はじめに
一陸技の資格取得を目指す中で無線工学Bのよく出る問題とその解法を一括で見れるサイトがないように感じ、
これからの受験者向けに解けるようになるべき問題とその解法をまとめました。
暗記すべき項目は赤文字で記載しています。
問題と解法(出典:日本無線協会)
令和7年度7月期 A-1
解説はこちら
Aは暗記でよく、電界、磁界の回転($\nabla \times $)です。覚える必要はないですが、3次元ベクトル$\mathbf{A} = (A_x, A_y, A_z)$の場合、$\mathbf{A}$の回転($\nabla \times\mathbf{A}$)は次式で定義されます。
$
\nabla \times \mathbf{A} = \left( \frac{\partial A_z}{\partial y} - \frac{\partial A_y}{\partial z},\frac{\partial A_x}{\partial z} - \frac{\partial A_z}{\partial x},\ \frac{\partial A_y}{\partial x} - \frac{\partial A_x}{\partial y} \right)
$
次にBは問題の誘導に従い微分を行うと
\begin{align}
\nabla \times \mathbf{H} &= \sigma\mathbf{E}+\varepsilon\frac{\partial\mathbf{E}}{\partial t}\\
&= \sigma \mathbf{E}_{0} e^{j\omega t} + \varepsilon \cdot \left(j\omega\right) \mathbf{E}_0 e^{j\omega t} \\
&= \left(\sigma+j\omega \varepsilon\right)\mathbf{E}_0e^{j\omega t}
\\
&=\left(\sigma+j\omega \varepsilon\right)\mathbf{E}
\end{align}
同様にCについても
\begin{align}
\nabla\times\mathbf{E} &= -\mu\frac{\partial\mathbf{H}}{\partial t} \\
&= -\mu\cdot(j\omega)\mathbf{H}_0 e^{j\omega t} \\
&= -j\omega \mu\mathbf{H}
\end{align}
となることから、答えは 5 です。
令和6年度7月期-1 A-1
解説はこちら
Aについては、暗記したほうが早いですが、導出もしてみます。上問の
\begin{align}
\nabla \times \mathbf{E} = -\mu_0\frac{\partial \mathbf{H}}{\partial t}
\end{align}
から計算します。この式については両辺の回転をとる操作が重要です。そうすると、
\begin{align}
\nabla\times\left(\nabla\times\mathbf{E}\right)&=-\mu_0\nabla\times\frac{\partial\mathbf{H}}{\partial t}=-\mu_0\frac{\partial}{\partial t}\left(\nabla\times\mathbf{H}\right)
\end{align}
ここで左辺について、$\nabla\times\left(\nabla\times\mathbf{A}\right)=\nabla\left(\nabla\cdot\mathbf{A}\right)-\nabla^2\cdot\mathbf{A}$の公式を用いて
\begin{align}
\nabla\times\left(\nabla\times\mathbf{E}\right)&=\nabla\left(\nabla\cdot\mathbf{E}\right)-\nabla^2\cdot\mathbf{E}\\
&=-\nabla^2\mathbf{E}
\end{align}
ここで、真空中では電荷がなく、$\nabla\cdot E=0$となることを用いています。
次に、右辺について、
\nabla\times\mathbf{H} = \varepsilon_0\frac{\partial\mathbf{E}}{\partial t}
を代入すると、
\begin{align}
-\nabla^2\mathbf{E} &= -\varepsilon_0\mu_0\frac{\partial^2\mathbf{E}}{\partial t^2}
\end{align}
よって、$\mathbf{E} = \mathbf{E}_0 e^{j\omega t}$とおけば、
\begin{align}
\nabla^2\mathbf{E} + \omega^2\varepsilon_0\mu_0\mathbf{E} = 0
\end{align}
となります。
Bの答えは「前進波」です。yが大きいほど位相が前になることからわかります。
Cは$y=\lambda$を代入して、$\lambda$について解くと、
\begin{align}
\lambda &= \frac{2\pi}{k}\\
&= \frac{2\pi}{\omega \sqrt{\varepsilon_0\mu_0}}\\
&= \frac{2\pi}{2\pi f \sqrt{\varepsilon_0\mu_0}}\\
&= \frac{1}{f \sqrt{\varepsilon_0\mu_0}}\\
\end{align}
Dは値を代入すると
\begin{align}
v &= \frac{w}{k}\\
&= \frac{\omega}{\omega\sqrt{\varepsilon_0\mu_0}}\\
&= \frac{1}{\sqrt{\varepsilon_0\mu_0}}
\end{align}
令和7年度7月期 A-2
解説はこちら
消費電力の定義から
\begin{align}
P_{r}=R_{r}\cdot|I|^{2}
\end{align}
です。式変形により、Aの答えは$R_{r}=\frac{P_{r}}{|I|^{2}}$となります。
次の問題は微小ダイポールの電界強度に関して以下の2点を暗記しておきましょう。
- 距離$d$における電界強度の最大値は$\frac{60\pi Il}{\lambda d}$
- 指向性は$\sin\theta$
上記2点を暗記すれば、電界強度は$|E_{\theta}|=\frac{60\pi Il}{\lambda d}|\sin\theta|$ で表せることが導けます。
補足として、問題文中の積分中の$2\pi r\sin\theta$は斜線部分の面積を表しています。斜線部分を展開すると長方形で近似でき、横の長さは半径$r\sin\theta$の円周、縦の長さはラジアンの定義から$rd\theta$です。
$E_{\theta}$を代入すると
\begin{align}
P_{r} &= 2\int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{|E_{\theta}|^{2}}{120\pi}\cdot2\pi r\sin\theta\cdot r\,d\theta \\
&= 2\int_0^{\frac{\pi}{2}} \frac{3600\pi^{2}|I|^2 l^2 \sin^2 \theta}{\lambda^2 r^2}\cdot \frac{1}{120\pi}\cdot2\pi r\sin\theta\cdot r\,d\theta \\
&= \frac{120\pi^{2}|I|^{2}l^2}{\lambda^2} \int_0^{\frac{\pi}{2}}\sin^3\theta\,d\theta
\end{align}
ここで、$t=\cos\theta$とおけば、$dt=-\sin\theta d\theta$。
\begin{align}
\int_0^{\frac{\pi}{2}}\sin^3\theta\,d\theta &= \int_0^{\frac{\pi}{2}}\left(1-\cos^2\theta\right)\sin\theta\,d\theta \\
&= \int_0^1 \left(1-t^2\right)\,dt \\
&= \left[t-\frac{t^3}{3}\right]^{1}_0 = \frac{2}{3}
\end{align}
以上から
$$
P_r = \frac{80\pi^{2}|I|^{2}l^2}{\lambda^2}
$$
また、$R_r$に代入すると
R_r = \frac{P_r}{|I|^2} = \frac{80\pi^{2}l^2}{\lambda^2}
令和7年度7月期 A-3
解説はこちら
送信電力を$P_t$、送信アンテナの絶対利得を$G_t$、受信アンテナの実効面積を$A_e$、送信アンテナと受信アンテナの距離を$d$とすると、受信電力$P_r$は
\begin{align}
P_r = \frac{G_t P_t}{4\pi d^2}A_e
\end{align}
で表すことができます。これは電力$G_t P_t$が半径$d$の球の面積に一様に分布し、それを$A_e$の面積で受信することを意味しています。上式の意味するところが理解できない場合は、暗記しておく必要があります。
$X$dBと真値xの関係は$X = 10\log_{10}x$ですから、逆に$x=10^{\frac{X}{10}}$となります。したがって、40dBを真値に直すと$10^4$となります。
代入すると
\begin{align}
P_r &= \frac{10^4\cdot 1}{4\pi\cdot\left(20\cdot10^3\right)^2}2 \\
&\simeq 4.0\cdot 10^{-6}
\end{align}
となります。計算問題の際は$\pi\simeq3$と近似しても問題ないことが多いです。
令和7年度7月期 A-5
解説はこちら
この問題では以下の公式を暗記しておく必要があります。任意のアンテナの絶対利得を$G_I$、実効面積を$A_e$、波長を$\lambda$とすれば、
$$\frac{G_I}{A_e}=\frac{4\pi}{\lambda^2}$$これは任意のアンテナの絶対利得と実効面積の比が一定であることを意味します。
パラボラアンテナの場合は、直径を$D(半径\frac{D}{2})$、開口効率を$\eta$とすると、実効面積はアンテナの物理的面積と開口効率の積ですから、
\begin{align}
G_I &= \frac{4\pi}{\lambda^2}\cdot A_e \\
&= \frac{4\pi}{\lambda^2}\cdot \pi\left(\frac{D}{2}\right)^2\eta \\
&= \left(\frac{\pi D}{\lambda}\right)^2 \eta
\end{align}
次に光速を$c$、周波数を$f$、波長を$\lambda$とすると$$c=f\lambda$$が成立します。ここから、問題文中での波長を求めると
\begin{align}
\lambda &= \frac{c}{f}\\
&= \frac{3\cdot10^8}{15\cdot10^9}=2\cdot10^{-2} [\mathrm{m}]
\end{align}
解答ではdB値となっていますから、常用対数をとって値を代入すると
\begin{align}
\log_{10}G_I &= \log_{10}\left\{\left(\frac{\pi D}{\lambda}\right)^2 \eta \right\} \\
&= 2\cdot\left\{\log_{10}\pi+\log_{10} D - \log_{10}\lambda \right\} + \log_{10}\eta \\
&= 2\cdot\left\{ 0.5+\log_{10}2-\log_{10}\left(2\cdot10^{-2}\right) \right\}+ \log_{10}0.6 \\
&= 2\cdot\left\{ 0.5+\log_{10}2-\log_{10}2 + 2 \right\}+ \log_{10}\frac{6}{10}\\
&= 5 + \log_{10}6 - \log_{10}10 \\
&= 5 + 0.78 -1=4.78
\end{align}
よって、10倍することで、$10\log_{10}G_I = 47.8 \simeq 48 [\mathrm{dB}]$
と計算できます。
令和7年度7月期 A-17
解説はこちら
この問題ではフリスの伝達公式の導出を行いましょう。すでに暗記すべき式として挙げた$P_r = \frac{G_t P_t}{4\pi d^2}A_e$
および$\frac{G_I}{A_e}=\frac{4\pi}{\lambda^2}$から導出します。
ここで、受信アンテナの絶対利得を$G_r$とおくと、
\begin{align}
P_r &= \frac{G_t P_t}{4\pi d^2}A_e\\
&= \frac{G_t P_t}{4\pi d^2} \cdot \frac{\lambda^2}{4\pi}G_r\\
&= \left(\frac{\lambda}{4\pi d}\right)^2G_tG_rP_t
\end{align}
上式がフリスの伝達公式と呼ばれるものです。
この問題において、波長$\lambda$は
\lambda = \frac{3\cdot10^8}{10\cdot10^9} = 3\cdot10^{-2}[\mathrm{m}]
$\pi\simeq3$の近似を用いて、問題文中の値を代入すると、
\begin{align}
10\log_{10}P_r &= 10\log_{10}\left\{\left(\frac{\lambda}{4\pi d}\right)^2G_tG_rP_t\right\}\\
-90 &= 20\log_{10}\lambda + 10\log_{10}G_t + 10\log_{10}G_r + 10\log_{10}P_t - 20\log_{10}4 - 20\log_{10}\pi - 20\log_{10}d \\
-90 &= 20\left\{\log_{10}3+\log_{10}10^{-2}\right\} + 10\log_{10}G_t+30+10\log_{10}\left(3\cdot10^2\right)-20\left\{2\cdot0.3+0.5+\log_{10}\left(36\cdot10^6\right)\right\} \\
-90 &= 20\left(0.5-2\right) + 10\log_{10}G_t + 30+25-20\left\{0.6+0.5+2\cdot\left(0.3+0.5\right)+6\right\}\\
10\log_{10}G_t &= -90+30-30-25+174\\
&=59 [\mathrm{dB}]
\end{align}
より、答えは1の60dBです。
令和7年度7月期 A-6
解説はこちら
この問題では以下2つの公式を暗記するとよいです。
給電線の特性インピーダンスを$Z_0$、負荷インピーダンスを$R$、電圧反射係数を$\Gamma$、電圧定在波比を$S$とすると、
- $\Gamma = \frac{R-Z_0}{R+Z_0}$
- $S=\frac{1+|\Gamma|}{1-|\Gamma|}$
2つ目の公式については、電圧定在波比が最大電圧に対する最小電圧の比であることから覚えやすいと思います。
代入すると
\begin{align}
1.25 &= \frac{1+|\Gamma|}{1-|\Gamma|}\\
\end{align}
$|\Gamma|$について解くと$|\Gamma|=\frac{1}{9}$となり、
$$\Gamma = \pm\frac{1}{9}$$
それぞれの場合について1つ目の公式に代入すると
\left\{
\begin{aligned}
&\frac{1}{9}= \frac{R-Z_0}{R+Z_0} \\
&-\frac{1}{9}= \frac{R-Z_0}{R+Z_0}
\end{aligned}
\right.
