はじめに
この記事では、テキストエディタ Vim の基本的な使い方と、セットアップ手順を初心者向けに解説します。
Vimとは
Vimは、ターミナル上で動作する高機能テキストエディタです。キーボードだけで高速にテキスト編集ができるのが最大の特徴で、慣れると生産性が大幅に向上します。
1. インストール
macOS
bash# Homebrewを使う場合
brew install vim
Ubuntu / Debian
bashsudo apt update
sudo apt install vim
Windows
公式サイト(https://www.vim.org/download.php)からインストーラをダウンロードするか、WSL上でLinux版を使うのがおすすめです。
インストール後、ターミナルで以下を実行してバージョンを確認します。
bashvim --version
2. Vimのモード
Vimには主に3つのモードがあります。
| モード | 説明 | 切り替え方 |
|---|---|---|
| ノーマルモード | カーソル移動やコマンド実行 |
Esc キー |
| インサートモード | テキストの入力 |
i キー |
| コマンドラインモード | 保存・終了などの操作 |
: キー |
3. 基本操作
ファイルを開く
bashvim ファイル名
カーソル移動(ノーマルモード)
| キー | 動作 |
|---|---|
h |
左 |
j |
下 |
k |
上 |
l |
右 |
gg |
ファイル先頭 |
G |
ファイル末尾 |
0 |
行頭 |
$ |
行末 |
テキスト編集
| キー | 動作 |
|---|---|
i |
カーソル位置で挿入開始 |
a |
カーソルの次の位置で挿入開始 |
o |
下に新しい行を追加して挿入 |
x |
カーソル位置の1文字を削除 |
dd |
1行削除 |
yy |
1行コピー |
p |
貼り付け |
u |
元に戻す |
Ctrl+r |
やり直し |
保存・終了(コマンドラインモード)
| コマンド | 動作 |
|---|---|
:w |
保存 |
:q |
終了 |
:wq |
保存して終了 |
:q! |
保存せず強制終了 |
4. セットアップ(.vimrc の設定)
ホームディレクトリに .vimrc ファイルを作成して、Vimの動作をカスタマイズできます。
bashvim ~/.vimrc
以下は初心者におすすめの基本設定です。
vim" 行番号を表示
set number
" シンタックスハイライトを有効化
syntax on
" インデント設定
set tabstop=4
set shiftwidth=4
set expandtab
set autoindent
" 検索設定
set hlsearch
set incsearch
set ignorecase
set smartcase
" その他
set encoding=utf-8
set clipboard=unnamed
set backspace=indent,eol,start
設定を保存したら、Vimを再起動するか、Vim内で :source ~/.vimrc を実行すると反映されます。
5. おすすめプラグインマネージャ
プラグインで機能を拡張するには、まずプラグインマネージャを導入します。vim-plug が軽量で人気です。
vim-plug のインストール
bashcurl -fLo ~/.vim/autoload/plug.vim --create-dirs \
https://raw.githubusercontent.com/junegunn/vim-plug/master/plug.vim
.vimrc にプラグインを追加する例
call plug#begin('~/.vim/plugged')
" ファイルツリー
Plug 'preservim/nerdtree'
" ステータスライン
Plug 'vim-airline/vim-airline'
" カラースキーム
Plug 'morhetz/gruvbox'
call plug#end()
" カラースキームを適用
colorscheme gruvbox
set background=dark
.vimrc を保存した後、Vim内で :PlugInstall を実行するとプラグインがインストールされます。
6. コード補完の導入(merlin + ocp-indent)
OCaml開発でコード補完やエラーチェックを利用するには、merlin と ocp-indent を導入します。opam(OCamlのパッケージマネージャ)を使ってインストールできます。
インストール手順
bashopam install merlin ocp-indent user-setup
インストール後、以下のコマンドでVimへの設定を自動反映します。
bashopam user-setup install
これにより .vimrc に merlin と ocp-indent の設定が自動的に追加されます。
動作確認
Vimで .ml ファイルを開き、以下が動作すれば成功です。
- 型情報の表示: カーソル位置で
:MerlinTypeOf - 定義ジャンプ:
:MerlinLocate - コード補完: インサートモードで
Ctrl+x Ctrl+o - 自動インデント: ocp-indent により保存時に自動整形
おわりに
Vimは最初は操作に戸惑いますが、基本操作を覚えてしまえば非常に効率的にコーディングできます。まずはこの記事の内容を一通り試して、少しずつ自分好みにカスタマイズしていきましょう。