はじめに
IT業界に身を置いて9年目ですが、私は「生粋の文系人間」です。
CCNAの勉強で得たネットワーク知識が少しあるくらいで、資格に関してはITパスポートや基本情報も持っておらず。更にヘルプデスク系がメインだった業務経験……「私ITに強いんです!」なんて言えるレベルでは全くありませんでした。
しかし、案件の要件で「基本情報以上の取得推奨」というミッションが発生。
「どうせなら、いきなり応用(AP)いったれ!」と、無謀な挑戦をスタートさせました。
この記事をおすすめしたい方
- IT業界にいるけれど、数学やアルゴリズムに苦手意識がある文系の方
- 「基本情報を飛ばして応用情報にいきなり挑戦しても大丈夫?」と迷っている方
――はい、過去の私と同じですね!ようこそ!
「アルゴリズムは無理だけど、キャリアのために上位資格が欲しい」
そんな切実な悩みを持つ方へ、私の戦略的(?)な合格体験記を贈ります。
なぜ「基本情報」を飛ばしたのか?
何故かよく聞かれますが、理由はシンプルです。
効率重視:
サンプル問題を見た際、FEもAPも似た範囲が多く、だったらより体系的な経営・マネジメント知識が得られるAPにいきなり挑戦した方が効率的では?と判断。市場価値もFE取得より差が付けられると感じました。
アルゴリズムからの逃避:
正直、これが9割です。
基本情報のアルゴリズム問題を見て「あ、これ無理だ」と10秒で悟りました。
世の中、諦めと方向転換が肝心です。
合格までのタイムライン
私の戦いは、2024年の春・秋の2回にわたる長期戦でした。
【1回目:2024年4月(春期)】
- 状況: 申込締切1週間前に半分ノリで受験を決意
- 結果: 午後の対策時間が足りず、不合格(惨敗)
笑えるほど点数が足りませんでした。
【2回目:2024年10月(秋期)】
- 状況: 午後対策もしっかり行い、万全の体制で臨む
- 結果: 見事合格! 🎉
⚠️ 試験制度について(2026年度以降に変更あり)
応用情報技術者試験は、2026年度より試験制度が大きく変わります。
受験を検討している方はご注意ください。
| 項目 | 2025年度まで(現行) | 2026年度〜2027年度以降 |
|---|---|---|
| 試験名称 | 応用情報技術者試験 (AP) | PD試験(仮称)※2027年〜 |
| 実施時期 | 4月・10月(年2回) | 11月・2月頃(2026年例)、以降年2回予定 |
| 試験方式 | 筆記(PBT:紙と鉛筆) | パソコン(CBT方式) |
| 解答形式 | 午前:選択式/午後:記述式 | 午前:選択式/午後:選択式(記述廃止) |
| 試験会場 | 指定された大学や会場 | 全国のテストセンター |
| 主な特徴 | 記述回答による論理的思考・文章表現力が重視される | デジタルスキルの実践を重視。結果判明が早まる |
CBT化による主な変更点まとめ
- 試験名称の変更:午前が「科目A」、午後が「科目B」へ
- 記述式の廃止:午後(科目B)が多肢選択式に変更
- 利便性向上:全国テストセンターで受験可能、合否判明が早まる見込み
午前の対策
STEP 1|全体像をつかむ
まずは以下の教科書で全体像を把握しました。
-
📙 キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者
→FEを受けていなかったため、初歩的な部分はこれで補いました。
APの専用テキストよりも易しい解説でわかりやすかったです。
STEP 2|過去問を圧倒的物量でやりこむ
午前問題は暗記が肝心。
- 🖥️ 過去問道場 ……午前問題を約 15,000 問 繰り返し解きました
→だいたいの感覚を掴むために教科書は必要ですが、午前問題は最終的に過去問道場をやりきれば合格できる気がします
STEP 3|隙間時間もフル活用
車通勤の時間を活用し、YouTube の一問一答ノックを永遠に流していました。
昼休憩も例外なく勉強タイムを作ります。
午後の対策
午後の問題構成と私の選択
午後は全11問。問1の情報セキュリティが必須で、問2〜問11の中から4問を選択します。
| 問 | 分野 | 私の選択 |
|---|---|---|
| 1 | 情報セキュリティ | ✅ 必須 |
| 2 | 経営戦略 | ◎ |
| 3 | プログラミング | — |
| 4 | システムアーキテクチャ | — |
| 5 | ネットワーク | — |