これを$R$について解くと、$R=\frac{5}{4} Z_0,\ \frac{4}{5}Z_0$となり、$Z_0=50$を代入するとそれぞれ$R=62.5\Omega,\ 40\Omega$となります。
令和7年度1月期-1 A-6
解説はこちら
電圧を入力したときに、境界において反射波と透過波に分かれます。この時、境界において電圧は連続でなければなりませんから、入力電圧を$V_i$、反射電圧を$V_r$、透過電圧を$V_t$とおくと、
V_i + V_r = V_t
が成立します。電圧反射係数$\Gamma$と電圧透過係数$T$の定義は
\Gamma = \frac{V_r}{V_i}
T = \frac{V_t}{V_i}
ですから、両辺を$V_i$で割ると
1 + \Gamma = T
が成立します。電圧反射係数は上問の公式を用いると
\begin{align}
\Gamma &= \frac{25+j50 - 75}{25+j50+75} \\
&= \frac{-50 +j50}{100+j50} \\
&= \frac{-1+j}{2+j} \\
&= \frac{\left(-1+j\right)\left(2-j\right)}{\left(2+j\right)\left(2-j\right)}\\
&= -0.2 + j0.6
\end{align}
よって、
\begin{align}
T &= 1 + \Gamma \\
&= 0.8 + j0.6
\end{align}
となります。
令和7年度7月期 A-7
解説はこちら
方形導波管の原理について簡単に解説します。下図のように電界に対して入射角$\theta$で電波を入射します。
この時、長辺方向の電界の腹の個数を$m$、短辺方向の磁界の腹の数を$n$として、伝搬させるモードを $\mathrm{TE}_{mn}$ モードと呼びます。入射角$\theta$を0に近づけると電波は導波管の奥行き方向に進まなくなります。 この時の波長を遮断波長と言います。
この時の遮断波長$\lambda_{mn}$は
$$\lambda_{mn}=\frac{1}{\sqrt{\left(\frac{m}{2a}\right)^2+\left(\frac{n}{2b}\right)^2}}$$です。

$\mathrm{TE}_{10}$の遮断波長を考えると、長辺方向に山が1つあることから、$a=2\lambda$の関係が成立します。
次に電界の隣合う腹同士に着目すると管内波長$\lambda_g$は$\lambda_g=\frac{\lambda}{\cos\left(\frac{\pi}{2}-\theta\right)} = \frac{\lambda}{\sin\theta}$で表せます。遮断波長を考えると$\cos\theta=\frac{\frac{\lambda}{2}}{a}=\frac{\lambda}{2a}$から
\begin{align}
\lambda_g &= \frac{\lambda}{\sin\theta} \\
&= \frac{\lambda}{\sqrt{1-\cos^2\theta}} \\
&= \frac{\lambda}{\sqrt{1-\left( \frac{\lambda}{2a} \right)^2}}
\end{align}
となります。電波の周波数を$f$とすると、位相が進行する見かけ上の速度である位相速度$v_p$は、
$$v_p=f\lambda_g$$
であり、$v_p=\frac{c}{\sqrt{1-\left(\frac{\lambda}{2a}\right)^2 }}$。分母が1より小さいことから$v_p>c$となります。
一方、エネルギーが伝搬する速度である群速度$v_g$は光速度$c$の菅軸方向の成分であり、
$$v_g=c\sin\theta<c$$
となります。以上から群速度は位相速度より遅いことが分かります。
令和6年度7月期-1 A-8
解説はこちら
暗記で良いと思います。
Aの答えは「並列」です。方形導波管に金属片を挿入すると、平行二線式給電線に並列にリアクタンス素子を挿入することと等価です。
Bの答えは「インダクタンス」です。誘導性窓といい、金属片が電界の変化量を妨げる方向に機能しインダクタンスと見なすことができます。
Cの答えは「キャパシタンス」です。容量性窓といい、電界の変化により金属片端に電荷が誘導され、キャパシタンスと見なすことができます。
Dの答えは「$\lambda_g/4$」です。金属棒を挿入するとき挿入する長さによって、インダクタンスとキャパシタンスを切り替えることができます。その境界は$\lambda_g/4$であり、それより長ければインダクタンス、短ければキャパシタンスとして機能します。
令和7年度7月期 A-8
解説はこちら
問題文中で与えられていますが、以下の公式を覚えましょう。
給電線の特性インピーダンスを$Z_0$、負荷インピーダンスを$R$とすると負荷から距離$l$離れた点におけるインピーダンス$Z$は
$$Z=Z_0\frac{R\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l + jR\sin\beta l}$$
ここで、$\beta=\frac{2\pi}{\lambda}$です。
また、別問題で出題されますが、平行二線式給電線の特性インピーダンスは、給電線の直径を$d$、線の間隔を$D$とすると
$$Z_0 = 276 \log_{10} \frac{2D}{d}$$
で与えられます。
この問題では平行二線式給電線が実数であることに着目します。問題文より整合している平行二線式給電線の特性インピーダンス$Z_{\mathrm{i}}$と$Z_{\mathrm{ab}}$は等しいです。ゆえに$Z_{\mathrm{ab}}$も実数でなければいけません。
$Z_{\mathrm{ab}}$が実数である条件は、
$$\cos\beta l=0 または\sin \beta l=0$$
です。
$\cos\beta l=0$のとき、
\begin{align}
Z_{\mathrm{i}}=Z_{\mathrm{ab}} = Z_0\frac{jZ_0\sin\beta l}{jR\sin\beta l} = \frac{Z_0^2}{R}
\end{align}
より、$Z_0=\sqrt{RZ_{\mathrm{i}}}$となります。
また、$\cos\beta l=0$の条件は
$$\beta l=\frac{2\pi}{\lambda}l=\frac{\pi}{2}+n\pi$$
だから、上式を$l$について解くと
$$l=\frac{\lambda}{4}+\frac{n\lambda}{2}$$
が得られます。
一方、$\sin \beta l=0$のとき、
\begin{align}
Z_{\mathrm{i}}=Z_{\mathrm{ab}} = Z_0\frac{R\cos\beta l}{Z_0\cos\beta l} = R
\end{align}
これは$R$と$Z_{\mathrm{i}}$が異なるという問題文の条件を満たせません。
令和7年度7月期 A-9
解説はこちら
この問題は暗記でよいと思っています。Aは相互変調、Bは結合減衰量です。相互変調を防ぐために、他送信機からの信号を十分減衰させる必要があることから容易に覚えられると思います。
Cは1/4波長の奇数倍が答えです。
Cについて補足すると、給電線の特性インピーダンスの公式
Z=Z_0\frac{R\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l + jR\sin\beta l}
から導くことができます。問題文中にある通り、先端を短絡させると、負荷インピーダンスを$R=0$とみなすことができ、
\begin{align}
Z=Z_0\frac{jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l}=jZ_0\tan\beta l
\end{align}
ここで、$\tan\beta l$に着目し、長さ$l$が1/4波長の奇数倍である条件を代入すると
\begin{align}
\tan \beta l&=\tan\left\{\frac{2\pi}{\lambda} \cdot \frac{\lambda}{4}\left(2n+1\right) \right\}\\
&= \tan\left(n\pi+\frac{\pi}{2}\right)\\
&= \pm\infty
\end{align}
となり、分岐点から見たインピーダンスの大きさが無限大になることがわかります。
令和7年度1月期-1 A-7
解説はこちら
平行二線式給電線の特性インピーダンス、コイルのインピーダンスの公式を暗記しましょう。給電線の直径を$d$、給電線の間隔を$D$とおくと、特性インピーダンス$Z_0$は
$$
\color{red}{Z_0 = 276 \log_{10} \frac{2D}{d}}
$$
で与えられます。
また、コイルのインダクタンスを$L$、コイルのインピーダンスを$Z_L$、角周波数を$\omega$、周波数を$f$とおくと、
$$
\color{red} {Z_L = j\omega L}
$$
$$
\color{red} {\omega = 2\pi f}
$$
の関係にあります。
問題文中の値を代入すると、
\begin{align}
Z_0 &= 276\log_{10}\frac{2D}{d} \\
&= 276\log_{10}\frac{2\cdot20\cdot10^{-2}}{4\cdot10^{-3}}\\
&= 552
\end{align}
終端を短絡した時には、上述の公式で$R=0$を代入して、
\begin{align}
Z& =Z_0\frac{R\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l + jR\sin\beta l}\\
&= jZ_0\tan\beta l \\
&= j552\tan\frac{2\pi\cdot30\cdot10^6\cdot1.25}{3\cdot10^8}\\
&= j552\tan\frac{\pi}{4}\\
&= j552
\end{align}
これがコイルのインダクタンスと同じだとすると、
j\omega L =j2\pi f L = j552
これを$L$について解くと、
\begin{align}
L &= \frac{552}{2\pi f} \\
&\simeq \frac{552}{2\cdot3 \cdot 30\cdot 10^8}\\
&\simeq 3.1 \\
&\simeq 2.9 [\mu\mathrm{F}]
\end{align}
令和7年度1月期-1 B-5
解説はこちら
アは上問の暗記の公式を知っていれば計算しなくても解答可能ですが、誘導に従って導出してみます。
\begin{align}
Z = \frac{V}{I} &= \frac{V_L\cos\beta l+jZ_0I_L\sin\beta l}{I_L\cos\beta l+j\frac{V_L}{Z_0}\sin\beta l}\\
&= Z_0\frac{\frac{V_L}{I_L}\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l+j\frac{V_L}{I_L}\sin\beta l}\\
&= Z_0\frac{Z_L\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l+jZ_L\sin\beta l}\\
&= Z_0\frac{Z_L+jZ_0\tan\beta l}{Z_0+jZ_L\tan \beta l}
\end{align}
となります。よって、答えは「1」です。
イは入射波電圧と反射波電圧が打ち消すときを考えて、
\begin{align}
V_{\mathrm{min}} &= \left|V_f\right| - \left|V_r\right|\\
&= \left|V_f\right|\left(1-\frac{\left|V_r\right|}{\left|V_f\right|}\right)\\
&= \left|V_f\right|\left(1-\left|\Gamma\right|\right)
\end{align}
となり、正解は「7」です。
ウも同様に
\begin{align}
I_{\mathrm{max}}&=\frac{\left|V_{\mathrm{max}}\right|}{Z_0}\\
&= \frac{\left|V_f\right|+\left|V_r\right|}{Z_0}\\
&= \frac{\left|V_f\right|\left(1+\frac{\left|V_r\right|}{\left|V_f\right|}\right)}{Z_0}\\
&= \frac{\left|V_f\right|\left(1+\left|\Gamma\right|\right)}{Z_0}
\end{align}
となり、正解は「8」です。
エは問題文中にある通り、電圧定在波が最小かつ電流定在波が最大の点ですから、この点におけるインピーダンス$Z_{\mathrm{min}}$は、
\begin{align}
Z_{\mathrm{min}} &=\frac{V_{\mathrm{min}}}{I_{\mathrm{max}}} \\
&= \frac{\left|V_f\right|\left(1-\left|\Gamma\right|\right)}{\frac{\left|V_f\right|\left(1+\left|\Gamma\right|\right)}{Z_0}}\\
&= \frac{1-\left|\Gamma\right|}{1+\left|\Gamma\right|}Z_0
\end{align}
となり、正解は「4」です。
オは問題文に従い方程式を立てると、
\frac{Z_0}{S} = Z_0\frac{Z_L+jZ_0\tan\beta l_{\mathrm{min}}}{Z_0+jZ_L\tan \beta l_{\mathrm{min}}}
となり、これを$Z_L$について解くと
Z_L = Z_0\frac{1-jS\tan\beta l_{\mathrm{min}}}{S-j\tan\beta l_{\mathrm{min}}}
となり、正解は「10」です。
令和7年度7月期 A-10
解説はこちら
アンテナの開口効率$\eta$は電界面、磁界面の開口効率をそれぞれ$\eta_{\mathrm{E}}$、$\eta_{\mathrm{H}}$とすると、
$$\eta=\eta_{\mathrm{E}}\eta_{\mathrm{H}}$$で与えられることを暗記しましょう。
波長$\lambda=\frac{3\cdot10^8}{6\cdot10^9}=5\cdot10^{-2}$[m]であり、開口面の縦および横の長さをそれぞれ$a$,$b$とします。角錐ホーンアンテナと名前にある通り、開口面は長方形ですから、上問の公式を用いると
\begin{align}
\log_{10}G_I &= \log_{10}\frac{4\pi}{\lambda^2}A_e \\
&= \log_{10}\frac{4\pi}{\lambda^2}ab\eta_{\mathrm{E}}\eta_{\mathrm{H}}\\
&= \log_{10}\frac{4\pi\cdot14\cdot10^{-2}\cdot24\cdot10^{-2}\cdot0.75\cdot0.80}{\left(5\cdot10^{-2}\right)^2}\\
&=\log_{10}\frac{4\pi\cdot14\cdot24\cdot0.75\cdot0.80\cdot10^{-4}}{25\cdot10^{-4}}\\
&\simeq \log_{10} \frac{4\cdot3\cdot14\cdot25\cdot0.75\cdot0.80\cdot10^{-4}}{25\cdot10^{-4}}\\
&\simeq\log_{10}100.8\\
&\simeq\log_{10}10^2=2
\end{align}
から、両辺を10倍することで、答えは20dBです。
ここで、計算の簡単化のために$\pi\simeq3$、$24\simeq25$としています。無線工学Bではこのようにざっくりとした計算で近似したほうがいいです。
令和7年度1月期-1 B-3
解説はこちら
アは「整合」の意味そのものです。整合がとれているとは、境界において反射がない状態を指します。よって、「反射」が正解です。
イは「位相」です。電磁界分布を保つためには、電磁界の位相がそろっている必要があります。
ウは角錐ホーンアンテナの開口効率$\eta$の上限が0.8で近似されることを覚えましょう。また、$\pi^2\simeq10$の近似も用いると、
\begin{align}
G&= \frac{4\pi}{\lambda^2}\eta A\\
&= \frac{4\pi^2\eta A}{\pi \lambda^2}\\
&= \frac{4\cdot10\cdot0.8 A}{\pi\lambda^2}\\
&= \frac{32A}{\pi \lambda^2}
\end{align}
となります。
エは「開き角」が答えです。開き角を大きくすると、開口部端と中心部で距離の差が無視できなくなり、位相差が生じます。距離が長いと位相が遅れるため、
オの答えは「遅れる」です。
令和7年度7月期 A-11
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コーナリフレクタアンテナでは$360\div\left(開き角\right)$により、半波長ダイポールアンテナと影像の合計数を求めることができます。
よって、Aは$360/90=6$個、Bは$360/60=6$個、Cは$360/45=8$個が答えになります。

D、Eについては上図を参照してください。90度の開き角を持つコーナーリフレクタアンテナを上から見た図になります。半波長ダイポールアンテナとその影像と遠方界の距離をそれぞれ$r_0$,$r_1$,$r_2$,$r_3$とします。この時、電波の位相関係は上図のようになります。
$d=\lambda$の場合、$r_0$を基準とすると、$r_0$と$r_1$,$r_3$の距離差は$d=\lambda$となり1波長離れています。また、$r_0$に比べて$r_1$,$r_3$の位相は影像効果(1回反射)により反転し弱め合います。
逆に$r_0$と$r_2$の距離差は
$2d=2\lambda$で2波長離れており、影像効果(2回反射)により同相で強め合います。従って、正面方向では同相2個、逆相2個で完全に打ち消し合って、正面方向の指向性は0となります。
一方、$d=\frac{3\lambda}{2}$の時、$r_0$と$r_1$,$r_3$の距離差は$d=\frac{3\lambda}{2}$離れており、影像効果(1回反射)を考慮すれば同相になります。また、$r_0$と$r_2$の距離差は$2d=3\lambda$で、影像効果(2回反射)を考慮すれば同相となります。全て強め合うため正面方向の指向性は最大となります。
令和7年度7月期 A-12
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この問題は暗記と思います。Aにはコセカント2乗特性です。コセカントとは$\frac{1}{\sin\theta}$のことです($\theta$はアンテナから航空機への角度)。
航空機が高度$h$を飛行しているとすると、アンテナと飛行機の距離$d$は
d=\frac{h}{\sin\theta}
で与えられます。ここで、フリスの伝達公式を用いると受信電力$P_r$は
P_r \propto \frac{1}{4\pi d^2} \propto \frac{1}{d^2}
のように$d^2$に反比例でした。$d$を代入すると、
P_r\propto \frac{\sin^2\theta}{h^2}
となります。このとき、アンテナの指向性$G\left(\theta\right)$がコセカント2乗特性を持つならば、
\begin{align}
G\left(\theta\right)\cdot P_r &\propto \frac{1}{\sin^2\theta}\cdot \frac{\sin^2\theta}{h^2}\\
