最終更新日 2020/5/20
インストール
kapper1224さんのブログと公式wikiを参考に。
但し公式wikiは関連項目がなってないので、検索を多用する必要がある。他に頼りになる情報源は公式Gitabの主にIssueとOSAKANA TAROさんあたりか。
この記事ではNexus7 2012 grouperを使用。
Phosh関連 2020/04/22現在
Plasma-mobileなどよりは早いが、全体的に重い。タップ操作などへのインタラクションがない。タップして成功していると40秒ほどで立ちあがる、タップ失敗は反応が何もないのでただ待つ事になる。
最重要
Terminalが消えるバグがある。必ずgnome-terminal他の動作するTerminalをインストールする。
公式にもある通り、パスワードに数字以外を使うとロック解除ができずに詰む。
Bluetooth
GUIのSettingはまともに動作しない。
Terminalから
sudo apk add bluez-depricated
sudo /etc/init.d/bluetooth start
sudo hciconfig hci0 up
sudo blutoothctl
その後はArchLinuxのWikiと同じ。
日本語関連
apk search font
あたりで、とりあえずsudo apk add font-ipa
あたりか。
アプリ関連
アプなどのカテゴリに意外に情報がある。
ブラウザ関連
ほとんどのブラウザは初期設定では、起動直後もしくはWebページ描写中にエラーもなく消える。
Firefoxはこちらの設定で動作確認。一応はMOZ_ENABLE_WAYLAND=1だけで動くことは動く。
Dilloはそのままで起動したが、仮想キーボードからの入力に異常がある。
Anbox
公式wikiにもあるが、Armv7では利用不能。但し気付かずに利用しようとしたが、エラーが異なっていたのでバグバグの模様。
qemu関連
一部のグラボではpmbootstrap qemu
に--display=gtk
オプションが必要。chroot内のqemuのドライバ不足が原因のため、--host-qemu
でも良い。
マウスの矢印の当たり判定は矢印の先でも中でもなく、矢印の上方向。
設定ファイル
$HOME/.config/pmbootstrap.cfgにも勝手に作成された。動作からドキュメントに見付からない設定ファイルが想定できたので、helpers/envkernel.shを読んで発見。ドキュメントもgoogle検索もあまりあてにならず、ソースを読まないとどうにもならない。
電源関連
Powerボタンからの通常電源オフは出来ない。上部に電源マークがあるり、そこから可能。但し電源オフの確認はない。バッテリー関係の表示はあてにならない。Androidでは1日以上持つバッテリーが2時間程度で切れる。Nexus7で切れた場合はお約束の過放電からの再充電になる。外出しての使用は不可能だろう。切れる場合には徐々に画面が暗くなる。
調査中
sudo使い過ぎ。設定でもっと減らせるはず。
xorg-server-xwaylandが初期では入ってない?<ソースを確認したら入ってた。
全体的にwaylandとxwayland関連が怪しい。このへんのissueか。
GDK_BACKEND=waylandからのgtk3アプリでも起動不能が多い。
ターミナル関連もまともに動かせていない。
termiteは問題なく動作する、やはりxwayland関連が怪しいか。
phosh: incorrect keyboard input in Xwayland apps
termiteでも標準キーボードでコントロールキーの入力が出来ない。上下ホーム等の一部キーはABCモードの右下から配列にいける。CUIのみで使うにもキーボード関連の調査が必要だろう。
感想
利点
現状移植などは頑張っているように見える。Ubuntu touchよりサポート機種やUIの選択肢も多く関係者の努力を感じる。
公式のやり方に従う、公式に近い環境で利用する限りにおいては、さほどの問題を感じず楽しく使える。
開発状況やサポート等も活発に見える。
欠点
Pythonをメインにしている時点でイヤな予感がしていたが、設定や構成ファイルの置き方など、設計段階から場当たり的に感じる。整理されて、あるべき場所に置かれていない。分散していて探すにはソースを読むしかない。
pmbootstrap等もcomplectしている。巨大なブラックボックスであり、途中まで途中からなど諸々の処理がない。これはArch LinuxやあるいはAlpine Linuxなどのシンプル路線と反対の発想である。
予め考えられたオプションのみを正とし、とりあえず呼び出し先にオプションを渡してくれるなどの処置をしてくれない。
以上から開発者側の正しさを利用者に押し付けている印象が強い。またソースレベルからの改変が必要になり、非常に遊びにくい。
結論
インストールまでが面白く推奨できる使い方で、実際に携帯等に使用するのは技術者でも面倒そうだ。
巨大な技術的負債により、何か少しの事で今迄のモバイル用Linuxと同じ道を辿ってしまう懸念がある。