| 6 | データベース | — |
| 7 | 組込みシステム開発 | ○(どちらか) |
| 8 | 情報システム開発 | — |
| 9 | プロジェクトマネジメント | ◎ |
| 10 | サービスマネジメント | ◎ |
| 11 | システム監査 | ○(どちらか) |
⚠️ 捨てた分野(一切勉強しませんでした)
プログラミング/システムアーキテクチャ/ネットワーク/データベース/情報システム開発
理系セットは自分には向いていないと判断し、潔く全捨てしました。
ネットワークは多少知識があったのでいけるかとも思いましたが、できる限り選択肢を減らすためにそっとお別れをしました。
⚠️ネットの「文系セット」に惑わされないで。
1回目の試験では、よく言われる文系向け選択肢を鵜呑みにして組込みシステムを選び苦戦しました。
当時「文系向きと見せかけてシステム監査はドボン」と言われていましたが、読解力が活きる自分には合っていると判断。
システム監査をメインに据えつつ、当日の問題次第で組込みにも対応できる体制を整えました。
使用した参考書
長文問題の解き方
テキスト出力に特化したプリンターを購入し、過去問道場の午後問題を全て印刷して解きました。
画面で解くのと紙で解くのでは感覚が違うため、本番に近い環境で慣れておこうと思い実践。効果はてきめんでした(2026年からCBT形式になるそうですので、今後は対策の仕方を考える必要があるのかもしれません)
試験は2時間30分ぶっ通しなので、集中力を切らさず解ききる練習が必要。
長文問題は図書館などの静かな環境に篭り、とにかくまとまった時間を作って取り組みました。
参考にしたYouTubeチャンネル
文字を追うだけでは理解できない問題は、動画で解説を聞く方が圧倒的に頭に入ります。
最大の気づき:「国語の問題」として解く!
午後問題は、専門知識で解こうとしないことが重要です。
問題文の文脈を読み解く「現代文の試験」だと割り切って対策したのが、合格への一番の近道でした。
答えは必ず問題文の中にあります。文章から根拠を拾う練習を意識!
総仕上げ
試験当日
午前も午後も試験は2時間30分ぶっ通し!!集中力との戦いです。
- 例えばお手洗いを我慢して集中力が途切れる……なんてもったいないので、試験途中でも遠慮なく手を上げてお手洗いへGOしましょう(試験官が付き添ってくれます)
- 午前は基本時間が余ります。諦める問題はさっさと諦めて(しかし空白にはしない。4択なので4分の1に賭けます)午後のために早めの退出をします。怪しい問題は全て飛ばし、一通り解いた後で無理矢理にでも全て埋めます。
- 最後まで諦めない!!!(一番大事!!!)
午後問題は、対策の量よりも集中力と諦めない気持ちが合否を左右すると感じました。
「あの一問に粘り続けていなければ終わっていたかも……」という問題が、今も思い出されます。
まとめ
| ポイント | |
|---|---|
| 午前 | とにかく過去問道場をやりこむ(できれば解説まで読む) |
| 午後 | 自分に合った分野に絞る(ネット情報に惑わされない) |
| 戦略 | 「国語の問題」として解く意識を持つ |
| メンタル | 忍耐力と諦めない力が最後の鍵 |
試験形態が変更になったため、内容にどれほど差異が生じるかは未知数ですが、自分に合った戦略を立てれば合格できることに変わりはないと思います。
私は最初に教材・捨てる分野・スケジュールを完全に固定しました。午後は戦略で勝負し、午前は『過去問道場を圧倒的な物量でなぎ倒す』ことで、迷いなく合格まで駆け抜けました。
「基本情報を持っていないから」「文系だから」と足踏みしているなら、いきなりAPに挑むのもアリです!
特に「アルゴリズムを見ると知恵熱が出る」というタイプの方には、選択の幅が広い応用情報の方がむしろ相性が良いかもしれません。
取り敢えず申し込めば嫌でも勉強するので、迷いっているならばさっさと申し込んでしまうのも手ですよ!
最後に
資格はあくまで通過点。これだけで武器になるわけではありません。
けれど、ITの体系的な知識を必死にさらった経験は、確実に私の中の「土台」を強くしてくれました。
「わからない」と遠ざけていた領域が、「知っている」に変わる。
それだけで、業務の景色はガラリと変わります。
資格という形以上の「自信」をくれたこの挑戦。
本気で向き合って、本当に良かったと思っています。
健闘をお祈りしています!