&\propto\frac{1}{h^2}
\end{align}
となり、飛行機の高度$h$のみに依存する関数になります。
したがって、Bの答えは飛行機までの距離に無関係に一定になるです。
Cは水平面内のビーム幅は非常に狭いが答えです。水平面内のビーム幅を狭くするのは、水平面内での分解能(どの程度の細かさまで区別できるか)を高くし、他航空機と区別できるようにする必要があるからです。
その他、ASR(空港監視レーダー)ではSバンドが使用されます。
令和7年度7月期 A-13
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問題文より点$Q'$と$P'$は同相かつ波長の整数倍である必要があります。レンズに誘電体を用いていることから、誘電体レンズは真空中より大きい誘電率$\varepsilon_0 \varepsilon_r$を持ちます($\varepsilon_0$は真空中の誘電率、$\varepsilon_r$は誘電体の比誘電率)。
式①②の左辺の$z/\lambda$や$z/\lambda'$は距離を1波長の長さで割った数ですから、ある距離に含まれている波の数を意味します。電波が誘電率の高い物体中を伝搬する時には、その伝搬速度は遅くなり、波長は短くなります。
したがって、式①,②を比較すると②は誘電体中を伝搬していますから、波長は短くなり、波の数は多くなるはずです。よって、Aの答えは$m+1$です。
Bについては屈折率の定義を暗記しましょう。波の真空中の速度・波長をそれぞれ$c$,$\lambda$、物体中の速度・波長をそれぞれ$v$,$\lambda'$、周波数を$f$とすると、$$n = \frac{c}{v}$$
で与えられます。異なる物質中を伝搬する時も周波数は変化しないので、
\begin{align}
n &= \frac{c}{v} \\
&= \frac{f\lambda}{f\lambda'}\\
&= \frac{\lambda}{\lambda'}
\end{align}
となります。あるいは、一般に$n>1$であり、上述の通り、$\lambda'<\lambda$であることを知っていれば、消去法で答えることも可能です。
Cについては誘導に従って代入するのみです。式③について$\lambda'$について解くと
\lambda' = \frac{\lambda}{n}
で、これを②の両辺を$\lambda'$倍してから代入すると
z = \left(m+1\right)\frac{\lambda}{n}
また、①から$m=z/\lambda$を代入すると
\begin{align}
z &= \frac{z+\lambda}{\lambda}\cdot\frac{\lambda}{n}\\
&= \frac{z+\lambda}{n}
\end{align}
これを$z$について解いて、
z = \frac{\lambda}{n-1}
が得られます。
令和6年度7月期-1 A-12
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1は正しいです。誘電体レンズの周辺部と中心部では経路長が異なり、位相速度を変えることで平面波として出力できるアンテナです。
2は正しいです。媒質中の電磁波の伝搬速度$v$は、真空中の誘電率、透磁率をそれぞれ$\varepsilon_0$、$\mu_0$、媒質中の比誘電率、比透磁率をそれぞれ$\varepsilon_r$、$\mu_r$とすれば、
$$
\color{red} {v = \frac{1}{\sqrt{\varepsilon_0 \varepsilon_r \mu_0 \mu_r}} }
$$
で与えられます。また、屈折率$n$は光速を$c$とすれば、
\begin{align}
n&=\frac{c}{v} \\
&=\sqrt{\varepsilon_r\mu_r}
\end{align}
と求まります(光速は$\varepsilon_r=\mu_r=1$として、$c=1/\sqrt{\varepsilon_0\mu_0}$)。
よって、誘電体レンズの比誘電率を$\varepsilon_r$とすれば、屈折率は$\sqrt{\varepsilon_r}$となります。
3は誤りです。誘電体レンズ中心部の方が経路長が短いため、周辺部より誘電体中を長く伝播させることで、位相速度を遅くし、平面波にする必要があります。形状は凹レンズではなく、凸レンズを使用しなければなりません。
4は正解です。レンズ表面で整合層を設けることで、反射を減らし放射パターンを改善できます。
5は正解です。誘電体にゾーニングと呼ばれる階段状の溝を掘ることで、重量を軽くし、誘電損を減らし、媒質定数がアンテナ特性に与える影響を軽減可能です。
令和7年度7月期 A-14
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この問題は全て暗記です。Aは周波数の1.5乗に比例するです。
Bは春分及び秋分です。
Cについては、シンチレーションは赤道地帯で最も多く発生します。
令和7年度7月期 A-15
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k形フェージングに関する問題です。この問題も暗記で解きます。
ここでいう$k$とは等価地球半径係数であり、大気の屈折で伝搬路が直線にならないため、直接に比べて経路が$k$倍になったと考え、それを地球の半径の拡大率として解釈したものです。
$k$形フェージングとは、この$k$の時間的変動により発生するフェージング(受信電力の変動)です。
$k$形フェージングには回折$k$形フェージングと干渉$k$形フェージングがあります。
回折$k$形フェージングとは、伝搬路に高さのある障害物(山など)があるときに、気象条件による$k$の時間的な変動を伴い、障害物の高さが見かけ上変化し回折のしかたが変わることのよるフェージングです。
一方、干渉型k形フェージングとは、$k$の時間的変動により直接波と大地反射波の干渉のしかたが時間とともに変動することによるフェージングです。
1は正しいです。
2は正しいです。クリアランスが不十分で回折波が発生するような状況で、$k$が小さくなると障害物の見かけ上の高さが高くなり回折損が生じます。
3は誤りです。一般に干渉$k$形フェージングは、回折形フェージングより周期が短いです。
4は正しいです。干渉形フェージングの説明そのものです。
5は正しいです。海面は誘電率が非常に高く、反射係数がほぼ1であるのに対し、大地は反射係数が海面より低いです。そのため、大地の場合反射波の振幅が小さく、直接波との干渉度合いが小さくなります。
令和7年度7月期 A-18
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エッジを緩和する形状である凹凸がAの答えです。回折波はエッジごとに異なる方向、位相で発生します。そのため、遠方界で干渉が位相的に打ち消し合うことができます。
Bについては、被測定アンテナと対向の基準アンテナの高さは高い方が望ましいです。地表からの距離を大きくすることで、大地反射波の影響を小さくすることができます。
Cは反射係数です。ハイトパターンとは受信アンテナの高さを変えたときにどのように受信電力が変化するかのパターンです。受信アンテナの高さを変えると大地反射波との干渉のしかたが変わるため、受信電力が変動します。すなわち、ハイトパターンは大地の反射係数と関係があります。
ハイトパターンを求める問題は別の問題で解説します。
令和7年度7月期 A-19
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誤っているのは2です。この問題では以下の点を暗記しましょう。
- 電波吸収体には導電性材料、誘電性材料、磁性材料が用いられる
- 電波吸収体ではあらゆる入射角度に対して良好な吸収特性を持たせることは困難である
-
電波吸収体は、表面をくさり形にしたり、吸収量の異なる異なる材料を多層構造にしたりして、広い周波数特性を持たせることができる
1,4,5は同じことを述べています。また、2の間違いを正したものと3も同じ趣旨です。
令和7年度7月期 A-20
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Aでは以下の公式を覚えましょう。$x<<1$に対して、
$$
\color{red} {\left(1+x\right)^n \simeq 1+nx }
$$
が成立します。無線工学Bでは$n=1/2$の場合を多用し、
\sqrt{1+x} \simeq 1+\frac{1}{2}x
となります。
問題文中の誘導に従い、
\begin{align}
\Delta R &= \sqrt{R_1^2+\left(\frac{D_1}{2}+\frac{D_2}{2}\right)^2} - R_1 \\
&= R_1\sqrt{1+\left(\frac{D_1+D_2}{2R_1}\right)^2} - R_1 \\
&\simeq R_1\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{D_1+D_2}{2R_1}\right)^2\right\} - R_1\\
&= \frac{\left(D_1+D_2\right)^2}{8R_1}
\end{align}
と計算できます。
Bは暗記で、$\frac{\lambda}{16}$です。
Cは$R_1=R_{\mathrm{min}}$を代入することで、
\begin{align}
\frac{\left(D_1+D_2\right)^2}{8R_{\mathrm{min}}} \leqq \frac{\lambda}{16} \\
\end{align}
$R_{\mathrm{min}}$について解くことで、
R_{\mathrm{min}} \geqq \frac{2\left(D_1+D_2\right)^2}{\lambda}
令和7年度7月期 B-1
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放物線の定義は、焦点Fと準線gからの距離が等しい点の集合です。したがって、アは
\overline{\mathrm{PQ}}= \overline{\mathrm{FP}}
が答えです。イは代入して
\begin{align}
\overline{\mathrm{FP}} + \overline{\mathrm{PS}} &= \overline{\mathrm{PQ}} + \overline{\mathrm{PS}}\\
&= \overline{\mathrm{QS}}
\end{align}
となります。
上式は焦点Fから送信された電波は準線g上の点を波源として、同位相でh線に到着することを意味します。
よって、ウは波源、エは同位相が入ります。
PSとOFは並行ですから錯角の関係から、$\angle SPF = \angle PFO = \theta$が成立します。よって、
\overline{\mathrm{PS}} = \overline{\mathrm{PF}}\cos\theta
ですから、
\begin{align}
\overline{\mathrm{FP}} + \overline{\mathrm{PS}} &= \overline{\mathrm{FP}} + \overline{\mathrm{FP}}\cos\theta \\
&= \overline{\mathrm{FP}} \times \left(1+\cos\theta\right)
\end{align}
となります。よって、オの答えは、$1+\cos\theta$です。
令和7年度7月期 B-2
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この問題も暗記です。電磁波の性質について、以下を暗記しましょう。
- 電磁波は伝搬方向に電界および磁界が存在しない横波である
- 電界と磁界は同相で振動する
- TEM波は導波管中を伝搬できず、平行二線式給電線に用いられる
- 真空中の固有インピーダンスは$Z_0 = \sqrt{\frac{\mu_0}{\varepsilon_0}}\simeq120\pi [\Omega]$
ア、イ、ウ、オは1、エは2が答えです。
令和7年度7月期 B-3
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$\mathrm{TE}_{10}$モードで電磁波が伝搬していることから、電界の振幅方向はz軸と平行な方向です。したがって、電界によって生じる電流もz軸と平行となり、アの答えは1です。
y軸方向の電界成分は図中に明記されている通り、スロットが$\lambda_g/2$毎に設けられており、y軸方向に流れる電流分布も$\lambda_g/2$に反転します。したがって、イの答えは管内波長の$1/2$です。
スロットにより入力される電磁波の振幅変化に合わせ、スロットの両端でも電荷が変化し、スロットの両端の電荷により電界が生じます。したがって、ウの答えは電界です。
エは図中からわかる通り、z軸成分が逆向きになります。
エの解答からわかる通り、スロットアレーアンテナからはy成分のみが残り、電界はyz平面に存在します。これは地面と水平のため、オの答えは水平偏波となるです。
令和7年度1月期-1 A-1
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放射電界は括弧中の$\frac{1}{r}$を含む項、誘導電界は括弧中の$-\frac{j\lambda}{2\pi r^2}$を含む項、静電界は括弧中の$-\frac{\lambda^2}{4\pi^2r^3}$を含む項を指します。
Aについて、各項の差分は括弧中のみですので、絶対値を取り方程式を立てます。$|E_1|=|E_2|$および$|E_2|=|E_3|$とおくと、
\begin{align}
\frac{1}{r} &= \frac{\lambda}{2\pi r^2} \\
\frac{\lambda}{2\pi r^2} &= \frac{\lambda^2}{4\pi^2 r^3}
\end{align}
どちらを解いても同一の解$r=\lambda/\left(2\pi\right)$が得られます。
Bも問題文の誘導に従うと、
\begin{align}
|E_1| : |E_2| :|E_3| &= \frac{1}{r} : \frac{\lambda}{2\pi r^2} : \frac{\lambda^2}{4\pi^2r^3} \\
&= 4\pi^2r^2 : 2\pi r \lambda : \lambda^2
\end{align}
となります。$r=\lambda$, $\pi\simeq3$を代入すると
\begin{align}
|E_1| : |E_2| :|E_3| &= 4\pi^2 : 2\pi : 1 \\
&\simeq 36 : 6: 1 \\
&\simeq 1:0.17:0.028 \\
&\simeq 1:0.159:0.025
\end{align}
より、答えは3です。
令和7年度1月期-1 A-2
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この問題は暗記です。暗記で可逆定理です。アンテナを送信アンテナと使用した時と受信アンテナとして利用した時の特性が等しいという定理です。
Bは配列指向係数(アレーファクタ)です。
Cは相対利得の定義を暗記しましょう。相対利得とは、半波長ダイポールアンテナを基準とした時に利得が何倍かを表します。等方性アンテナは電力を一様な密度で放射しますが、半波長ダイポールアンテナは一様な密度で放射するわけではなく、電力密度に偏りがある(指向性がある)ため、相対利得は等方性アンテナより大きいです。
したがって、Cの答えは1より小さい0.61が答えになります。
この問題では出題されませんでしたが、似た用語として絶対利得も頻出のワードです。絶対利得は等方性アンテナを基準賭した時に利得が何倍かを表します。相対利得との違いは基準として用いるアンテナです。上述の通り、等方性アンテナは利得が他アンテナより小さく、基準として”甘い”アンテナを使用していることになりますから、$\left(絶対利得\right) > \left(相対利得\right)$が常に成り立ちます。
令和7年度1月期-1 A-4
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この問題では単線給電線の特性インピーダンスと短縮率の公式を暗記しましょう。
単線給電線の特性インピーダンス$Z_0$は長さを$L$、給電線直径を$d$とすると、
$$
\color{red} {Z_0 = 138\log_{10}\frac{2L}{d}}
$$
で与えられます。また、短縮率$\delta$は
$$
\color{red} {\delta = \frac{42.55}{\pi Z_0}}
$$
で与えられます。一般に半波長ダイポールアンテナはインピーダンスに虚数成分を持ちます。そこで、アンテナの素子を通常より少し短くすることで、この虚数成分をなくすことができます。その長さの割合を短縮率と呼びます。
波長$\lambda$は
\lambda = \frac{3\cdot10^8}{20\cdot 10^6} = 15[\mathrm{m}]
です。半波長ダイポールアンテナとはその名前の通り、アンテナ素子の合計の長さが波長の$1/2$のアンテナです。今給電点はアンテナの中心にあり、各アンテナの素子の長さは波長の$1/4$ですから
\begin{align}
L &= \frac{\lambda}{4} \\
&= 3.75[\mathrm{m}]
\end{align}
となります。
あとは、公式を用いると
\begin{align}
Z_0 &= 138\log_{10}\frac{2L}{d}\\
&= 138\log_{10}\frac{2\cdot3.75}{7.5\cdot10^{-3}}\\
&= 414 [\Omega]
\end{align}
次に短縮率の公式に代入して、
\begin{align}
\delta &= \frac{42.55}{\pi Z_0}
&\simeq \frac{42.55}{3\cdot414}\\
&\simeq 0.034
\end{align}
よって、
\begin{align}
l&=L\left(1-\delta\right)\\
&= 3.75\cdot0.966 \\
&\simeq 3.63
\end{align}
令和6年度7月期-1 A-10
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$1/4$波長逆L字型設置アンテナは、垂直部のみが電波放射に寄与します。水平部は給電点インピーダンスを調整します。よって、アンテナ実行長$l_e$は、$l_e=l_2$となります。与えれた値より
Il_2 =4l_2 =20
となり、$l_2=5[\mathrm{m}]$です。
次に、波長$\lambda$を求めると
\begin{align}
\lambda &= \frac{3\cdot10^8}{5\cdot10^6}=60[\mathrm{m}]
\end{align}
$1/4$波長逆L字型設置アンテナと名前にある通り、$1/4$波長逆L字型設置アンテナの合計の長さは波長の$1/4$であり、
l_1+l_2 = \frac{60}{4}=15[\mathrm{m}]
よって、$l_1=15-5=10[\mathrm{m}]$と求められます。
令和7年度1月期-1 A-5
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この問題も暗記中心です。パラボラアンテナは反射鏡に回転放物面を用いて、その焦点に一次放射器を用いたものです。
一次放射器から電波を放出し、反射鏡で反射させます。このとき、一次放射器が障害物となってしまいます。
1は、理由を述べる必要もなく、正解です。
2は正解です。ビーム特性をすることで、一次放射器に反射波が通過しないようなビーム特性にすることなどが考えられます。
3は正解です。電波吸収体を用いることで一次放射器が電波をブロッキングするのを低減できます。
