はじめに
今年もいよいよ終わりが近づいてきましたね。
2025年はサム・アルトマンの宣言通り、AIエージェントが大きく発展した年でした。そんな中、一部からは「サンフランシスコで最も人気のある本」と呼ばれた1本を今回ご紹介します。
『Principles of Building AI Agents』
著者:Sam Bhagwat氏 (Mastra社のCEO)
本書はエージェント開発の実践的な知見が詰まった一冊で、Webから無料でダウンロードできます。150ページほどありますが、1ページの分量は少ないので意外とサクサク読むことができます。
今年最後の読書として、いかがでしょうか。
入手方法は簡単で、以下のサイトにアクセスし、メールアドレスを入力するだけです。
日本語要約を用意しました
ただ、本書は英語で書かれているため、(私のように)英語に不慣れな方には少しハードルが高いかもしれません。加えて、PDF形式で提供されているため、Chromeの自動翻訳機能も使えません。
そこで、本書をより多くの方に読んでいただけるよう、NotebookLMを活用して日本語要約を作成しました。要約にあたっては、原書の順序を保ちつつ、実践的アドバイスを盛り込むよう心がけています。
ご利用にあたっての注意事項
- この日本語要約は、あくまで原書の理解をサポートするための補助資料です
- 正確な理解が必要な箇所は、必ず原書も併せてご確認ください
- AIによる要約のため、一部不自然な表現や誤訳が含まれる可能性があります
個人的まとめ
Part1: LLMにおけるプロンプト
- 試作段階ではホスト型API(OpenAIやAnthropicなど)の最も高性能なモデルを使い、実現可能性を確かめる。パフォーマンスやコストは二の次。
- プロンプトをどうすればいいかわからない時は、使用予定のモデル自身にプロンプト生成を依頼する。
Part2: AIエージェントの構築
- タスクを明確かつ再利用可能な粒度に分解し、それぞれをツールとして実装することが、高性能で信頼性の高いエージェントにつながる。
Part3: ツールとMCP
- agentic iPaasやMCPを使い、外部システムと連携する。
Part4: グラフベースワークフロー
- ワークフローを一時停止させ入力が得られると再開させるメカニズムは、効率的かつ低コストな開発に不可欠。
- 可能な限り多くの情報をストリーミングし、優れたユーザー体験を提供する。
Part5: RAG
- RAGを構築する前に、非常に大きなコンテキストウィンドウを持つモデルに全ての資料を入力してみたり、Agentic RAG (データにアクセスするツールを実装する)を検討せよ。
Part6: マルチエージェント
- 複雑なタスクには、計画生成エージェントを導入する。実行計画を生成し、ユーザーの承認を得た後に、専門のエージェントにタスクを依頼する。
Part7: 評価
- エージェントの評価は明確な合否で決めるのではなく、0から1の間で定量化し、複数結果の相関を見る。
Part8: 開発とデプロイ
- エージェントと直接会話でき、応答やツールの実行状況を視覚的に追跡できる機能を開発する
- 本番環境での安定稼働には、コンテナベースのマネージドサービスが堅実な選択肢となる。
Part9: その他
- 手作業によるエージェントの性能評価を解決するために、本番環境のデータを真似た「合成データ」による評価が広まると予想される。
- 誰もが「永遠の初心者」として、変化を前提とし、謙虚に学び続けるべきである。
まとめ
『Principles of Building AI Agents』は、AIエージェント開発の実践的な知見が体系的にまとめられた貴重な一冊です。プロンプトエンジニアリングの基礎から、マルチエージェントシステムの構築、本番環境へのデプロイまで、開発の全工程をカバーしています。
特に印象的だったのは、「永遠の初心者」として学び続ける姿勢の重要性を説いている点です。AI技術は日々進化しており、今日のベストプラクティスが明日には古くなる可能性があります。変化を前提とし、謙虚に学び続ける姿勢こそが、この分野で活躍し続けるための鍵となるでしょう。
無料で入手できる本書は、AIエージェント開発に興味がある方にとって必読の一冊です。年末年始の時間を使って、ぜひ手に取ってみてください。
