5
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

【Lv0→Lv5】業務改善をレベル分け:Power Platform導入が“野良化”しないロードマップ

5
Posted at

🧭 この記事でわかること

  • 業務改善を「技術」ではなく “仕組み化”の成熟度(Lv0〜Lv5) で評価する方法
  • 各レベルで次に打つべき一手(入口→マスタ→フロー→アプリ→自動化→最適化)の順番
  • スタート地点別に迷わず進める「まず何やる?」の型

👤 対象読者

  • 情シス / 現場DX推進 / 業務改善リーダー / Power Platform推進担当
  • 初心者〜中級(ただし「何から手を付けるべきか」で詰まりがちな人)

✅ 結論

重要なのはツールではなく「業務がどれだけ“仕組み化”されているか」を段階で測り、次の一手を固定すること。

背景:なぜこの問題が起きるのか

  • 現場で起きがちな状況
    • 紙・口頭・メール・Excelが混在し、入口もマスタも不明
    • 改善が「ツール導入」で止まり、運用・効果測定まで到達しない
  • 放置すると何が困るか(コスト/運用/品質)
    • 最新版が分からず、確認・集計・転記が増える(運用コスト増)
    • 例外処理が属人化し、監査・証跡・品質が不安定(品質低下)
    • 改善が単発で終わり、ROIが語れない(継続投資が止まる)

全体像:解決アプローチ(まず設計)

解決策:実装手順(再現できる形で)

Step 0. 前提(権限/環境/準備)

  • 原則:「入口」→「マスタ」→「フロー」→「画面」→「自動化」→「最適化」 の順で積む
  • “改善になってるか”の判定は、次の3点で見る
    • 入口が1つ(例外を作らない)
    • マスタが1つ(二重管理をしない)
    • 証跡が残る(監査・引き継ぎ・説明責任に耐える)

Step 1. Lv0→Lv1:紙・口頭を「入口の統一」で止める

  • 目的:紙をスキャンしても、結局データになっていなければ改善にならない。まず “入力口”の統一 が最優先
  • やること(最小構成)
    • Microsoft Forms(申請/受付の入口)
    • SharePoint List(台帳=1枚の真実)
  • 卒業条件(Lv1になったと言い切れるライン)
    • 申請・受付が「口頭/紙/メール転記」ではなく、必ず入口に集約
    • 台帳が“誰でも同じものを見ている”状態になっている

Step 2. Lv1→Lv2:Excel散乱を「マスタ統一+標準フロー」で止める

  • 目的:デジタルでも統制ゼロだと、最新版不明・手集計・属人運用が増える
  • やること(順番が重要)
    1. “マスタ”を1箇所に寄せる(SharePoint List / Dataverse のどちらか)
    2. 承認・通知・期限・証跡をワークフロー化する(Power Automate)
    3. “見える化”で論点を固める(Power BI:滞留、例外率、KPI)
  • 卒業条件(Lv2)
    • ToBe手順が「資料」ではなく、フローとして強制力を持って動いている
    • 承認・期限・証跡が残り、監査対応ができる

Step 3. Lv2→Lv3:アプリ化で「入力〜処理」を一気通貫にする

  • 目的:現場が使う画面がないと、入力と処理が分断され、結局Excel/手作業に戻る
  • やること
    • Power Appsで“業務の画面”を作る
      • 「入力→参照→更新→履歴」までを一つの導線に載せる
    • 「Excel更新」を運用ルールで禁止し、入口と画面だけに寄せる
  • 卒業条件(Lv3)
    • 現場が使う“画面”があり、入力〜処理が分断されない
    • “Excel卒業”が現実になっている

Step 4. Lv3→Lv4:自動化・エージェント化で「勝手に動く」へ

  • 目的:イベント起点で動かし、例外だけ人が見る形に寄せる
  • やること
    • Power Automateでイベント駆動(トリガー→アクション)を組む
    • Copilot Studioは「会話」より “業務実行” に寄せる
      • 作業依頼 → 処理 → 結果通知(人は承認/例外対応に集中)
  • 卒業条件(Lv4)
    • 定型処理は勝手に回り、人が見るのは例外だけ
    • 作業依頼〜完了までの導線が“人の記憶”に依存しない