4は正解です。オフセットパラボラアンテナとは一次放射器を反射波の伝搬経路にないように位置をずらしたアンテナです。
5は間違いです。開口周辺部の方がサイドローブの影響が大きく、照射レベルを小さくするべきです。
令和7年度1月期-1 A-8
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放射損を少なくするためにはをできるだけマイクロストリップ線路内に閉じ込める必要があります。電波は比誘電率の大きい物質中を伝搬しやすい性質があるため、Aの答えは大きいです。
Bは暗記です。マイクロストリップ線路ではTEMモードで使用することができます。
Cは特性インピーダンス$Z_0$の公式を覚えましょう。線路のインダクタンスを$L$、キャパシタンスを$C$とすると、
$$
\color{red} {Z_0 = \sqrt{\frac{L}{C}}}
$$
で与えられます。また、以下のキャパシタンスの公式を利用します。
$$
\color{red} {C = \frac{\varepsilon_0\varepsilon_rS}{d}}
$$
$$
\color{red} {= \frac{\varepsilon_0\varepsilon_rW}{d}}
$$
ここで、$\varepsilon_0$は真空中の誘電率、$\varepsilon_r$は比誘電率、$S$は基盤の面積、$d$は基盤間の距離です。
よって、$W$が広くなるほど、Cは大きくなり、$Z_0$は小さくなります。
令和6年度1月期-1 B-3
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アの答えは「不平衡形」です。平行形線路とは2本の導体が対称に設置され、各導体に逆位相の電流が流れる線路、不平衡形線路とは2本の導体の内片方の導体のみに電流が流れ、もう片方の導体が設置として機能する線路のことです。
イの答えは「の大きい」です。放射損を減らすためには、基盤間により多くの電磁波を閉じ込める必要があるので、比誘電率の大きな材料が用いられます。
ウの答えは「TEM」モードです。マイクロストリップ線路ではTEMモードが使用されます。
エの答えは「$w/d$」です。
オの答えは「小さいほど」です。エ、オの理由については、上問の通り特性インピーダンスを導出することでわかります。
令和7年度1月期-1 A-9
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1は正解です。同軸線路は様々な周波数で用いられます。同軸線路ではTEM波が使用されることを覚えましょう。
2は正解です。一般に周波数が高いほど、抵抗損や誘電体損は大きくなります
3は正解です。上問の通り、特性インピーダンスは次式で与えられます。
Z_0 = \sqrt{\frac{L}{C}}
ここで、同軸線路の場合キャパシタンス$C$は次式で与えられます。
$$
\color{red} {C = \frac{2\pi\varepsilon_0\varepsilon_r}{\ln \frac{b}{a}}}
$$
ここで、$a$,$b$はそれぞれ同軸線の内半径および外半径です。
ここから、比誘電率$\varepsilon_s$を用いると、比誘電率が1の場合と比べて$\frac{1}{\sqrt{\varepsilon_r}}$になることがわかります。また、補足として、同軸線路のインダクタンス$L$は
$$
\color{red} {L = \frac{\mu_0}{2\pi}\ln \frac{b}{a}}
$$
で与えられます。
4は誤りです。位相定数$\gamma$は次式で与えられます。
$$
\color{red} {\gamma = \omega\sqrt{LC}}
$$
$\omega$は角周波数です。よって、比誘電率が$\varepsilon_s$倍になると、位相定数は$\sqrt{\varepsilon_s}$倍になります。
5は正解です。最も遮断波長が長い$\mathrm{TE}_{11}$波より高い周波数では使用されません。
令和7年度1月期-1 A-10
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双ループアンテナに関する知識問題です。
Aは2つあるループアンテナの円周の長さについてで、1波長です。
Bは反射板付き4ダイポールアンテナです。
Cは単一指向性です。
令和7年度1月期-1 A-11
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類題が出題されていますので、解答を暗記しましょう。
1は正解です。八木・宇田アンテナは対数周期ダイポールアンテナより帯域幅が狭いです。
2は正解です。放射器、導波器、反射器の導体が太いほど、帯域幅は広いです。
3は正解です。導波器の長さが中心周波数における長さよりも短い方が帯域幅は広いです。
4は誤りです。反射器の長さが中心周波数における長さよりも長い方が帯域幅は広いです。
5は正解です。利得が最高になるように寸法を選ぶと、帯域幅が狭くなります。
令和6年度7月期-1 A-11
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反射鏡形アンテナについて以下表を暗記しましょう。
| 名前 | 主反射鏡 | 副反射鏡 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| カセグレンアンテナ | 回転放物面 | 回転双鏡面 | 凸面を使用 |
| グレゴリアンアンテナ | 回転放物面 | 回転楕円面 | 交差偏波が少ない、位相中心、凹面を使用 |
| ホーンリクレクタアンテナ | 回転放物面 | - | 非対称構造のため交差偏波が多い |
Aの答えは「回転楕円面」、Bの答えは「凹面側」です。
Cの答えは「副反射鏡」です。カセグレンアンテナでは一次放射器は主反射鏡と同じ側にあるため、ブロッキングは関係しません。
令和7年度1月期-1 A-12
解説はこちら
放物線の定義から、放物線上の点$\left(x,y\right)$について、
$$
\color{red} {x = \frac{y^2}{4f}}
$$
が成立します。回転放物面の端に着目すると、その点の座標$\left(x_0,r\right)$について、
x_0 = \frac{r^2}{4f}
が成り立ちます。よって、
\begin{align}
\tan\theta &=\frac{r}{f-x_0} \\
&= \frac{r}{f-\frac{r^2}{4f}}\\
&= \frac{4fr}{4f^2-r^2}\\
\end{align}
$\cot\theta = \frac{1}{\tan\theta}$であることに注意して、与えられた公式に代入すると、
\begin{align}
\tan\frac{\theta}{2}&=\sqrt{1+\cot^2\theta}-\cot\theta\\
&=\sqrt{1+\frac{\left(4f^2-r^2\right)^2}{\left(4fr\right)^2}}-\frac{4f^2-r^2}{4fr}\\
&=\sqrt{\frac{16f^2r^2+16f^4-8f^2r^2+r^4}{\left(4fr\right)^2}}-\frac{4f^2-r^2}{4fr}\\
&=\sqrt{\frac{\left(4f^2+r^2\right)^2}{\left(4fr\right)^2}}-\frac{4f^2-r^2}{4fr}\\
&=\frac{4f^2+r^2-\left(4f^2-r^2\right)}{4fr}\\
&= \frac{r}{2f}
\end{align}
となります。
令和7年度1月期-1 A-14
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知識問題です。解答を暗記しましょう。
1は正解です。大気の屈折率が常時変動することによって、シンチレーションが発生します。
2は正解です。晴天時の大気による減衰は、衛星の仰角が低いほど大きくなります。これは仰角が低いほど大気中の伝搬距離が大きくなるためです。
3は誤りです。電離圏における第一種減衰は周波数が低くなるほど大きくなります。第一種減衰とは電離圏での反射時の減衰です。一定以上の周波数になると電波は電離圏で反射せず、通過するようになります。この通過時の減衰を第二種減衰といいます。
4は正解です。上述の通り周波数が高くなると電離圏を通過するようになります。通過するということは屈折しないことを意味しますので、屈折率が1に近づくことが分かります。
5は正解です。電波は電離圏を通過する際に、電離圏シンチレーションと呼ばれる短周期で不規則な変動をします。電離圏シンチレーションの原因は電子密度の変動などの要因によって、発生します。
令和7年度1月期-1 A-15
解説はこちら
大地2波モデルを導出します。下図を参照してください。

送信アンテナ高を$h_1$、受信アンテナ高を$h_2$、送信アンテナと受信アンテナが地表上で$d$だけ離れているとします。この時、直接波と大地での反射波の伝搬経路差$\Delta d$は$d\gg h_1,h_2$に注意して近似すると
\begin{align}
\Delta d &=\sqrt{d^2+\left(h_1+h_2\right)^2} - \sqrt{d^2+\left(h_1-h_2\right)^2}\\
&= d\sqrt{1+\left(\frac{h_1+h_2}{d}\right)^2}-d\sqrt{1+\left(\frac{h_1-h_2}{d}\right)^2}\\
&=d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{h_1+h_2}{d}\right)^2\right\}-d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{h_1-h_2}{d}\right)^2\right\}\\
&=\frac{d}{2}\cdot\frac{\left(h_1+h_2\right)^2-\left(h_1-h_2\right)^2}{d^2}\\
&=\frac{2h_1h_2}{d}
\end{align}
となります。直接波と反射波の位相差$\varphi$は大地の反射係数を無視すると次式で与えられます。
\begin{align}
\varphi &= \beta \Delta d\\
&= \frac{2\pi}{\lambda}\cdot\frac{2h_1h_2}{d}\\
&= \frac{4\pi h_1h_2}{\lambda d}
\end{align}
ここで、$\beta=\frac{2\pi}{\lambda}$は位相定数で単位距離あたりの位相変化量を意味します。
大地の反射係数は$-1=e^{j\pi}$であり、これは反射波の位相が$\pi$変動することを意味しますので、直接波の電界強度を$E_1$、反射波の電界強度を$E_2$とすると、合成波$E$は$E_1=E_2$となり、
\begin{align}
E &= |E_1 + E_2e^{j\left(\varphi+\pi\right)}|\\
&= |E_1 + E_1e^{j\varphi}e^{j\pi}|\\
&= E_1|1-e^{j\varphi}|\\
&= 2E_1 \left| -e^{\frac{j\varphi}{2}}\right| \cdot
\left|\frac{ e^{\frac{j\varphi}{2}} - e^{\frac{-j\varphi}{2}} }{2} \right|\\
&=2E_1\left|\sin\frac{\varphi}{2}\right|\\
&= 2E_1\left|\sin\frac{2\pi h_1 h_2}{\lambda d}\right|
\end{align}
ここで、$\sin \theta =\frac{e^{j\theta}-e^{-j\theta}}{2}$を用いています。
合成波の電界強度が最大になるため条件は
\begin{align}
\frac{2\pi h_1h_2}{\lambda d} &= \frac{\pi}{2} + n\pi ,\left(n=0,1,\cdots\right)
\end{align}
$n=0$のとき、$d$について解き、値を代入すると
\begin{align}
d&=\frac{4h_1h_2}{\lambda}\\
&= \frac{4\cdot250\cdot20\cdot200\cdot10^6}{3\cdot10^8}\\
&\simeq 13.3\cdot10^3[\mathrm{m}]
\end{align}
よって、答えは13.3kmです。
令和7年度1月期-1 A-16
解説はこちら
Aは、問題文中になるように$R=0$となるための条件は、分子が0になることです。したがって、
n^2\cos i - \sqrt{n^2-\sin^2 i} = 0
移項して両辺を二乗すると
n^4\cos^2 i=n^2-\sin^2 i
$n^2=t$とおくと、
t^2 \cos^2 i-t+\sin^2 i=0
解の公式を用いると、
\begin{align}
t&=\frac{1\pm\sqrt{1-4\cos^2 i\sin^2 i}}{2\cos^2 i}\\
&= \frac{1\pm \sqrt{1-\sin^2 2i}}{2\cos^2 i}\\
&= \frac{1\pm\sqrt{\cos^2 2i}}{2\cos^2i}\\
&= \frac{1\pm\cos2i}{2\cos^2i}\\
&=\frac{1\pm\left(2\cos^2i-1\right)}{2\cos^2 i}\\
&= \frac{2\left(1-\cos^2i\right)}{2\cos^2i},1\\
&= \frac{\sin^2i}{\cos^2i},1\\
&= \tan^2 i,1
\end{align}
よって、$n=\sqrt{t}=\tan i,1$となります。選択肢に沿うのは、$\tan i$です。
Bは暗記で、ブルースター角です。
Cについては、スネルの法則を暗記しましょう。屈折率$n_1$の物質から屈折率$n_2$の媒質へ入射角$\theta_1$で入射したとき、屈折角が$\theta_2$だとすると、
n_1 \sin\theta_1 = n_2\sin\theta_2
が成立します。上問より$n=\tan i$に注意して、この問題に適用すると
\begin{align}
n = \frac{\sin i}{\sin \varphi} = \tan i = \frac{\sin i}{\cos i}
\end{align}
となります。$\cos i$について解くと
\begin{align}
\cos i &= \sin \varphi
\end{align}
であり、一般に$\sin \theta = \cos\left(\frac{\pi}{2}-\theta\right)$より、
\begin{align}
i &= \frac{\pi}{2}-\varphi\\
i + \varphi &= \frac{\pi}{2}
\end{align}
よって、入射角と屈折角の和は90度です。
令和7年度1月期-1 A-17
解説はこちら
この問題は暗記です。
AはX線です。
Bは8分です。選択肢の2秒は伝搬速度が光速を超えているので、選択しないようにしましょう。
Cは11年です。
Dはデリンジャです。
令和7年度1月期-1 A-18
解説はこちら
1は正解です。アンテナの利得の変数は3種類で、3種類のアンテナを用いたときの送信アンテナと受信アンテナの組合せは3通りあるため、変数と独立な方程式な数が一致しており、解を出すことができます。
2は正解です。他の問題で実際に寸法から利得を求める問題を解説しています。
3は正解です。電波暗室での近傍界での測定から計算で利得を計算することができます。
4は誤りです。開口面アンテナの利得測定時に最小限離すべき距離$d_{\mathrm{min}}$は$d_{\mathrm{min}}=\frac{2D^2}{\lambda}$で与えれます。ここで、$D$は開口面の直径、$\lambda$は使用する波長です。よって、使用波長に反比例し、開口面直径の2乗に比例することが分かります。
5は正解です。受信側の直線偏波アンテナを回転させながら測定することで、円偏波アンテナの利得を計算することができます。
令和7年度1月期-1 A-19
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アンテナに誘起される起電力$V_i$は
$$
\color{red} {V_i = E_{\mathrm{min}} l_e}
$$
で求めることができます。アンテナや給電線は整合しているため、放射抵抗$R_r$と入力インピーダンス$R_i$の間には$R_r=R_i$の関係にあります。よって、アンテナに誘起された起電力のうち、放射抵抗にかかる電圧は半分となり、有能信号電力は電力の定義から
S_i = \frac{E_{\mathrm{min}}l_e}{4R_r}
となります。
BはS/N比の定義に従って代入すると
\begin{align}
S/N &= \frac{S_i}{N_i}\\
&=\frac{S_i}{FkTB}
\end{align}
ここで、雑音指数$F$とは受信器の雑音により入力と出力との差でどの程度S/N比が劣化するかを示す値です。上式を$S_i$について解くと
S_i = FkTB\left(S/N\right)
となります。
Cについては値を代入すると
\begin{align}
\frac{E_{\mathrm{min}}l_e}{4R_r} &= FkTB\left(S/N\right)
\end{align}
これを$E_{\mathrm{min}}$について解くと、
E_{\mathrm{min}} = \frac{1}{l_e}\sqrt{4FkTBR_r\left(S/N\right)}
が得られます。
令和7年度1月期-1 B-1
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アについて、一本の半波長ダイポールアンテナの入力インピーダンスは、自己インピーダンスと相互インピーダンスの直列接続とみなせばよいので、
Z_i = Z_{11}+Z_{12}
イについて、アンテナBを使用していないため相互インピーダンスは0となり、アンテナAの入力インピーダンスは$Re[Z_i]=R_{11}$となります。$Re[z]$は複素数$z$の実部を意味します。電力の定義から
P_0 = R_{11}|I|^2
であり、$M_0$に代入すると
\begin{align}
M_0 &= \frac{|E_0|^2}{P_0}\\
&= \frac{|E_0|^2}{R_{11}|I|^2}
\end{align}
となります。
ウについては、アンテナA、Bの両方を使用しているため、相互インピーダンスが存在し、相互インピーダンスの実部が$R_{12}$ですから、
Re[Z_i] = R_{11} + R_{12}
アンテナがA、Bの2本あることに注意すると、電力の定義から
\begin{align}
P &= 2\left(R_{11}+R_{12}\right)|I|^2
\end{align}
となります。また、電界強度はアンテナAとBの電波の重ね合わせであるから、
|E| = |2E_0|
です。$M$に代入すると
\begin{align}
M &= \frac{|E|^2}{P}\\
&= \frac{|2E_0|^2}{2\left(R_{11}+R_{12}\right)|I|^2}
\end{align}
エについては代入すると
\begin{align}
G &= \frac{M}{M_0}\\
&= \frac{\frac{|2E_0|^2}{2\left(R_{11}+R_{12}\right)|I|^2}}{\frac{|E_0|^2}{R_{11}|I|^2}}\\
&= \frac{2R_{11}}{R_{11}+R_{12}}
\end{align}
となります。
オについては、相互インピーダンスをどのように変化させるかについて聞かれています。相互インピーダンスはアンテナ間の距離$d$によって、お互いに影響する度合い変化がします。
令和7年度1月期-1 B-4
