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こんにちは!

今回は1次検定の問題4に出やすい「極限」「級数の計算」「ネイピア数eの性質」の対策を行います.

極限とロピタルの定理

数列の極限と関数の極限

高校数学Ⅲでいずれも既習と思われますが,両者の違いをいきなり聞かれて説明できますか?
(厳密な定義を省略して)ざっくりと言ってしまえば
数列の極限:変数nは自然数(離散値)のみで,考えるべき極限はn→∞のみ.
関数の極限:変数xは全ての実数(連続値)をとることができ,正負の無限大や特定の実数値αに限りなく近づける極限(x→α±0)も考えることがある.
例として周期2πのサインカーブを考えてみましょう.数列と関数でそれぞれ以下のように定義します.

a_n = \sin \pi n  (n=1,2,3,...)
f(x) = \sin \pi x  (-\infty < x < \infty)

まず数列では,nを順に代入していくとanの値は常に0となることがわかります.よって

\lim_{n \to \infty} a_n = \lim_{n \to \infty} 0 = 0

となります.
一方,連続したサインカーブの値(縦軸)は-1から+1までを周期2πで無限に繰り返すため,一定の値に近づくこともなければ正負の無限大に発散することもありません.よって関数f(x)の極限値は存在しません.
※収束値を持たず,正負の無限大にも発散しないとき,数列の極限では「振動する」という表現を用いていましたが,関数の極限において「振動する」とは言いません.単に「発散する」と言えば十分です(「収束しない」と「発散する」は同値).
参考:https://www.rms2005.org/subtext_data/pdf/0018_Au3l/ms0018.pdf

ロピタルの定理

分数型の関数の極限が不定形(0/0または∞/∞)になるときに威力を発揮する定理です.

\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)} について,\lim_{x \to a} \frac{f'(x)}{g'(x)} が存在し,なおかつaの十分近くでg'(x)≠0ならば,
\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{x \to a} \frac{f'(x)}{g'(x)}

※厳密な記述はhttps://manabitimes.jp/math/748
近年,ロピタルの定理を用いることが明確な1次検定問題は少ないですが,最後の練習問題に過去の検定の類題をつけておりますので,そちらで練習してみてください.

無限級数の計算

数列を無限に足し合わせたものを無限級数といいます.

\sum_{n=1}^{\infty} a_n = \lim_{n \to \infty} \sum_{n=1}^{n} a_n

が成り立つため,数列の第n項までの和(部分和)を求めてからn→∞とする方法もあります.
等比数列{an}に対する無限等比級数(初項a,公比r)の場合,
・a=0ならば収束し,その和も0
・a≠0のとき,-1<r<1ならば収束し,その和はa/(1-r)
・それ以外は発散
となることを高校数学Ⅲで学習しました.

数列の極限と無限級数の関係

以下の命題

\lim_{n \to \infty} a_n が発散する \Rightarrow \sum_{n=1}^{\infty} a_n が発散する

は真であり,直感的にもわかりやすいでしょう.その対偶である

\sum_{n=1}^{\infty} a_n が収束する \Rightarrow \lim_{n \to \infty} a_n が収束する

はもちろん真ですが,これを逆にした

\lim_{n \to \infty} a_n が収束する \Rightarrow \sum_{n=1}^{\infty} a_n が収束する

は成り立ちません.その反例として,以下の調和級数があります.

\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n} = \frac{1}{1} + \frac{1}{2} + \frac{1}{3} + \frac{1}{4} + \frac{1}{5} + \frac{1}{6} + \frac{1}{7} + \frac{1}{8} + ... \\
   > \frac{1}{1} + \frac{1}{2} + (\frac{1}{4} + \frac{1}{4}) + (\frac{1}{8} + \frac{1}{8} + \frac{1}{8} + \frac{1}{8}) + ...
= \frac{1}{1} + \frac{1}{2} + \frac{1}{2} + \frac{1}{2} + ...

となるため,数列an=1/nは収束しますがその和は発散します.このことは区分求積法を用いることで

\log(n+1) < \sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k}

を導き,n→∞のとき左辺が正の無限大に発散するため,右辺も正の無限大に発散する(追い出しの原理)としても示すことができます.

ネイピア数eの性質

※後ほど加筆予定です

練習問題

1.ある実数λに対して以下の極限が有効な値であるとき,次の問いに答えなさい.
  ただしln(x)は自然対数log_e(x)を表します.
$$\lim_{x\to 0} \frac{\ln(1+x) - x - \lambda x^2}{x^3}$$
①λの値を求めなさい.
②極限値を求めなさい.

2.次の級数が収束するような実数xの範囲を求めなさい.

\sum_{n=1}^{\infty} \frac{(-1)^n}{n・4^n} (x-7)^n

3.次の級数について,以下の問いに答えなさい.

\sum_{n=1}^{\infty} \frac{n^k}{n!}

① k=2のとき,級数の和を求めなさい.
② k=3のとき,級数の和を求めなさい.

練習問題解答

1.① λ=-1/2  ② 1/3
2.3<x≦11
3.① 2e  ② 5e

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