はじめに
皆さんは日々AIをどれくらい「マネジメント」できているでしょうか。
最近社内のマネージャーとの1on1の中でドラッカーの話になり、ふと「ドラッカーのマネジメントについて、人をAIに置き換えて解釈してみると面白そう」と思ったことがあります。
今回は、ドラッカーの人に対するマネジメント論を「AIに対するマネジメント」へと置き換え、エンジニアが今後どのようにリソースを最大化すべきかを書いてみたいと思います。
ちなみにドラッカーとは人名です。
「マネジメント」の発明者とWikipediaには書いていました。
ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker、ドイツ語名:ペーター・フェルディナント・ドルッカー 、1909年11月19日 - 2005年11月11日)は、オーストリア・ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人[1]経営学者。「現代経営学」あるいは「マネジメント」(management) の発明者。
Wikipedia: ピーター・ドラッカーより引用
自分自身いくつか著書は読んでいますが専門家では無いので解釈違いなどがありましたらすみません。
ドラッカーに学ぶ「AIマネジメント」リソース最大化の生存戦略
目次
- ①「強みを生かす」AIの強みを見極め、自身の強みと掛け合わせる
- ②「貢献に焦点を合わせる」生み出す成果(アウトカム)で測る
- ③「目標管理とセルフコントロール」AIに自律性を持たせる
- ④「知識労働者の生産性向上」AIは「部下」ではなく、優秀な「パートナー」
- ⑤エンジニアの未来は「リソースを最大化するマネージャー」へ
①「強みを生かす」AIの強みを見極め、自身の強みと掛け合わせる
ドラッカーは、マネジメントにおいて最も重要な原則の一つとして以下のように述べています。
「マネジメントの本質は、人の強みを発揮させ、弱みを意味のないものにすることである」
これをAI活用に置き換えて、AIの「強み」と「弱み」を整理してみます。
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AIの強み:膨大なパターンの高速処理、コードの生成、標準的なアルゴリズムの提案、ドキュメントの即時要約や大量生成
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AIの弱み: 顧客の真の課題(コンテキスト)の理解、様々なトレードオフの判断や決断、未知のモノに対する創造的アプローチ
エンジニア自身の強み(ドメイン知識、設計能力、ユーザー視点など)を最大化するために、AIの強みを徹底的に活用をしてテコを効かせること。AIが強い部分はどんどんAIに任せる。
そして、AIが苦手な「不確実性の高い判断」「合理的ではないが必要な取り組み」に自身の人間のリソースを集中させる。
自分の好き嫌いや向き不向きよりも「AIと自分どちらが強いか?」を意識すると良さそうな気がします。
このような視点でAIと向き合うことで「自分+AI」としてのリソース最大化に近づいていく気がします。
②「貢献に焦点を合わせる」生み出す成果(アウトカム)で測る
今は様々な業務の中で、AI導入によって生産量(アウトプット)が大きく向上しているのではないでしょうか。しかし、ドラッカーは成果についてこう述べています。
「組織の内部には、成果は存在しない。 あるのはコストだけである。 成果が存在するのは、常に外部である。」
AIを使えば、一瞬で大量のコードを生成できます。営業であれば提案資料、広告であればクリエイティブなどもそうかもしれません。
しかし、そのアウトプットが顧客の課題を解決していなければ、それは単なる「負債の量産」です。
これからのエンジニアに求められるのは、「自分+AI」というチームが、プロダクトや顧客、ビジネスにどう貢献しているかという視点です。「どれだけスマートなプロンプトを書けたか」「何行コードを書いたか」ではなく、「どの課題を解決したか」に焦点を合わせる必要があります。
③「目標管理とセルフコントロール」AIに自律性を持たせる
ドラッカーが提唱した「目標管理(MBO:Management by Objectives)」の本質は、指示命令ではなく、共通の目標に向かって自発的に組織を働かせることにあります。
AIは自律的な意識を持ちませんが(今のところ?かもですが)、プロンプトエンジニアリングの文脈において、この「目標管理」は非常に有効です。
単に「〜のコードを書いて」と指示(マイクロマネジメント)するのではなく、コンテキストと目標、制約条件(仕様)を定義して与えることで自律性を持たせます。
AIに「役割」と「目標(制約)」を与えてセルフコントロール(自律的なコンテキスト解釈)を促すアプローチは、プロンプトエンジニアリングの基礎的な考えてではありますが、まさにドラッカー流の目標管理そのものに近い気がします。
④「知識労働者の生産性向上」AIは「部下」ではなく、優秀な「パートナー」
ドラッカーは、これからの社会は「知識労働者(ナレッジワーカー)」が中心になると予言しました。調べたら1959年に提唱したらしいですがすごいですね。
そして、知識労働者のマネジメントは、従来(当時)の工場労働者のように 「監視・管理」するものではなく、「パートナーシップ」であるべきだと説いています。
AIを「単なる便利なツール」や「自分の代わりに作業をこなす部下」として扱うのは、非常にもったいないことです。AIは、あなたの思考を拡張する「パートナー」であり、「壁打ち相手の同僚」です。
- 自分の設計の盲点を指摘してもらう
- よりクリーンなリファクタリング案をレビューしてもらう
- 複雑な仕様の論理的矛盾を検知してもらう
AIをパートナーとして対等に接することが意識としては大切なポイントなのかもしれません。
⑤エンジニアの未来は「リソースを最大化するマネージャー」へ
ドラッカーの思想をベースにAI活用を紐解くと、これからのエンジニア像として参考になる部分が多々あるように思います。
これからの時代に評価されるエンジニアは、「自分のリソース」と「AIという強力なリソース」を統合し、チームや事業の成果を最大化できる「マネジメント視点を持ったエンジニア」ではないでしょうか。
これからのAIの発展を想像すると恐らく 人類史上最も優秀な「パートナー」を誰でも仲間にすることが出来そうです。
それを活かすための本質的な理解のためにドラッカーの知恵を借りてみるのも面白いのではないでしょうか。
ドラッカーに興味がある方は本を読んでみることおすすめです。