解説はこちら
アの答えは「回折係数」です。①~④の全ての経路で点Mを通過していることからわかります。
イは経路④の係数ですから、点$\mathrm{P}_1$、$\mathrm{P}_2$で反射、点Mで回折し、電界強度が$E_0R_1R_2S_4$で表せます。よって、答えは「$R_1R_2S_4$」です。
ウは与えられた条件を経路④について適用すると「$e^{-j\left(\theta_1+\theta_2\right)}$」となります。
エは式②を因数分解して得られます。
\begin{align}
1-e^{-j\theta_1}-e^{-j\theta_2}+e^{-j\left(\theta_1+\theta_2\right)}&=1-e^{-j\theta_1}-e^{-j\theta_2}+e^{-j\theta_1}e^{-j\theta_2}\\
&=\left(1-e^{-j\theta_1}\right)\left(1-e^{-j\theta_2}\right)
\end{align}
より、「$\left(1-e^{-j\theta_2}\right)$」が答えです。
オも式変形により導出できます。
\begin{align}
\left|1-e^{-j\theta_2}\right| &= \left|2e^{-j\frac{\theta_2}{2}}\frac{e^{j\frac{\theta_2}{2}}-e^{-j\frac{\theta_2}{2}}}{2}\right|\\
&=2\left|\sin\frac{\theta_2}{2}\right|
\end{align}
ここで、$\theta_2$は直接波と大地反射波の位相差です。
次に$\theta_2$を求めます。
送信アンテナ高を$h_1$、受信アンテナ高を$h_2$、送信アンテナと受信アンテナが地表上で$d$だけ離れているとします。この時、直接波と大地での反射波の伝搬経路差$\Delta d$は$d\gg h_1,h_2$に注意して近似すると
\begin{align}
\Delta d &=\sqrt{d^2+\left(h_1+h_2\right)^2} - \sqrt{d^2+\left(h_1-h_2\right)^2}\\
&= d\sqrt{1+\left(\frac{h_1+h_2}{d}\right)^2}-d\sqrt{1+\left(\frac{h_1-h_2}{d}\right)^2}\\
&=d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{h_1+h_2}{d}\right)^2\right\}-d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{h_1-h_2}{d}\right)^2\right\}\\
&=\frac{d}{2}\cdot\frac{\left(h_1+h_2\right)^2-\left(h_1-h_2\right)^2}{d^2}\\
&=\frac{2h_1h_2}{d}
\end{align}
となります。よって、
\begin{align}
\theta_2 &= \beta \Delta d\\
&= \frac{2\pi}{\lambda}\cdot\frac{2h_1h_2}{d}\\
&= \frac{4\pi h_1h_2}{\lambda d}
\end{align}
ここで、$\beta=\frac{2\pi}{\lambda}$は位相定数で単位距離あたりの位相変化量を意味します。
したがって、解答は「$\left|2\sin\left(\frac{2\pi h_2H}{\lambda d_2}\right)\right|$」となります。
あるいは、オの前の式の形から解答を推測してもよいと思います。
令和6年度7月期-1 A-5
解説はこちら
Aはアンテナaとアンテナbの位置の違いによって生じる位相差が入ります。アンテナaから送信された電界とアンテナbから送信された電界の経路差は$l\cos\theta$ですから、
K=e^{j\beta l\cos\theta}
が答えです。($\beta$は位相定数で単位距離あたりの位相変化量です。)
Bについては、Aの答えを代入すれば
\begin{align}
E &= A\frac{e^{-j\beta d}}{d}D + A\frac{e^{-j\beta d}}{d}DKM\\
&=A\frac{e^{-j\beta d}}{d}D\times\left(1+KM\right)
\end{align}
となりますから、「$1+KM$」が答えです。
Cは波源となるアンテナが選択肢にあります。$K$は配置したアンテナの位置による生じる位相差の項、$M$は電流の大きさの項ですから、アンテナの特性は関係ないことがわかります。
よって、答えは「無指向性点源放射源」です。
令和6年度7月期-1 A-6
解説はこちら
分布定数回路に関する問題です。電気回路では周波数が高くなると導線の持つインダクタンス、キャパシタンスを無視できず、これら成分が回路に一様に分布しているものとして扱います。
分布定数回路は下図を参照してください。

分布定数回路において、単位長さあたりの抵抗を$R$、単位長さあたりのインダクタンスを$L$、単位長さあたりのコンダクタンスを$G$、単位長さあたりのキャパシタンスを$C$とすると
分布定数回路における位相定数は
\alpha = \frac{R}{2}\sqrt{\frac{C}{L}} + \frac{G}{2}\sqrt{\frac{C}{L}}
で与えられます。ここで、特性インピーダンス$Z_0$が$Z_0=\sqrt{\frac{L}{C}}$で与えられること、問題文中の$G=0$より、
\alpha=\frac{R}{2Z_0}
となります。
平行二線式給電線を使用しており、$R=2R_0$であるから、
\begin{align}
\alpha=\frac{2R_0}{2Z_0} &= \frac{R_0}{Z_0}\\
&=\frac{0.0832\sqrt{100}}{3\cdot300}\\
&\simeq 9.2\times10^{-4}[\mathrm{Np/m}]
\end{align}
単位を変換すると
\begin{align}
\alpha &= 9.2\times10^{-4}\times8.686\\
&\simeq 8\times10^{-3} [\mathrm{dB/m}]
\end{align}
となります。
令和6年度7月期-1 A-9
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Aの答えは「$e^{-2\alpha l}$」です。分布定数回路において、減衰定数$\alpha$は単位長さあたりどの程度電圧の振幅が減衰するかを表します。電力は振幅の2乗に比例することから、答えは$\eta_0=e^{-2\alpha l}$となります。
Bについても同様に電力が電圧の2乗に比例することに注意すれば、
P_{\mathrm{RB}} = P_{\mathrm{RA}}\left|\Gamma\right|^2
となります。
Cについては代入すればよく、与えられた式を整理すると
\begin{align}
P_{\mathrm{RB}} &= P_{\mathrm{RA}}\left|\Gamma \right|^2\\
&=P_{\mathrm{TA}}\eta_0 \left|\Gamma \right|^2\\
P_{\mathrm{TB}} &= P_{\mathrm{RB}}\eta_0\\
&=P_{\mathrm{TA}}\eta_0^2\left|\Gamma\right|^2
\end{align}
となることから、
\begin{align}
\eta &=\frac{P_{\mathrm{RA}}-P_{\mathrm{RB}}}{P_{\mathrm{TA}}-P_{\mathrm{TB}}}\\
&=\frac{P_{\mathrm{TA}}\eta_0-P_{\mathrm{TA}}\eta_0\left|\Gamma\right|^2}{P_{\mathrm{TA}}-P_{\mathrm{TA}}\eta_0^2\left|\Gamma\right|^2}\\
&=\eta_0\frac{1-\left|\Gamma\right|^2}{1-\left|\Gamma\right|^2\eta_0^2}
\end{align}
となります。
令和6年度7月期-1 A-7
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整合回路と負荷インピーダンス$Z$の合成インピーダンスが給電線の特性インピーダンスと等しくなることから、コンダクタンスで考えると
\begin{align}
\frac{1}{R+2j\omega L} + j\omega C&=\frac{1}{Z_0}
\end{align}
が成立します。両辺を整理すると
\left(1-2\omega^2LC\right)+j\omega CZ = \frac{Z}{Z_0}+j\frac{2\omega L}{Z_0}
両辺の実部と虚部を比較することで、
\begin{align}
\left\{
\begin{aligned}
\left(1-2\omega^2LC\right)&=\frac{Z}{Z_0}\\
\omega CZ &= \frac{2\omega L}{Z_0}
\end{aligned}
\right.
\end{align}
が得られます。2番目の方程式を$C$について解くと、$C=\frac{2L}{RZ_0}$が得られ、1番目の式に代入して整理することで、
$$
\color{red}{L = \frac{1}{2\omega} \sqrt{Z(Z_0 - Z)}}
$$
$$
\color{red}{C = \frac{1}{\omega Z_0} \sqrt{\frac{Z_0 - Z}{Z}}}
$$
が得られます。
$\omega=2\pi f$を用いて、問題文中の値を代入すると
\begin{align}
C&=\frac{1}{2\pi fZ_0}\sqrt{\frac{Z_0-Z}{Z}}\\
&=\frac{1}{2\pi \cdot\frac{50}{\pi}\cdot 10^{6}\cdot730}\sqrt{\frac{730-73}{73}}\\
&=\frac{1}{7.3\cdot 10^{10}}\sqrt{\frac{73\left(10-1\right)}{73}}\\
&=\frac{3}{7.3}\cdot10^{-10}\\
&\simeq 41\cdot10^{-12}=41[\mathrm{pF}]
\end{align}
となります。
令和6年度7月期-1 A-13
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アンテナを円形状に配置していることからも分かる通り、Aの指向性は「円形状」になるが答えです。
水平面内の指向性は、円の半径を変化させたとき、構造の対称性からBの「周期的」になります。
スキューアンテナには「双ループアンテナ」が使用されます。
垂直方向の指向性を得るためには、各アンテナ素子を垂直方向に配置する必要があります。よって、Cの「上下」に配置するが答えです。
令和6年度7月期-1 A-14
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1は正しいです。電磁波では偏波の向きを識別することができ、直交する偏波を使用することで、周波数利用効率を2倍にすることができます。しかし、降雨時には雨粒により、偏波が回転し、直交性が崩れるために周波数利用効率も劣化します。
2は誤りです。交差偏波識別度は主偏波に対する対象偏波の電界強度の比であり、$20\log_{10}\left(E_p/E_c\right)$で与えられます。
3は正解です。1で解説した通り、雨粒は交差偏波特性に影響を与え、その度合いは当然雨粒が大きいほど大きくなります。
4は正解です。3と同類になります。
5は正解です。雨粒の傾きが大きいほど、降雨が大きいほど交差偏波識別度は劣化します。
令和6年度7月期-1 A-16
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Aは「大きい」です。地表波は周波数が低いほど、大地の導電率が大きいほど遠くまで伝播します。電磁波は一般に周波数が低いと遠くまで伝播し、障害物にも強くなります。また、導電率は電気の通りやすさを表し、大きいほど電気が通りやすいことを意味します。
Bは「ラジオダクト波」、Cは「高さ方向」です。ラジオダクト波とは、対流圏内での高さ方向の屈折率が変化することによって、遠くまで伝播する電磁波です。気温逆転現象等により導波管のように電磁波が対流圏内に閉じ込められて遠くまで伝播することがあります。
Dは「対流圏散乱波」です。対流圏散乱波とは対流圏内の屈折率の不規則な揺らぎによって、電磁波が散乱され見通し外まで伝播することを指します。
令和6年度7月期-1 A-17
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フレネルゾーンとは送受信間の伝搬路にある障害物で生じる回折波による干渉で受信強度が変化する障害物の回転楕円体状の領域です。フレネルゾーンはその半径を変えたときに受信強度が周期的に変化します。このうち、最初の周期に対応するフレネルゾーンを第1フレネルゾーンと言います。
フレネルゾーンは大地二波モデルの時と同様に、直接波と回折波の経路長差により導出します。直接波と回折波の経路長差$\Delta d$は、
\begin{align}
\Delta d &= \sqrt{d^2+r^2} + \sqrt{\left(D-d\right)^2+r^2} - D\\
&=d\sqrt{1+\left(\frac{r}{d}\right)^2}+\left(D-d\right)\sqrt{1+\left(\frac{r}{D-d}\right)^2}-D\\
&=d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{r}{d}\right)^2\right\}+\left(D-d\right)\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{r}{D-d}\right)^2\right\}-D\\
&=\frac{r^2}{2}\cdot\frac{D}{d\left(D-d\right)}
\end{align}
フレネルゾーンでは直接波と回折波の経路長差が$1/2$波長の時、打ち消しあって受信電力が極小になります。この時の、回転楕円体の半径$r$を求めると、
\begin{align}
\frac{r^2}{2}\cdot\frac{D}{d\left(D-d\right)}&=\frac{\lambda}{2}
\end{align}
となり、$r$について解くと
\begin{align}
r&=\sqrt{\lambda \cdot\frac{d\left(D-d\right)}{D}}\\
&=\sqrt{\lambda d\left(1-\frac{d}{D}\right)}
\end{align}
Bは$D$について式変形を行い値を代入すればよく、波長$\lambda$は$\lambda=\frac{3\cdot10^8}{7.5\cdot10^9}=4\cdot10^{-2}[\mathrm{m}]$ですから、
\begin{align}
D&=\frac{\lambda d^2}{\lambda d-r^2}\\
&=\frac{4\cdot10^{-2}\cdot\left(6\cdot10^3\right)^2}{4\cdot10^{-2}\cdot6\cdot10^3-12^2}\\
&=1.5\cdot10^4[\mathrm{m}]
\end{align}
となります。よって、答えは「15km」です。
令和6年度7月期-1 A-18
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Aの答えは「アンテナ上の電流分布」です。アンテナの利得は可逆性が成立します。Bの答えは「平面波」です。送受信間アンテナが近すぎると誤差が生じると記載があるので、距離を離すことで平面波としてみなしたいと推測できます。
Cの答えは「オープンサイト」です。反射波の誤差を軽減したいと記載があるので、開けた場所を意味するオープンサイトが答えです。ボアサイトとはアンテナの指向性が最大になる軸方向を意味します。
令和6年度7月期-1 A-19
解説はこちら
以下について暗記しましょう。
- リアクティブ近傍界はアンテナのごく近傍で、静電界や誘導電磁界が優勢な領域
- フレネル領域はリアクティブ近傍界とフラウンホーファ領域の間の領域で、距離が変化すると放射角度に対する電界強度が変化
- フラウンホーファ領域はアンテナから十分遠方な領域で、放射角度に対する電界強度が距離の変化に対して変化しない
- 開口面アンテナの直径を$D$、波長を$\lambda$とすると、フレネル領域とフラウンホーファ領域の境界$R$は$R=\frac{2D^2}{\lambda}$で与えられる。
- アンテナの放射特性は放射遠方界によって定義されるため、近傍界で測定したデータから間接的に求める
Aの答えは「リアクティブ近傍界」です。
Bの答えは「近傍界」です。
Cの答えは「放射遠方界」です。
令和6年度7月期-1 B-1
解説はこちら
アの答えは「分極」です。電界中に誘電体を置くと、分子中の電荷の分布に偏りが生じます。
イは「$p_s/p_i$」です。入力した電力束密度の内、どの程度の割合が散乱されるかが散乱断面積です。答えの前の$4\pi d^2$は散乱体と受信点の距離が$d$離れているため、電力束密度が$\frac{1}{4\pi d^2}$になるのを補正するための項です。
ウの答えは「全方向に無指向性」です。$\sigma$の定義に指向性を表す項がないことから明らかです。
エの答えは「後方」です。散乱体への入射波対して、入射方向と同じ方向へ散乱する$\sigma$を後方散乱断面積といい、逆に散乱体への入射波対して、入射方向と同じ方向へ散乱する$\sigma$を前方散乱断面積と言います。
オの答えは「$\pi r^2$」です。散乱体の形状が球ですから、その半径が波長より十分大きければ、入射方向から見ると半径$r$の円とみなすことができます。
令和6年度7月期-1 B-2
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アは誤りです。ベーテ孔方向性結合器ではH面を重ね合わせます。
イは誤りです。副導波管の進み方に関しては、電界結合は対称に進み、その大きさは角度$\theta$に依存せず、磁界結合は一方向に進み、その大きさは$\cos\theta$に比例します。
ウの答えは正解です。磁界結合した電磁波はその大きさが$\cos\theta$に比例することを利用して、電界結合した電磁波の内片方向に進む電磁波を打ち消し、もう片方に進む電磁波を強めることができます。
エの答えは上述の通り正解です。
オの答えは上述の通り誤りです。磁界結合した電磁波の大きさは$\cos\theta$に比例します。
令和6年度7月期-1 B-3
解説はこちら
アの答えは「地板」です。マイクロストリップアンテナでは放射板と地板の間に給電します。
イの答えは「$M_1$と$M_4$」です。その他の磁流は互いに打ち消し合う磁流が存在します。
ウの答えは「Z」軸方向です。マイクロストリップアンテナではZ軸正の方向に放射します。これは地板により電磁波が反射されるためです。
エの答えは「厚い」、オの答えは「広いほど」です。マイクロストリップアンテナでは厚さが厚いほど、幅が広いほど、広帯域になります。
令和6年度7月期-1 B-4
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アは正しいです。電磁波には水分子や酸素分子との共鳴周波数があり、水分子は22GHz、酸素分子は60GHzです。
イは誤りです。水滴による減衰は主に吸収によるものであり、周波数が高くなるほど大きくなります。
ウは正しいです。電磁波が伝搬する時には、水分子の影響による減衰に加え位相遅延も生じます。
