JLCPCBと50Ω伝送路と秋月SMA

はじめに

JLCPCBのインピーダンスカリキュレータを使用してJLCPCBの基板材料で作る特性インピーダンス50Ωのマイクロストリップライン(以下、MSL)の線幅と、秋月に販売している安いSMAコネクタの心線太さをリストアップしてどれがいいかな～って事のメモ

秋月取り扱いのSMAコネクタリスト

エッジマウントSMA

名称	型番	心線幅	対応基板厚	単価	URL
SMAコネクタ SMA-J 基板用エッジマウント	S-063-49-TGG	0.8mm(ノギス測定)	1.6mm	150円	https://akizukidenshi.com/catalog/g/g113195/
SMAコネクタ SMA-J エッジマウント	S-063-54	1.27mm	0.8mm	150円	https://akizukidenshi.com/catalog/g/g116928/
SMAコネクタ SMA-J 基板用エッジマウント 0.8mm用	S-063-50-TGG	0.75mm	0.8mm	150円	https://akizukidenshi.com/catalog/g/g115871/

その他のエッジマウントじゃないけど無理やり半田付け出来るSMA

名称	型番	心線幅	対応基板厚	単価	URL
SMAコネクタ(SMA-J 2穴パネル用)	S-030	1.27mm	--	230円	https://akizukidenshi.com/catalog/g/g100378/
SMAコネクタ SMA-J 基板用エッジマウント 0.8mm用	SMA(F)2H 2-1.8	0.35mm	--	30円	https://akizukidenshi.com/catalog/g/g112821/

30円のSMAは良さそうに見えるが、写真を見ると同軸の絶縁体部分がそれなりに伸びているので、無理やりエッジマウントする場合、絶縁体を剥く必要があって面倒くさそう

JLCPCB Stackup

まず最初に前提として、

両面基板で表面の配線に対して裏面のGNDをリファレンスにした場合、
基板厚に対しての特性インピーダンス50Ω配線幅は
t=1.6mmの場合の50Ω配線幅約3mm
t=0.8mmの場合約1.4mm
t=0.4mmの場合約0.6mm(そもそもt=0.4mmにすると基板ペラいし値段が跳ね上がるのでやりたくない)
となる。

以下、つらつらと色々な条件と結果を記載する

2層板の場合

・2層、t=1.6mm、L1-L2 ref プリプレグ --
線幅は2.7mmとなる

・2層、t=1.2mm、L1-L2 ref プリプレグ --
線幅は2.0mmとなる

・2層、t=1.0mm、L1-L2 ref プリプレグ --
線幅は1.5mmとなる

・2層、t=0.8mm、L1-L2 ref プリプレグ --
線幅は1.2mmとなる

・2層、t=0.6mm、L1-L2 ref プリプレグ --
線幅は0.9mmとなる

4層板の場合

・4層、t=1.6mm、L1~L4refそれぞれ、プリプレグ0.1mm
信号をL1として線幅は
L2 refの場合 0.16mm
L3 refの場合 2.6mm
L4 refの場合 2.9mm

・4層、t=1.6mm、L1~L4refそれぞれ、プリプレグ0.2mm
信号をL1として線幅は
L2 refの場合 0.4mm
L3 refの場合 2.5mm
L4 refの場合 2.9mm

前述の通り、4層基板でL2 refの場合は基板厚ではなく、プリプレグ厚が支配的かつ、L1に対してL3refを取るなど面倒な事はあまりしないと思うのでt=1.6mmの時のデータのみ記載する

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まとめ

基本的に信号は50Ωの幅の送りたいので、一般的な抵抗である1608、1005サイズの高さを考えると
なるべく線幅は0.8mmまたは0.5mmに近い値にしたい。

また、安い秋月SMAの心線幅は0.8mmまたは1.27mmとなる。

また、数百円の差とは言え、4層基板、また2層の0.6mm以下の基板は追加料金がかかる為、出来れば使いたくない。

よってMSL 特性インピーダンス50Ωを安く作りたい場合の最強の組み合わせは

JLCPCB基板：2層、板厚0.8mm (線幅1.2mm) 基板代2＄＋送料
SMAコネクタ：秋月 SMAコネクタ SMA-J エッジマウント(S-063-54) 対応板厚0.8mm、心線幅1.27mm　150円
https://akizukidenshi.com/catalog/g/g116928/

以上の組み合わせになります

皆さん参考にどうぞ

ほなまた