうちに、自分でも気づいていなかったことが出てきます。
「あ、これどうするんだっけ」「この要素を考えてなかった」
——自分の頭の中にあった「なんとなくこういうもの」が、質問されるたびにはっきりしてきます。

要件定義を「やらされる」のではなく「一緒に引き出してもらえる」。
この体験が、使い続けている一番の理由です。


🚀 インストール方法

superpowersはClaude Code、Codex、GitHub Copilotで使えます。スキルの置き場所を指定するだけです。

# Claude Codeの場合(プラグインマーケットプレイスから)
/plugin install superpowers@claude-plugins-official

Codex/Github sopilotの場合でもskillsフォルダ配下に配置すれば使用可能です。
インストール後は特に何もしなくて大丈夫です。using-superpowers スキルが自動で動き、「新しい機能を作りたい」と言うだけでbrainstormingから始まります。


📝 まとめ

普通のコーディングエージェント superpowers
最初にやること いきなりコードを書く 要件を質問する
設計 なし 設計書を自動作成
テスト 後から(か省略) 必ず先に書く
作業単位 なんとなく 2〜5分タスクに分解
フェーズの進行 人間が都度指示 自動でチェイン

superpowersは「AIを賢くする」のではなく、「AIに正しいプロセスを歩ませる」フレームワークです。

⭐133,000という数字が、その価値の証明ですかね。
ぜひ試してみてください 🌸


参考リンク

1
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?