エは正解です。雨滴による散乱によって、他回線の受信方向へ回り込み干渉を起こす場合があります。
オは正解です。雨滴による吸収と散乱では10GHz以上で大きく、周波数が高くなるほど、雨が強いほど大きくなります。
令和6年度7月期-1 B-5
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アは「電界」です。静電遮蔽とは静電界を導体に印加した際に、誘導電界によって導体表面に印加した電界と逆向きの電界が生成され、打ち消し合う現象を指します。これによって、導体内部では外部の電界の影響を受けなくなります。
イの答えは「透磁率」です。透磁率とは磁界の通りやすさのことでした。
ウの答えは「高周波電流」です。アと同様に誘電電界によって高周波電流が流れます。
エの答えは「アルミニウム」です。導体全てが答えになり得ますが、選択しの中で導体なのは、アルミニウムのみです。
オの答えは「小さく」です。波長より大きな網目を使用してしますと、網目を通過して電磁波が通過するようになってしまいます。
令和6年度1月期 A-3
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Aの答えは「最大電力」です。利得は取り出せる最大電力が基準の何倍かを表します。
Bの答えは「$0.08\lambda^2 G_\mathrm{a}$」です。アンテナの絶対利得$G_\mathrm{a}$と実効面積$A_e$の間には
\frac{G_\mathrm{a}}{A_e}=\frac{4\pi}{\lambda^2}
が成立していましたから、実効面積$A_e$について解くと、
\begin{align}
A_e &= \frac{\lambda^2}{4\pi}G_\mathrm{a}\\
&\simeq 0.08\lambda^2G_\mathrm{a}
\end{align}
と近似できます。
Cの答えは「$0.12\lambda^2$」です。よく出る微小ダイポールアンテナと半波長ダイポールアンテナの特徴について以下を覚えましょう。
| アンテナ種類 | 相対利得 | 絶対利得 | 電界強度 |
|---|---|---|---|
| 微小ダイポールアンテナ | -0.39 dB | 1.76 dB (1.5倍) | $\frac{\sqrt{45P}}{d}$ |
| 半波長ダイポールアンテナ | 0 dB | 2.15 dB (1.64倍) | $\frac{7\sqrt{P}}{d}$ |
上記の通り微小ダイポールアンテナの絶対利得は1.5ですから、$0.08\lambda^2\times1.5=0.12\lambda^2$となります。
令和6年度1月期-1 A-4
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電磁波のエネルギーはその大きさと向きを持つポインチングベクトル$\vec{S}$で表現され、電界ベクトルと磁界ベクトルをそれぞれ$\vec{E}$,$\vec{H}$とすると、
\begin{align}
\vec{S}&=\vec{E}\times\vec{H}
\end{align}
電界ベクトルと磁界ベクトルが直交しているとき、ポインチングベクトルの大きさ、すなわち、電磁波のエネルギー密度は
$$
\color{red}{\left|\vec{S}\right| = \left|\vec{E}\right| \cdot \left|\vec{H}\right|}
$$
と表せます。
また、磁界ベクトルの大きさは真空中の特性インピーダンスが$120\pi[\mathrm{\Omega}]$で近似されることから、$\left|\vec{H}\right|=\frac{\left|\vec{E}\right|}{120\pi}$が成立し、
\begin{align}
\left|\vec{S}\right|&=\frac{\left|\vec{E}\right|^2}{120\pi}
\end{align}
任意のアンテナの絶対利得を$G_I$、実効面積を$A_e$、波長を$\lambda$とすると、$\frac{G_I}{A_e}=\frac{4\pi}{\lambda^2}$が成立し、パラボラアンテナの実効面積は、アンテナの直径を$D$、開口効率を$\eta$とすれば、$A_e=\pi\left(\frac{D}{2}\right)^2\eta$ですから、アンテナの絶対利得は
\begin{align}
G_I&=\frac{4\pi}{\lambda^2}A_e\\
&=\frac{4\pi}{\lambda^2} \pi\left(\frac{D}{2}\right)^2\eta\\
&=\left(\frac{\pi D}{\lambda}\right)^2\eta
\end{align}
と導出できました。これにより送受信点間の距離を$d$、送信電力を$P_t$、送信アンテナの絶対利得を$G_t$とすれば、受信点における電力密度$P_r$は
\begin{align}
P_r &= \frac{G_tP_t}{4\pi d^2}\\
&=\frac{1}{4\pi d^2}\left(\frac{\pi D}{\lambda}\right)^2\eta P_t\\
&=\frac{\pi \eta P_t}{4}\left(\frac{D}{\lambda d}\right)^2
\end{align}
今波長$\lambda=\frac{3\cdot 10^8}{3\cdot 10^9}=10^{-1}[\mathrm{m}]$であり、
ポインチングベクトルの大きさの式を$\left|\vec{E}\right|$について解き、代入すると
\begin{align}
\left|\vec{E}\right| &= \sqrt{120\pi \left|\vec{S}\right|}\\
&=\sqrt{120\pi \frac{\pi \eta P_t}{4}\left(\frac{D}{\lambda d}\right)^2}\\
&= \frac{\pi D}{\lambda d}\sqrt{30\eta P_t}\\
&=\frac{2\pi}{10^{-1}\cdot1.3\cdot10^4 }\sqrt{30\cdot0.6\cdot10}\\
&=\frac{2\pi}{1.3}\cdot10^{-3}\cdot\sqrt{7.2\cdot25}\\
&=\frac{2\cdot5\cdot2.7\pi}{1.3}\cdot10^{-3}\\
&\simeq65[\mathrm{mV/m}]
\end{align}
令和6年度1月期-1 A-5
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Aの答えは「$\pi$」です。直線偏波とは互いに直交する電界成分の位相差が$0$または$\pi$の電磁波です。
Bの答えは「$\pi/2$」です。円偏波とは互いに直交する電界成分の位相差が$\pi/2$かつ振幅の等しい電磁波であり、楕円偏波とは互いに直交する電界成分の位相差が$\pi/2$かつ振幅の異なる電磁波です。
Cの答えは「直線偏波」、Dの答えは「円偏波」です。楕円偏波で軸比が$\infty$の時、短軸は無視できるため直線偏波とみなせ、軸比が$1$の時、振幅が等しくなるため円偏波とみなすことができます。
令和6年度1月期-1 A-6
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a-b間から見ると長さ$l_1$の受端短絡回路と長さ$l_2$の受端短絡回路が並列接続されているとみなすことができます。位相定数が$\beta$、長さが$l$、給電線の特性インピーダンスが$Z_0$、受端の負荷インピーダンスが$R$のインピーダンス$Z$は
Z =Z_0\frac{R\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l + jR\sin\beta l}
で表すことができましたから、$R=0$を代入して、
Z = jZ_0\tan \beta l
と表すことができます。長さ$l_1$、$l_2$の受端短絡回路のインピーダンスをそれぞれ$Z_1$、$Z_2$とすると、
\begin{cases}
Z_1 &= jZ_0 \tan\beta l_1 \\
Z_2 &= jZ_0 \tan\beta l_2
\end{cases}
となります。今、全体のアドミタンス(インピーダンスの逆数)$Y$を考えると、並列回路はアドミタンスの和で表せるから、
\begin{align}
Y&=\frac{1}{jZ_0 \tan\beta l_1}+\frac{1}{jZ_0 \tan\beta l_2}\\
&=\frac{1}{jZ_0}\left(\cot\beta l_1+\cot \beta l_2\right)\\
&=\frac{1}{jZ_0}\left\{\cot\beta l_1+\cot \beta \left(\lambda-l_1\right)\right\}\\
\end{align}
となります。ここで、$\cot\theta=1/\tan\theta$です。
$\tan\theta=-\tan\left(2\pi-\theta\right)$より、$\cot\theta=\cot\left(2\pi-\theta\right)$が成立し、$\beta=2\pi/\lambda$より
\begin{align}
Y&=\frac{1}{jZ_0}\left\{\cot\beta l_1+\cot\left(\frac{2\pi}{\lambda}\cdot\lambda-\beta l_1\right)\right\}\\
&=\frac{1}{jZ_0}\left\{\cot\beta l_1 + \cot\left(2\pi-\beta l_1\right)\right\}\\
&=\frac{1}{jZ_0}\left(\cot\beta l_1-\cot\beta l_1\right)\\
&=0
\end{align}
よって、全体のインピーダンス$Z$は
\begin{align}
Z&=\frac{1}{Y}\\
&=\infty
\end{align}
よって、答えは「$\infty$」です。
令和6年度1月期-1 A-10
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1は誤りです。近接型平面反射板は平面反射板と励振アンテナの距離がフレネル領域にあるものを指します。
2は正しいです。平面反射板は給電を行わないため、給電線により生じるひずみや損失がありません。
3は正しいです。平面反射板が伝搬経路を変える場合は、熱雑音、偏波面、他回線への干渉に注意する必要があります。
4は正しいです。平面反射板により伝搬経路を変える場合の複合アンテナ系の利得は、励振アンテナと平面反射板との距離、平面反射板の面積と励振アンテナの開口面積の比などで決まります。
5は正しいです。遠隔型平面反射板の受信利得は、平面反射板の有効開口面積、波長により決まります。
令和6年度1月期-1 A-11
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Aは「位相速度」です。導波管の問題でも解説しましたが、位相速度は見かけ上の位相が進む速度で群速度より早くなります。
Bは「平行」です。メタルレンズでは平行に金属板を挿入し、凹レンズと同じ作用をさせます。
Cの答えは「速く」です。メタルレンズの外側の方が中心部と比較して伝搬距離が長くなるため、位相速度を速くなるように金属板の挿入間隔を短くして、位相がそろうようにします。
Dの答えは「小さい」です。導波管では遮断波長より長い波長は遮断されます。よって、導波管の長辺に相当する金属板の挿入間隔を$\lambda/2$より小さくすると、波長$\lambda$より長い波長の電磁波は通過できなくなります。
令和6年度1月期-1 A-12
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対数周期ダイポールアンテナでは$n$番目と$\left(n+1\right)$番目のアンテナ素子までの距離の比とアンテナ素子の長さの比が同じになるように設置します。これを対数周期比と呼びます。
よって、Aの答えは「$l_{n+1}/l_n$」です。
Bの答えは「逆位相」です。対数周期ダイポールアンテナでは隣接するダイポールアンテナ毎に逆位相で給電します。
Cの答えは「ア」です。対数周期ダイポールの放射方向は頂点Oの向きです。
Dの答えは「対数」です。使用可能な周波数範囲は最長のアンテナ素子と最短のアンテナ素子の比で決まり、アンテナ特性は周波数の対数に対して周期的に変化します。
令和6年度1月期-1 A-13
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垂直接地アンテナは受端開放回路とみなすことができるから、インピーダンス
Z =Z_0\frac{R\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l + jR\sin\beta l}
において、$R=\infty$とおくと、
\begin{align}
Z &=Z_0\frac{R\cos\beta l+jZ_0\sin\beta l}{Z_0\cos\beta l + jR\sin\beta l}\\
&=Z_0\frac{\cos\beta l+j\frac{Z_0}{R}\sin\beta l}{\frac{Z_0}{R}\cos\beta l + j\sin\beta l}\\
&=-j\frac{Z_0}{\tan\beta l}
\end{align}
となります。
今波長$\lambda$は$\lambda=\frac{3\cdot10^8}{1.5\cdot10^6}=2\cdot10^2[\mathrm{m}]$であり、
\begin{align}
Z&=-j\frac{628}{\tan\left(\frac{2\pi}{200}\cdot25\right)}\\
&=-j628[\Omega]
\end{align}
となります。よって、延長コイルの挿入によって、虚部が0となるとき共振するから、
j\omega L+Z=0
よって、$\omega=2\pi f$であることを用いて
\begin{align}
2\pi fL&=628\\
L&=\frac{628}{2\pi\cdot1.5\cdot10^6}\\
&\simeq\frac{628}{2\cdot3\cdot1.5}\cdot10^{-6}\\
&\simeq69.8[\mu \mathrm{H}]\\
&\simeq67[\mu \mathrm{H}]
\end{align}
となります。ここでも、$\pi\simeq3$として、計算を簡単にしています。
令和6年度1月期-1 A-14
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半波長ダイポールアンテナの送信電力を$P_t$とすると、距離$d$離れた点における電界強度$E$は
$$
\color{red}{E = \frac{7\sqrt{P_t}}{d}}
$$
で表すことができます。相対利得は$G$で与えられています。利得は電力が何倍になるかを表し、電力は電界強度の2乗に比例するから、
E_0=\frac{7\sqrt{GP_t}}{d}
となります。また、$\theta\ll1$の時、$\sin\theta=\theta$で近似できるので、
\begin{align}
\left|E\right|&=2E_0\times\left|\sin\frac{2\pi h_1 h_2}{\lambda d}\right|\\
&=2\times\frac{7\sqrt{GP_t}}{d}\times\frac{2\pi h_1 h_2}{\lambda d}\\
&=\frac{28\pi\sqrt{GP_t}h_1 h_2}{\lambda d}\\
&\simeq\frac{88\sqrt{GP_t}h_1 h_2}{\lambda d}
\end{align}
となります。
令和6年度1月期-1 A-16
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Aの答えは「水平偏波」です。平面大地においては水平偏波の方が垂直偏波より反射係数が大きいです。
Bの答えは「1」です。入射角が90度に近いとき、入射した電波はほぼすべて反射され、反射係数は1に近くなります。
Cの答えは「ブルースター角」です。垂直偏波では反射係数が0になる入射角があり、これをブルースター角といいます。ブルースター角を境に垂直偏波の位相は反転し、水平偏波と逆位相になります。
令和6年度1月期-1 A-18
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1は正しいです。模型を用いてアンテナの測定を行うときには、縮尺した模型を用いて測定を行います。
2は正しいです。縮尺率はアンテナ材料の導電率を考慮する必要があります。
3は誤りです。縮尺率は測定する空間の誘電率を考慮しないです。縮尺した場合でも同様に大気で満たされており、同じ誘電率のため、考慮する必要はありません。
4は正しいです。アンテナの使用周波数を$f$、模型の縮尺率を$p$とすると、測定周波数は$f_{\mathrm{m}}=f/p$で表すことができます。
5は正しいです。電波暗室を使用することで、反射波や外部からの干渉電力の影響を低減することができます。
令和6年度1月期-1 A-20
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ヘイトパターンの導出は大地二波モデルの導出と同様です。高さ$h_1$の送信アンテナから水平方向に距離$d$離れた位置に、高さ$h_2$の受信アンテナを設置した場合を考えます。
この時、直接波と反射波の経路差$\Delta d$は
\begin{align}
\Delta d &= \sqrt{d^2+\left(h_1+h_2\right)^2} - \sqrt{d^2+\left(h_1-h_2\right)^2}\\
&= d\sqrt{1+\left(\frac{h_1+h_2}{d}\right)^2} - d\sqrt{1+\left(\frac{h_1-h_2}{d}\right)^2}\\
&\simeq d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{h_1+h_2}{d}\right)^2\right\} - d\left\{1+\frac{1}{2}\cdot\left(\frac{h_1-h_2}{d}\right)^2\right\}\\
&= \frac{2h_1 h_2}{d}
\end{align}
となります。直接波と反射波の位相差$\varphi$は、大地の反射係数を無視すると、
\begin{align}
\varphi &= \beta \Delta d\\
&= \frac{2\pi}{\lambda}\cdot\frac{2h_1h_2}{d}\\
&= \frac{4\pi h_1 h_2}{\lambda d}
\end{align}
となります($\beta=2\pi/\lambda$は位相定数)。直接波の振幅を$E_1$、反射波の振幅を$E_2\simeq E_1$とし、反射時に位相が$\pi$ずれるとすると、合成波の振幅$E$は、
\begin{align}
E &= \left|E_1+E_2e^{j\left(\varphi + \pi\right)}\right|\\
&\simeq E_1\left|1-e^{j\varphi}\right|\\
&=2E_1\left|-e^{\frac{j\varphi}{2}}\right| \left|\frac{e^{\frac{j\varphi}{2}}-e^{\frac{-j\varphi}{2}}}{2}\right|\\
&= 2E_1 \left|\sin\frac{\varphi}{2}\right|\\
&= 2E_1 \left|\sin \frac{2\pi h_1 h_2}{\lambda d} \right|
\end{align}
となります。振幅が最大になる条件は、
\frac{2\pi h_1 h_2}{\lambda d} = \left(n+\frac{1}{2}\right)\pi