Step 5. Lv4→Lv5:最適化(効果測定・改善が回る)

  • 目的:改善が単発で終わると、ROIが語れず、次の投資が止まる
  • やること
    • モニタリング指標+運用設計で改善を回す
      • 利用浸透 / 習慣化 / 活用幅 / Impact / Automation(この5指標が刺さる)
    • CoE/ガバナンスで野良化を止める(命名/環境/監査/運用)
  • 卒業条件(Lv5)
    • “作った”ではなく、使われ続けて価値が出ているを数字で語れる
    • 改善が回り、横展開できる

Step 6. 動作確認(テスト観点)

  • 期待値
    • 入口 → 台帳 → 承認 → 通知 → 画面 → ログ → 可視化 が“つながっている”
  • 失敗したときの切り分け(よくある)
    • 入口が分散:紙/メールが生きている(例外を許している)
    • マスタが複数:Excelが残っている(二重管理)
    • フローが止まる:例外設計がない(承認者不在、期限超過)
    • 使われない:導線が弱い(通知がない、画面がない、教育がない)

🔥 実務Tips(やると差がつく)

  • 入口の統一だけは例外を作らない(ここが崩れるとLv0へ戻る)
  • “見える化”は飾りではなく、論点確定装置(滞留/例外率/KPIが固まると意思決定が速い)
  • 通知は「気づき」ではなく行動導線にする(チャネル投稿+担当アサイン+期限)

⚠️ ハマりやすいポイントと回避方法

  • ハマり:紙をスキャンして満足する
    回避:データ化(入力口) が完了するまで“改善”と呼ばない
  • ハマり:Excelを残したまま台帳も作る(二重管理)
    回避:マスタは1箇所。更新経路も1つに固定する
運用・セキュリティの補足(野良化を止める)
  • 運用設計(監視/ログ/権限/例外処理)
    • 申請・承認・処理のログは「後で調べられる」粒度で残す
    • 例外(承認者不在、差戻し、期限超過)をフローに組み込む
  • 事故りがちなパターン
    • 個人が勝手に作り、退職/異動で止まる(属人化)
    • 権限がバラバラで監査に耐えない(統制不足)
  • チェック観点
    • 命名規則、環境の分離、監査ログ、接続の棚卸し、運用責任者の明確化

📊 結果 / 効果(仮でもOK)

  • 定量:
    • 転記時間削減、承認滞留の減少、処理リードタイム短縮、問い合わせ削減
  • 定性:
    • 「最新版どれ?」が消える / 説明責任を果たせる / 改善が継続する
  • 「やらなかった場合」との違い(テーブルで比較:必須1つ)
観点 やらない やる
運用コスト 手集計・転記・確認が増え続ける 入口統一+マスタ統一で作業が減る
品質 属人化・監査不安・例外で破綻 証跡・期限・例外設計で安定する
拡張性 改善が単発で終わる レベルに沿って積み上げできる

学び・まとめ

  • 学び1:業務改善は「ツール」より入口・マスタ・運用の設計が支配する
  • 学び2:Lv0→Lv3は“整地”、Lv4→Lv5は“経営に耐える改善”
  • 学び3:AIは主役にしなくていい。**実行レーン(業務の仕組み)**がないと成果に変換できない

✅ 次のステップ(ここから行動)

  • 自部署の業務を1つ選び、Lv0〜Lv5のどこか判定する
  • 「入口(入力口)」を1つに統一する(例外を作らない)
  • マスタを1箇所に寄せる(Excel更新を止める)
  • 承認・通知・期限・証跡を標準フロー化する
  • モニタリング指標(利用/習慣/活用幅/Impact/Automation)を決める
5
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
5
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?