前回までのあらすじ
久しぶりにライブに行って,ファンサービス(下記ファンサ)の大事さを知った.
一度のファンサにおいて,多くの人が受けることができるファンサが何か気になったため,
ファンサの当たり判定を当たり判定を可視化したいと思った.
前回はファンサの当たり判定を可視化するためのロードマップを検討した.
ファンサが当たったかどうかは人の主観であるため,動画を視聴して当たったかどうかを評価する形式をとる.
一様に当たった・当たってないというものでもないと思うので,リッカート尺度を用いる.
記事概要
ファンサの当たり判定を評価するための動画の撮影を行った.
先に記述しておくと元々予定していた,データの収録は失敗した.
なんとかリカバリーをして,「評価用動画を録画する」という目標は達成できたが
次回以降の収録のために,失敗した点・反省点を記述する.
撮影に必要なもの
- カメラ・三脚
- スマホ
- マネキン
- メジャー
- 6m荷造りロープ(50cmごとにマーカーを付けた)
- ファンサをする元気
元々のデータの収録方法
ファンサをマネキンに対して行い,それを色々な場所からカメラで撮影する.
カメラを撮影する際に位置関係を必ずメモしておく.
撮影する際,必ず演者がカメラの中心になるように修正して録画する.
録画が始まると演者は「手を振る→指をさす→投げキッス」を行い,録画を止める.
失敗した...
3点失敗したことがある.
1. 早朝にファンサをする元気がない
人が多い時間帯に,「公園にマネキンを持ってファンサービスをしている」となると,何か通報が入りそうな気がしたので,日出直前から収録をすることにした.
すると,朝5:00に起きて重いマネキンを持ってファンサービスをするわけなので,ものすごい疲れている.
実際に録画されたデータを見ると直近で体調を崩していたのもあるが,ものすごい顔色が悪い.
2. マネキンの台を家に忘れる
マネキンを持っていったものの,マネキンを固定する台を家に忘れてきた.
ファンサをするモチベーションとしてファンを模した形にしたのだが,
台を忘れたため,「ただ早朝,公園にマネキンを持ってきたやばい奴」になってしまった.
また,ファンサをするターゲットとしての役割がメインであったため,
ターゲット無しで収録する必要が出てしまった.
3. 時間が足りない
想定していた撮影方法では,膨大な時間がかかってしまう.
今回,機材準備から撮影・ファンサまですべて1人で実施しているため,
被写体のチェックやカメラの移動などにあまりにも時間がかかってしまう.
特に被写体がいない状態で中央かどうかのチェックが難しい.
失敗を回避する方法: 収録マニュアルを作成する
今回失敗してしまったことはすべて直前で気づけたことである.
ファンサをする元気はともかく,忘れ物や撮影方法の難しさは特に気づけたはずだ.
それらは,収録マニュアルの作成で解決できると思う.
「収録マニュアルは当日の作業を明確にするだけじゃない」
時間がギリギリになっているのもあるが,大学の研究室で学んだことを完全に忘れていた.
マニュアルを作成するメリットを整理する.
メリット1. 再現性が確保できる
たとえば,他の人が収録することを考える.
自分の頭の中にある撮影方法・手順は,他の人に口頭で伝えることは可能だが,
曖昧な部分があると,各自脳内で補完して想像と異なる収録をする可能性が高い.
そこで,マニュアルを事前に共有することで「誰が撮影しても同じものが撮影できる再現性」が確保することができる.
評価データを増やすための録画でも再現性が必須であるため,マニュアルを作って再現性を確保するメリットはなかなか大きいと思う.
メリット2. 作業の矛盾点に気づける
今回,カメラで録画するための収録の大変さに気づくことに遅れてしまった.
もしマニュアルを詳細に手順を書き加えていくと,
「カメラを移動した後,演者を中央に捉える」という作業が難しいことに気づいた気がする.
他の撮影者などがいた場合であればマニュアルに目を通した際に,
疑問点として湧きやすいため,矛盾をつぶすことができる.
メリット3. 忘れ物をしない
研究室で収録マニュアルを作成する際,持ち物・準備のチェックシートを用意していた.
収録する1週間前に一度チェックすることで,足りないものがあっても購入して対応することができた.
マネキンセットのチェックとして,「両手,胴体,高さ調節の棒,台」というチェックシートがあれば,「ただ早朝,公園にマネキンを持ってきたやばい奴」になることを防げたのではないかと思う.
データの収録方法2
仮で撮影してみると,間違いなく人が多くなる時間になるほどに難しいため,
即興で撮影方法を変更した.
大事なのは,演者とファンの距離及び演者のファンサービスの方向・角度の2つである.
角度と距離という関係性についてを考えると数学IIIでやった極座標を思い出した.
改善した点:カメラと演者の位置を固定し,ファンサの方向を動かす
カメラを動かすのではなく,演者の方向を変える方法を思いついた.
手順として,まず演者とカメラの位置関係を固定する.その際1度の距離測定が入る.
次に,スマホアプリのコンパスを用いて,演者からカメラ方向の方角を調べそれを0度と定義する.
カメラの録画を開始して,演者はコンパスを用いてθ度の方向にファンサを行う.ファンサを行ったらまた別の角度に対してもファンサを行う.
カメラまでの距離R
とファンサの角度θ
があると,極座標系で表すことができる.
それをユークリッド空間上で表すと下の図のようになる.
このように収録することで,一人でかつ素早く収録することができた.
収録した組み合わせ
パラメータ | 値 | 備考 |
---|---|---|
演者からカメラまでの距離(m) | 6, 18 (2種) |
時間の都合上,2種になった. |
ファンサの角度(°) | 45,35,25,15,10,5,0,-5,-10,-15,-25,-35,-45 (13種) |
演者からカメラの方向を0とする |
ファンサの種類 | 手を振る,指をさす,投げキッス (3種) |
可能な限り笑顔で |
ここから,2×13×3=78の動画に対してラベルを付与する.
まとめ
ファンサの当たり判定を評価するための動画の収録を行ったが,
予定していたデータ収録はいくつかの失敗に見舞われた.
朝早くからの撮影や必要な道具の忘れ物などの様々な課題に直面したが,
それらの失敗から学び,次回の収録に活かすための手順や方法を模索した.
失敗から学んだ一つの教訓は,収録マニュアルの重要性です.
再現性を確保し作業の矛盾点や忘れ物を未然に防ぐことを再実感することができた.
また,即興ではあるもののデータ収録の方法も改善することができた.
演者とカメラの位置を固定しファンサの方向を変える方法を採用することで,
効率的かつ確実に収録を行うことができた.
次回は,実施したデータ収録に対して,ファンサが当たったかと思うかどうかのラベルを付与していく.