です。これを$h_2$について解くと
h_2 = \frac{\lambda d}{2h_1}\left(n+\frac{1}{2}\right)
です。$h_2$が極大となる間隔$\Delta h_2$は、$\left(n+1\right)$番目と$n$番目の差を取ることで、
\begin{align}
\Delta h_2 &= \frac{\lambda d}{2h_1}\left(n+1+\frac{1}{2}\right) - \frac{\lambda d}{2h_1}\left(n+\frac{1}{2}\right)\\
&= \frac{\lambda d}{2h_1}
\end{align}
以上から、Aの答えは「低い」です。周波数が低い、すなわち波長$\lambda$が大きいほど、$\Delta h_2$は大きくなるためです。
Bの答えは「$\frac{2 h_1 h_2}{d}$」です。
Cの答えは「$\frac{\lambda d}{2 h_1}$」です。
令和6年度1月期-1 B-5
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アンテナ側を見たインピーダンスが最大となる点からみると、給電線側の特性インピーダンス$Z_0$とアンテナの側のインピーダンス$Z_{\mathrm{max}}$が直接接続されているとみなせるので、アンテナで消費される電力は全消費電力の内、アンテナ側のインピーダンスが合成インピーダンスに占める割合($Z_{\mathrm{max}}/\left(Z_0+Z_{\mathrm{max}}\right)$)に等しいですので、
\begin{align}
P_t &= \frac{V_0^2}{Z_0 + Z_{\mathrm{max}}}\cdot \frac{Z_{\mathrm{max}}}{Z_0 + Z_{\mathrm{max}}}\\
&= \left(\frac{V_0^2}{Z_0 + Z_{\mathrm{max}}}\right)^2 Z_{\mathrm{max}}
\end{align}
となります。これがアの答えです。
電圧反射係数の絶対値$\left|\Gamma\right|$は
\left|\Gamma\right| = \left|\frac{Z_{\mathrm{max}}-Z_0}{Z_{\mathrm{max}}+Z_0}\right|
で与えられ、VSWRは
\begin{align}
S &= \frac{1+\left|\Gamma\right|}{1-\left|\Gamma\right|}
\end{align}
で求めることができます。$Z_{\mathrm{max}}>Z_0$と$Z_{\mathrm{max}}Z_0$の場合で、このとき、式変形を行うと
Z_{\mathrm{max}} = SZ_0
となります。これがイの答えです。
イの答えをアに代入すると
\begin{align}
P_t &= \left(\frac{V_0^2}{Z_0 + Z_{\mathrm{max}}}\right)^2 Z_{\mathrm{max}}\\
&= \left(\frac{V_0^2}{Z_0 + SZ_0}\right)^2 SZ_0\\
&= \frac{SV_0^2}{Z_0\left(1+S\right)^2}
\end{align}
となります。これがウの答えです。
アンテナと給電線の整合がとれているとき、$S=1$となるので、
\begin{align}
P_0 &= \frac{V_0^2}{4Z_0}
\end{align}
です。これがエの答えです。
オについても代入すると
\begin{align}
M &= \frac{P_0}{P_t}\\
&= \frac{\frac{V_0^2}{4Z_0}}{ \frac{SV_0^2}{Z_0\left(1+S\right)^2}}\\
&= \frac{\left(1+S\right)^2}{4S}
\end{align}
となります。
令和5年度7月期-2 A-2
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この問題は暗記でよいと思います。
Aの答えは「関係しない」です。線上アンテナの指向性は角度$\theta$のみに依存し、距離に依存しません。
Bの答えは「$\sin\theta$」です。微小ダイポールアンテナの指向性関数は$\sin\theta$で与えられます。
Cの答えは「$\frac{\cos\left(\frac{\pi}{2}\cos\theta\right)}{\sin\theta}$」です。$\frac{\cos\left(\frac{\pi}{2}\cos\theta\right)}{\sin\theta}$で与えられます。
令和5年度7月期-2 A-5
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逆L字アンテナは垂直部のみが電波放射に寄与します。水平部は給電点インピーダンスを調整します。
よって、この問題では垂直部の実効アンテナ長を求めればよいです。実効アンテナ長$l_e$はアンテナの電流分布の期待値ですから
\begin{align}
l_e &= \frac{1}{I_0} \int_{0}^{\lambda /12} I_0 \cos\left(\frac{2\pi}{\lambda} x\right) \, dx\\
&= \left[\frac{\lambda}{2\pi} \sin \left(\frac{2\pi}{\lambda} x \right)\right]_{0}^{\lambda/12}\\
&= \frac{\lambda}{4\pi}
\end{align}
令和5年度7月期-2 A-10
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この問題では各アンテナの性質について暗記しましょう。
1は誤りです。コーリニアアレーアンテナは半波長ダイポールアンテナを垂直方向の一直線上に等間隔に多段接続し、隣り合う素子を互いに同振幅、同位相に励振させます。
2は正しいです。頂角を$\theta$とすると、合成波を構成する波の数(影像アンテナと素子の合計数)は$360/\theta$で粟原素ことができます。
3は誤りです。対数周期アンテナは半波長ダイポールアンテナに比べて広帯域です。
4は誤りです。二線式折返し半波長ダイポールアンテナの受信開放電圧は、$n$回折り返したときに半波長ダイポールアンテナの2倍になります。
5は誤りです。ブラウンアンテナの放射素子と地線の長さは1/4波長です。地線は同軸給電線の外部導体と接続されます。
令和5年度7月期-2 A-11
解説はこちら
半波長ダイポールアンテナを$n$回折り返した$n$線式折返しダイポールアンテナの半波長ダイポールアンテナに比べた特徴は以下の通りです。
- 放射抵抗は$n^2$倍
-
受信開放電圧、実効長は$n$倍
半波長ダイポールアンテナの実効長$l_e$は、波長を$\lambda$とすると
\begin{align}
l_e &= \frac{1}{I_0} \int_{-\lambda/4}^{\lambda /4} I_0 \cos\left(\frac{2\pi}{\lambda} x\right) \, dx\\
&= \left[\frac{\lambda}{2\pi} \sin \left(\frac{2\pi}{\lambda} x \right)\right]_{-\lambda/4}^{\lambda/4}\\
&= \frac{\lambda}{\pi}
\end{align}
となります。よって、答えは
\begin{align}
3\cdot\frac{\lambda}{\pi}&=\frac{3}{\pi}\cdot\frac{3\cdot10^8}{150\cdot10^6}\\
&= \frac{6}{\pi}\\
&\simeq 2[\mathrm{m}]
\end{align}
となり、「191cm」です。
令和5年度7月期-2 A-16
解説はこちら
三角比の定義から
kR = \left(kR+h\right)\times\cos\theta
が成り立ちます。よって、Aの答えは「$\cos\theta$」です。
Bはradの定義を問われています。1[rad]とは半径1の円で、円弧の長さが1となる中心角です。
半径$r$の円を考えた際には、相似の関係から、円弧の長さが$r$となる中心角です。
逆に半径$kR$の円で、中心角$theta$の時、その円弧の長さは$kR\times\theta$になります。問題文中ではその長さが$d$で与えられていますから
kR\theta = d
これを$\theta$について解くと、Bの答え「$\frac{d}{kR}$」が得られます。
次に、問題の誘導に従うと、
\begin{align}
h \times 1 &= 2kR\times\left(\frac{\theta}{2}\right)^2\\
h &= 2kR\times\left(\frac{d}{2kR}\right)^2\\
d &= \sqrt{2kRh}
\end{align}
となります。
令和5年度1月期-1 A-17
解説はこちら
上問の類題ですので、上問の図を参照してください。今回は$\cos x$の等式が与えられているので、$\cos \theta$を2通りで表すことを考えます。
まず△OPQに着目すると、$\cos \theta$の定義から
\begin{align}
\cos \theta &= \frac{\mathrm{OQ}}{\mathrm{OP}}\\
&= \frac{kR}{kR + h}\\
&= \frac{1}{1+\frac{h}{kR}}\\
&= \left(1+\frac{h}{kR}\right)^{-1}\\
&\simeq 1+1\cdot\left(-1\right)\cdot\frac{h}{kR}\\
&= 1-\frac{h}{kR}
\end{align}
です。ここで、$x\ll1$のとき、$\left(1+x\right)^n\simeq 1+nx$で近似できることを利用しています。
次に、与えられた$\cos x=1-x^2/2$を利用します。ここで、わかっていないのは、右辺のxの値です。これは弧度法(rad)の定義から導きます。
1[rad]とは半径1の円の弧の長さが1となるときの中心角ですから、半径$kR$の時には、弧の長さが$kR$となるのが1[rad]です。よって、
\theta = \frac{d}{kR}
です。代入すると
\cos \theta = 1 - \frac{1}{2}\cdot\left(\frac{d}{kR}\right)^2
となります。よって、
1-\frac{h}{kR} = 1 - \frac{1}{2}\cdot\left(\frac{d}{kR}\right)^2
という方程式が成立し、$h$について解いて、代入すると
\begin{align}
h &= \frac{d^2}{2kR}\\
&= \frac{\left(30\cdot 10^3\right)^2}{2\cdot\frac{4}{3}\cdot 6380\cdot10^3}\\
&\simeq 52.8\\
&\simeq 53[\mathrm{m}]
\end{align}
となります。
令和5年度7月期-2 A-18
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Aの答えは「上下」です。円筒面走査法では軸を回転させることで水平方向の測定が可能です。垂直方向についてはプローブを上下方向に動かすことで測定することができます。
Bの答えは「ファンビーム」です。ファンビームアンテナは水平方向又は垂直方向に鋭い指向性を持つため、アンテナを1周させることができる円筒面走査法が適しています。
Cの答えは「ペンシルビーム」です。ペンシルビームアンテナは水平方向及び垂直方向に鋭い指向性を持つため、上下左右方向に操作することでアンテナ特性を計測できる平面走査法が適しています。
令和5年度7月期-2 A-20
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アンテナの雑音は熱雑音が主要因であることが多いです。熱雑音は物質中の電子の運動によるもので、温度に比例します。
スイッチをb側に入れ、標準雑音源を動作させないときには、雑音源の温度$T_0$と受信機の温度$T_R$の和が、系全体の雑音温度になります。
また、標準雑音源を動作させたときには、雑音源の温度$T_N$と受信機の温度$T_R$の和が、系全体の雑音温度になります。よって、
\begin{align}
Y_1 &= \frac{N_0}{N_A}\\
&= \frac{T_0+T_R}{T_N+T_R}
\end{align}
となります。
上式を$T_R$について解くと
T_R = \frac{T_0 - Y_1 T_N}{Y_1-1}
となります。
Cについても、式③を$T_A$について解くと、
T_A = \frac{T_N+T_R}{Y_2} - T_R
令和5年度7月期-2 B-3
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ヘリカルアンテナに関する知識問題です。
アの答えは「エンドファイア」です。図中のような反射板の先にヘリックスを取り付けたヘリカルアンテナをエンドファイアヘリカルアンテナといいます。
イの答えは「1波長」です。ヘリックスの1巻きの長さが1波長に近くなると、電流は軸に沿った進行波となり、円偏波になります。
ウの答えは「円偏波」です。
エの答えは「多く」です。ヘリックスの巻き数を多くすると、指向性が強くなり、半値幅は小さくなります(ビームは鋭くなる)。
オの答えは「広くなる」です。入力インピーダンスが一定になるということは、様々な周波数で同様に使用できることを意味しますから、使用周波数帯域は広くなったといえます。
令和5年度7月期-1 A-7
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同軸線路のキャパシタンス$C$、インダクタンス$L$は下式で与えらえました($\varepsilon_0$は真空中の誘電率、$\varepsilon_r$は内部絶縁体の比誘電率、$\mu_0$は真空中の透磁率、$a$,$b$はそれぞれ同軸線の内半径および外半径)。
\begin{align}
C &= \frac{2\pi\varepsilon_0\varepsilon_r}{\ln \frac{b}{a}}\\
L &= \frac{\mu_0}{2\pi}\ln \frac{b}{a}
\end{align}
特性インピーダンス$Z$は
\begin{align}
Z &= \sqrt{\frac{L}{C}}\\
&= \frac{1}{2\pi \sqrt{\varepsilon_r}}\sqrt{\frac{\mu_0}{\varepsilon_0}}\ln\frac{b}{a}\\
\end{align}
真空中の特性インピーダンス$Z_0$は、$Z_0=\sqrt{\mu_0/\varepsilon_0}\eqsim120\pi[\Omega]$で与えれましたから、上記を常用対数に直して近似すると、
$$
\color{red}{Z = \frac{138}{\sqrt{\varepsilon_r}} \log \frac{b}{a}}
$$
となります。
問題文中では内部導体の外径を1/2とするとしていますから、$a→a/2$とした時には
\begin{align}
\frac{\log\frac{b}{a/2}}{\log\frac{b}{a}} &= \frac{\log16}{\log8}\\
&= \frac{4\log2}{3\log2}\\
&= \frac{4}{3}
\end{align}
となり、特性インピーダンスが$4/3$倍になることが分かります。
よって、答えは
75\times\frac{4}{3} = 100[\Omega]
です。
令和5年度7月期-1 A-8
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Aの答えは「$1/e$」です。表皮厚さは、導体表面から電磁界強度が$1/e$に減衰するときの導体表面からの距離です。
Bの答えは「大きく」です。表皮厚さが薄くなるということは、電磁界強度が$1/e$に減衰するのに必要な厚さが薄くなることを意味しますから、減衰定数が大きくなる必要があります。
Cの答えは「厚く」です。導体の導電率が小さくなるということは、電磁界が伝搬しやすいことを意味しますから、減衰しにくいということです。よって、表皮厚さは厚くなります。
令和5年度7月期-1 A-13
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Aの答えは「スタブ」です。スタブとは線路を分岐させ、その片枝を開放または短絡させたものを指します。スタブは位相調整に使用されることがあります。バランとは平衡形線路と不平衡形線路を接続させるための装置です。
Bの答えは「$\pi/2^{n}$」です。量子化誤差とはある値を量子化(離散値)にしたときに、生じる最大の誤差です。設定可能な最小の位相角が$2\pi/2^n$の時には、その半分が量子化誤差になりますので、$\pi/2^{n}$が答えです。
Cの答えは「サイドローブ」です。量子化位相誤差が周期的に生じると、サイドローブが発生します。
Dの答えは「多く」です。量子化位相誤差を減らすためには、量子化ビットを多くし、設定可能な最小の位相角を小さくする必要があります。
令和5年度7月期-1 A-14
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臨界周波数とは屈折率$n$が0になるときの周波数です。必要な条件は
1-\frac{81N}{f^2}=0
です。よって、
\begin{align}
f &= 9\sqrt{N}\\
&= 9\sqrt{1.69\times10^{12}}\\
&= 11.7\times10^6\\
&= 11.7[\mathrm{MHz}]
\end{align}
となります。
令和5年度7月期-1 A-19
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まずは受信電力を求めましょう。
すでに暗記すべき式として挙げた$P_r = \frac{G_t P_t}{4\pi d^2}A_e$
および$\frac{G_I}{A_e}=\frac{4\pi}{\lambda^2}$から導出します。
ここで、受信アンテナの絶対利得を$G_r$とおくと、
\begin{align}
P_r &= \frac{G_t P_t}{4\pi d^2}A_e\\
&= \frac{G_t P_t}{4\pi d^2} \cdot \frac{\lambda^2}{4\pi}G_r\\
&= \left(\frac{\lambda}{4\pi d}\right)^2G_tG_rP_t
\end{align}
今標準アンテナを送信アンテナかつ受信アンテナとして使用しますから、$G_t=G_r=G_0$であり、経路長は反射板による反射を考慮すると$2d$ですから、
\begin{align}
P_r &= \left(\frac{\lambda}{4\pi \cdot 2d}\right)^2G_0^2P_t
\end{align}
となり、$G_0$について解くと
G_0 = \frac{8\pi d}{\lambda}\times\sqrt{\frac{P_r}{P_t}}
となります。よって、Aの答えは「$\frac{8\pi d}{\lambda}$」です。
Bについては、経路長を$2d→d$にすればよいので、
\begin{align}
G_1 = \frac{4\pi d}{\lambda}\sqrt{\frac{P_r}{P_t}}
\end{align}
となります。よって、Bの答えは「$\frac{4\pi d}{\lambda}$」です。
①~③の式を再掲すると
\begin{cases}
G_X G_Y &= \left(\frac{4 \pi d}{\lambda}\right)^2 \times \frac{P_{rY}}{P_{tX}}\\
