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地域限定保育士の犯歴照会は特定個人番号利用事務なのか

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2025年10月1日施行のマイナンバー法改正で、別表八の二に以下の項目が追加された。

八の二 児童福祉法第十八条の二十七第一項に規定する認定地方公共団体の長 児童福祉法による地域限定保育士の登録に関する事務であって主務省令で定めるもの

これに合わせて、主務省令には、第七条の二が追加された。

第七条の二 法別表八の二の項の主務省令で定める事務は、次のとおりとする。
一 児童福祉法第十八条の二十八第一項の地域限定保育士の登録の申請の受理、その申請に係る事実についての審査又はその申請に対する応答に関する事務
二 児童福祉法による地域限定保育士登録証に関する事務
三 児童福祉法第十八条の三十四第一項又は第二項の地域限定保育士の登録の取消し又は名称の使用の停止に関する事務
四 児童福祉法施行規則第六条の五十四において読み替えて準用する同令第六条の三十四の地域限定保育士の死亡等の届出の受理、その届出に係る事実についての審査又はその届出に対する応答に関する事

上記の第三号に関係して、児童福祉法第十八条の三十四第一項と、さらに第十八条の五も見てみよう。

第十八条の三十四 地域限定保育士登録をした認定地方公共団体の長は、地域限定保育士が次の各号のいずれかに該当する場合には、その地域限定保育士登録を取り消さなければならない。
一 第十八条の五第二号若しくは第三号又は第十八条の二十八第一項第二号のいずれかに該当するに至つた場合
二 虚偽又は不正の事実に基づいて地域限定保育士登録を受けた場合
三 第一号に掲げる場合のほか、保育士登録又は地域限定保育士登録を受けた日(取消しに係る地域限定保育士登録が前条第四項において準用する第十八条の二十の二第一項の規定により受けたものである場合にあつては、当該地域限定保育士登録を受けた日)以後に、児童生徒性暴力等を行つたと認められる場合
[第ニ項以降省略]

第十八条の五 次の各号のいずれかに該当する者は、保育士となることができない。
一 心身の故障により保育士の業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの
二 拘禁刑以上の刑に処せられた者
三 この法律の規定その他児童の福祉に関する法律の規定であつて政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して三年を経過しない者
[第四号以降省略]

この「拘禁刑以上の刑に処せられた者」と「罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して三年を経過しない者」という部分は、どう見ても犯歴事務である。それがマイナンバー法の別表八の二から繋がっている。

ところが、同時に施行された利用特定個人情報の提供に関する命令追加分は、第二条の表に

情報照会者 特定個人番号利用事務 情報提供者 利用特定個人情報
十二の二 児童福祉法第十八条の二十七第一項に規定する認定地方公共団体の長 児童福祉法による地域限定保育士の登録に関する事務であって第十四条の二で定めるもの 法務大臣 戸籍関係情報であって第十四条の二で定めるもの

を追加しつつも、第十四条の二に犯歴照会を含めていない。

第十四条の二 第二条の表十二の二の項で定める事務は、次の各号に掲げる事務とし、同項で定める情報は、当該各号に掲げる事務の区分に応じ当該各号に定める情報とする。
一 児童福祉法第十八条の二十八第一項の地域限定保育士の登録の申請に係る事実についての審査に関する事務 当該申請を行う者に係る戸籍関係情報
二 児童福祉法施行令第二十条の六において読み替えて準用する同令第十七条第一項の地域限定保育士登録証の書換え交付の申請に係る事実についての審査に関する事務 当該申請を行う者に係る戸籍関係情報
三 児童福祉法施行規則第六条の五十四において読み替えて準用する同令第六条の三十四(第一号に限る。)の地域限定保育士の死亡等の届出に係る事実についての審査に関する事務 当該届出に係る者に係る戸籍関係情報

まあ、情報提供ネットワークシステムに載ってないからなのだが、じゃあ、今後、犯歴照会をちゃんと載せていくつもりがあるのかしら。そのあたり整理しておかないと、「日本版DBS」との間でニッチもサッチも行かなくなるんだけど。

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