G_Y G_Z &= \left(\frac{4 \pi d}{\lambda}\right)^2 \times \frac{P_{rZ}}{P_{tY}}\\
G_Z G_X &= \left(\frac{4 \pi d}{\lambda}\right)^2 \times \frac{P_{rX}}{P_{tZ}}\\
\end{cases}
真ん中の式の両辺を$G_X^2$倍すると、
G_X^2 G_Y G_Z = G_X^2 \left(\frac{4 \pi d}{\lambda}\right)^2 \times \frac{P_{rZ}}{P_{tY}}
となり、連立方程式の上と下の式の左辺の積となります。これらを代入すると
\left(\frac{4 \pi d}{\lambda}\right)^4 \times \frac{P_{rY}}{P_{tX}}\times \frac{P_{rX}}{P_{tZ}} = G_X^2 \left(\frac{4 \pi d}{\lambda}\right)^2 \times \frac{P_{rZ}}{P_{tY}}
となり、$G_X$について解くと
G_X = \frac{4 \pi d}{\lambda} \times \sqrt{\left(\frac{P_{rY}}{P_{tX}}\right)\times \left(\frac{P_{tY}}{P_{rZ}}\right)\times {\left(\frac{P_{rX}}{P_{tZ}}\right)}}
が得られます。よって、Cの答えは「$\frac{P_{tY}}{P_{rZ}}$」です。
令和5年度7月期-1 B-3
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アの答えは「垂直」です。磁界は紙面と垂直な方向にあり、金属平行板と平行になっています。電界は磁界と垂直なので、金属平行板と垂直になります。
イの答えは「$\cos\theta$」です。角度$\theta$で電磁波が入射した時に、位相速度$v_p$は$v_p = c\cos\theta$で与えられます($c$は光速)。
ウの答えは「$1/\cos\theta$」です。屈折率$n$の定義は媒質中の伝搬速度を$v$とすると次式で与えられます。
\begin{align}
n &= \frac{c}{v_p}\\
&= \frac{1}{\cos\theta}
\end{align}
エの答えは「双曲線」です。パスレングスレンズでは金属平行板の包絡線を双曲線上にします。
オの答えは「$1/2$」です。半波長より金属平行板の間隔を広くすると、波の山が複数入る余地がうまれ、高次モードが発生します。
令和5年度1月期-2 A-6
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無損失給電線から見たインピーダンス$Z$は
\begin{align}
Z &= -jX + \frac{jX\cdot\left(R-jX\right)}{jX+\left(R-jX\right)}\\
&= \frac{-jXR+jXR+X^2}{R}\\
&= \frac{X^2}{R}
\end{align}
となります。無損失給電線と$Z$が整合しているので、
\frac{X^2}{R} = Z_0
が成立します。よって、
\begin{align}
X &= \sqrt{RZ_0}\\
&= \sqrt{50\cdot200}\\
&= 100[\Omega]
\end{align}
令和5年度1月期-2 A-15
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Aの答えは「最大」です。$N=0$のとき$n\simeq1$であるので、nが最小となるのは$N$が最大の時であるとわかります。
Bの答えは「$\sin i/\sin r$」です。媒質1の屈折率を$n_1$、入射角を$\theta_1$、媒質2の屈折率を$n_2$、屈折角を$\theta_2$とすると、
$$
\color{red}{n_1 \sin \theta_1 = n_2 \sin \theta_2}
$$
が成立します(スネルの法則)。この問題においては
n_i \sin i = n_r \sin r
となり、$n_r$について解くと
n_r = n_i \times \frac{\sin i}{\sin r}
となります。よって、答えは「$\sin i/\sin r$」です。
Cの答えは「大きい」です。(1)に記載がある通り、電離層の電子密度$N$は高さとともに増加します。また、屈折率$n$は$N$が大きくなると小さくなりますから、
n_i > n_r
上述のスネルの法則から
\sin i < \sin r
となり、$0 < \theta < \pi/2$の範囲で$\sin \theta$は単調増加ですから、
i < r
です。よって、$r$は$i$は大きいです。
令和5年度1月期-2 A-17
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スポラジックE層(Es層)に関する知識問題です。
以下の点を暗記しましょう。
- スポラジックE層は高度100~110 kmに出現
- 赤道付近では日中に多く、中緯度地域では夏季に多い
-
VHF帯の電波を反射する
Aの答えは「100~110」です。
Bの答えは「夏季」です。
Cの答えは「VHF帯」です。
令和5年度1月期-2 B-4
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アの答えは「減少」です。一般に大気の電子密度は高度と伴に増加し、屈折率は高度と伴に減少します。
イの答えは「半径」です。等価半径は等価地球半径係数を$k$、地球の半径を$R$とすれば、$kR$で表されるものです。
ウの答えは「$m-1$」です。修正屈折示数$M$は$M=\left(m-1\right)\times 10^6$で与えられます。
エの答えは「標準形」です。勾配が一定のM曲線は標準形です。
オの答えは「逆転」です。逆転層が生じると屈折率の大小関係が逆転し、ラジオダクトが発生します。電波はラジオダクト層内で反射し、遠方まで伝搬することがあります。
令和5年度1月期-1 A-9
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マジックTに関する知識を問われています。以下を暗記しましょう。
- マジックTはE分岐とT分岐を組み合わせた構造をしています。E分岐は図中の開口2,3,4からなる分岐です。H分岐は図中の開口1,3,4からなる分岐です。
- E分岐から入力した電磁波は他のE分岐の開口からのみ出力され、逆相で出力される
- H分岐から入力した電磁波は他のH分岐の開口からのみ出力され、同相で出力される
1は正しいです。上述の通りマジックTはE分岐とH分岐からなります。
2は正しいです。開口1はH分岐のものですから、E分岐の開口2には出力されません。
3は正しいです。開口1はH分岐のものですから、開口3,4から同相で出力されます。
4は正しいです。開口2はE分岐のものですから、E分岐の開口1には出力されません。
5は誤りです。開口2はE分岐のものですから、開口3,4から逆相で出力されます。
令和5年度1月期-1 A-12
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Aの答えは「フラウンホーファ領域」です。平面反射板は遠方に設置しますから、フレネル領域ではなくフラウンホーファ領域が答えです。
Bの答えは「$aS\cos\theta$」です。反射板で重要なのは、反射板と入射はの垂直な成分です。よって、入射波の$\cos\theta$倍が重要になります。
Cの答えは「鈍角」です。鈍角の場合には反射板を2枚用いることで、1枚あたりの反射を鋭角にして使用することができます。
令和5年度1月期-1 A-15
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1は正解です。空電雑音は、雷放電で発生する雑音で、電離層を伝搬します。
2は誤りです。空電雑音のレベルはD層で減衰するため、日中で低くなり、夜間で高くなります。
3は正解です。電離層雑音はVLF帯で発生する連続性の雑音や散発性の雑音があります。
4は正解です。宇宙雑音は太陽以外の恒星から発生し、銀河中心方向から到来する雑音が強いです。
5は正解です。春分・秋分の前後では地球局の受信アンテナの主ビームが太陽方向となり、太陽雑音により静止衛星からの受信信号の信号対雑音比(S/N)が低下することがあります。
令和5年度1月期-1 A-18
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Aの答えは「3 [m]」です。誘導電界の影響を無視するためには、波長を$\lambda$として$3\lambda$以上離す必要があります。
周波数が300 MHzなので、波長は$\lambda = \frac{3\cdot 10^8}{300\cdot 10^6}=1[\mathrm{m}]$です。よって、3mが答えです。
Bの答えは「和の2乗」です。パラボラアンテナでは送受信間の距離$d$は、パラボラアンテナの直径を$D$、波長を$\lambda$として、
$$
\color{red}{d = \frac{2D^2}{\lambda}}
$$
以上離す必要があります。
Cの答えは「反比例」です。上記の式から同様にわかります。
令和5年度1月期-1 B-3
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半波長ダイポールアンテナの送信電力を$P_t$、受信点までの距離を$d$とすると、受信点での電界強度$E$は
$$
\color{red}{E = \frac{7\sqrt{P_t}}{d}}
$$
で与えられます。いま、送信アンテナの相対利得が$G_t$で与えられているため、受信電力も$G_t$倍になります。電力は電界強度の2乗に比例するので、
E = \frac{7\sqrt{G_t P_t}}{d}
がアの答えです。
次に実行長$h_e$のアンテナで受信するときにアンテナで誘起される電圧$V_e$は
V_e = E h_e
で表せます。給電線とアンテナは整合しているので、給電線のインピーダンスも$R$であり、直列接続された給電線とアンテナに合計$V_e$の電圧がかかることになります。
アンテナの受信有能電力$P_r$は、アンテナで消費される電力です。アンテナの放射抵抗$R$にかかる電力は$V_e/2$ですから、
\begin{align}
P_r &= \frac{\left(\frac{V_e}{2}\right)^2}{R}\\
&= \frac{\left(E h_e\right)^2}{4R}
\end{align}
がイの答えです。
ウは問題文に従い代入すると
\begin{align}
P_r &= \frac{49G_t P_t h_e^2}{4 R d^2}
\end{align}
となり、整理すると
\frac{P_r}{P_t} = \frac{49 G_t h_e^2}{4 R d^2}
が答えです。
エは2段階で導きます。新しく与えられた相対利得$G_r$とは半波長ダイポールアンテナを基準とした時に、受信電力が何倍になるかを表しますから、まず受信アンテナに半波長ダイポールアンテナを用いた時の受信電力$P_r'$を求めます。
半波長ダイポールアンテナの実効長$h_e'$は$h_e'=\lambda/\pi$であり、放射抵抗は問題文から73.13[$\Omega$]で与えられていますから、
\begin{align}
P_r' &= \frac{49 G_t P_t \left(\frac{\lambda}{\pi}\right)^2}{4\cdot73.13\cdot d^2}
\end{align}
となります。
次に、任意のアンテナの相対利得を$G_r$とすれば、その受信電力$P_r$は
\begin{align}
P_r &= G_r P_r'
\end{align}
であり、左辺と右辺に代入すると
\frac{49 G_t h_e^2}{4 R d^2} = G_r \times \frac{49 G_t P_t \left(\frac{\lambda}{\pi}\right)^2}{4\cdot73.13\cdot d^2}
となります。これを$h_e$について解くことで
h_e = \frac{\lambda}{\pi} \sqrt{G_r}\sqrt{\frac{R}{73.13}}
がエの答えになります。
オは代入することで
\begin{align}
P_r &= \frac{49 G_t P_t h_e^2}{4 R d^2}\\
&= \frac{49 G_t P_t}{4 R d^2}\cdot\frac{\lambda^2 G_r R}{\pi^2 73.13}\\
&\simeq \frac{P_t G_t G_r }{\frac{4\cdot75\pi^2 d^2}{50\cdot \lambda^2}}\\
&= \frac{P_t G_t G_r }{\frac{6.0\pi^2 d^2}{\lambda^2}}
\end{align}
となり、答えは「$\frac{6.0\pi^2 d^2}{\lambda^2}$」です。
令和5年度1月期-1 B-5
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アの答えは「実数部」です。アンテナから電波を放出するとき重要なのはインピーダンスのうち実数部です。金属の箱をかぶせるのは電波の放出を防ぐためです。これにより、放射抵抗を無視できるようになります。残りは給電線の電力損失となる損失抵抗分です。
イの答えは「$R_r + R_l$」です。金属の箱を取り除いているため、入力インピーダンスとして放射抵抗も無視できなくなります。よって、放射抵抗分と抵抗損失分の和になります。
ウの答えは「$1-\left(R_{\mathrm{in}}'/R_{\mathrm{in}}\right)$」です。放射効率$\eta$は全消費電力のうち放射抵抗で消費される電力の割合です。よって、
\begin{align}
\eta &= \frac{R_r}{R_r + R_l}\\
&= \frac{\left(R_r+R_l\right) - R_l}{R_r+R_l}\\
&= 1 - \frac{R_l}{R_r+R_l}\\
&= 1-\left(R_{\mathrm{in}}'/R_{\mathrm{in}}\right)
\end{align}
となります。
エの答えは「$1-\left(P_{\mathrm{ref}}/P_o\right)$」です。問題の誘導に従い、$P_o = P_o'$とすると
\begin{align}
\eta &= \frac{P_o - P_{\mathrm{ref}} - \left(P_o' - P_{\mathrm{ref}}'\right)}{P_o - P_{\mathrm{ref}}}\\
&= \frac{P_{\mathrm{ref}}' - P_{\mathrm{ref}}}{P_o - P_{\mathrm{ref}}}\\
&= \frac{\frac{P_{\mathrm{ref}}'}{P_o} - \frac{P_{\mathrm{ref}}}{P_o}}{1-\frac{P_{\mathrm{ref}}}{P_o}}
\end{align}
となります。
オの答えは「$\frac{\left|\Gamma'\right|^2 - \left|\Gamma\right|^2}{1-\left|\Gamma\right|^2}$」です。電力は電圧の二乗に比例しますから、
\begin{align}
\begin{cases}
\frac{P_{\mathrm{ref}}}{P_o} \propto \left|\Gamma\right|^2\\
\frac{P_{\mathrm{ref}}'}{P_o} \propto \left|\Gamma'\right|^2\\
\end{cases}
\end{align}
が成立します。比例係数は共通で分母分子で約分されるため無視してよく
\begin{align}
\eta &= \frac{\left|\Gamma'\right|^2 - \left|\Gamma\right|^2}{1-\left|\Gamma\right|^2}
\end{align}
となります。
令和4年度7月期-2 A-20
解説はこちら
Aの答えは「半波長ダイポールアンテナ」です。平衡給電のアンテナを選択する問題で、平衡給電とはアンテナが対称的な構造になっており、等しい電流で逆方向に流れるものです。逆L型アンテナは非対称であり、片方が接地されているため、不平衡形アンテナに分類されます。
Bの答えは「イメージ(影像)」です。地板を対象面として仮想的なアンテナとみなせることを指します。本質的には地板による電波の反射です。
Cの答えは「1/2」です。イメージ(影像)効果によってアンテナが2倍、すなわち、入力インピーダンスが2倍になって測定されますが、これは地板の反射によるものを含んでいるので、実質的には測定値の1/2倍のインピーダンスがアンテナのインピーダンスになります。
令和4年度7月期-1 A-3
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電力束密度はポインチングベクトルの大きさにより求められます。電磁波のエネルギーはその大きさと向きを持つポインチングベクトル$\vec{S}$は、電界ベクトルと磁界ベクトルをそれぞれ$\vec{E}$,$\vec{H}$とすると、
\begin{align}
\vec{S}&=\vec{E}\times\vec{H}
\end{align}
電界ベクトルと磁界ベクトルが直交しているとき、ポインチングベクトルの大きさ、すなわち、電磁波のエネルギー密度は
$$
\color{red}{\left|\vec{S}\right| = \left|\vec{E}\right| \cdot \left|\vec{H}\right|}
$$
と表せます。
また、磁界ベクトルの大きさは真空中の特性インピーダンスが$120\pi[\mathrm{\Omega}]$で近似されることから、$\left|\vec{H}\right|=\frac{\left|\vec{E}\right|}{120\pi}$が成立し、
\begin{align}
\left|\vec{S}\right|&=\frac{\left|\vec{E}\right|^2}{120\pi}
\end{align}
で計算できます。よって、電界強度を$E = \left|\vec{E}\right|$とすれば、Aの答えは「$\frac{E^2}{120\pi}$」です。
半波長ダイポールアンテナを受信アンテナとして用いた場合、実効長$h_e$は$h_e=\lambda/\pi$であり、電界強度$E$の電磁波を受信したときに誘起される電圧$V$は
\begin{align}
V= E h_e\\
&= \frac{E\lambda}{\pi}
\end{align}
で表せます。この時、アンテナの放射抵抗と損失抵抗は整合しており等しく、電圧$V$のうち放射抵抗にかかる電圧は$V/2$です。よって、最大受信電力$P_r$は
\begin{align}
P_r &= \frac{\left(\frac{V}{2}\right)^2}{R}\\
&= \frac{1}{4R}\left(\frac{\lambda}{\pi}E\right)^2
\end{align}
となり、Bの答えは「$\frac{1}{4R}\left(\frac{\lambda}{\pi}E\right)^2$」です。
実効面積は誘導に従い代入すると
\begin{align}
A_e &= P_r/p\\
&= \frac{\frac{1}{4R}\left(\frac{\lambda}{\pi}E\right)^2}{\frac{E^2}{120\pi}}\\
&= \frac{30\lambda^2}{\pi R}
\end{align}
となり、Cの答えは「$\frac{30\lambda^2}{\pi R}$」です。
最後に
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