応用情報合格までの記録
1.自己紹介
社会人になってからIT業界に入った8年目の非情報系文系エンジニア。
業務システムに携わり、Oracleのデータベースを主に使用していた。
現在はDBを利用していた経験からクラウドDBエンジニアとして従事している。
2.こんな人にお勧め
社会人からIT企業に所属し、応用情報技術者試験を取得したい方。
平日にまとめて時間を取ることが難しいが、休日は少し時間を取れる方。
2.資格取得までの流れ
元々、資格取得しなくても業務はできると思っていたが、
顧客折衝や今後のスキルアップのために体系的に学ぼうと思ったのがきっかけ。
応用情報技術者試験までに取得している資格は以下の通り。
-
基本情報技術者、情報セキュリティマネジメント
取得目的:セキュリティの知識取得やIT全般の基礎固めのため
業務利用のケース:各部門と共通認識で会話すること
提案時の根拠づけに活かすこと -
Oracle Bronze/ Silver DBA/ Silver SQL/ GOLD
取得目的:Oracleを扱っており、DBの知識取得や専門性を高めるため
業務利用のケース:SQL記述やチューニング、物理設計など
Oracle Goldは実行計画やメモリチューニング、物理バックアップの提案といった部分的な利用にはとどまったが、学んだ知識は現在のクラウドDBの利用で活きている。
3.応用情報技術者試験の勉強方法
午前試験70時間、午後試験200時間程度を3ヶ月くらいかけて準備してきた。
平日は3時間程度、休日は4-8時間程度を確保目安にした。
- 3-1.午前試験対策
0.シラバスに目を通す。
基本情報技術者試験を受験したときに参考書に載っていないことを
問題にされたときに対応できなかった。
軽く目を通すだけでいいので、範囲の変更があるかを理解しておく。
1. 事前知識のインプット 20時間程度
参考書をまずは流し読みして、理解できる箇所と理解できない箇所の振り分けを行う。
使用した参考書 応用情報技術者 合格教本
振り分け後は分からない、理解していない点を重点的に繰り返し読み込む。
→理解している点は問題演習時に解説を読み込むことでカバーする。
私の場合はデータベース系以外の読み込みに注力した。
2. 過去問道場を利用して問題を解く 50時間程度
移動時間を利用し、応用情報技術者試験の過去問道場を解く。
応用情報技術者試験の過去問道場
→平成24年度秋期~令和6年春期までを解答する。
→解答する際はなぜ他の選択肢が間違っているかも合わせて解答する。
正解の選択肢を選ぶより新規問題に対応しやすくなる。
- 3-2.午後試験対策
0.解答する予定の問題を選定する。
過去問や午前の試験の傾向から、午後試験に対応できそうな問題を決める。
私のスタメンとサブ科目は以下の通り。
スタメン科目 | 選択理由 |
---|---|
セキュリティ | 必須だから |
データベース | 業務で関わっており、理解度は深いため |
サービスマネジメント | データベース同様業務に関わっているため |
システム監査 | 午前の正答率が高く、解答がしやすそうなため |
サブ科目 | 選択理由 |
---|---|
経営戦略 | 文系問題で部分点が見込めそう |
組込みシステム | フローの穴埋め問題なら、高得点が取れそう |
プロジェクトマネジメント | サービスマネジメントに近そう |
問題に解答する時はスタメンを採点対象、サブ候補のうち1つを選んで、
採点対象とする方針で勉強するように決めた。
サブ候補の問題はどんな時に解答するかを決めておくことで、本番で焦らないように準備した。
例:経営戦略→財務の計算が多いときは回答しない。
組込みシステム→フローが難解、計算問題中心の時は回答しない。 など
- 参考書を基に午後の問題を解答する。 100時間程度
令和06-07年 応用情報技術者 試験によくでる問題集【午後】
午前に引き続き、同じシリーズを利用。
同じシリーズを利用することで、間違えた問題の振り返りがしやすく、有益だった。
また、類似ケースのトピック問題が抜粋されており、復習にも役立った。
2. 過去問道場を利用して問題を解く 100時間程度
試験時間を意識して、応用情報技術者試験の過去問道場を解く。
解答後、解説を読み込んで加点、減点ポイントを意識する。
応用情報技術者試験の過去問道場
→平成27年度秋期~令和6年春期までを解答する。
→可能な限り、1で解いた問題を除外して回答する。
3.午後の点数状況を分析し、解答する問題の見直しを行う。
実際に問題を解き、自分に合っている問題と合っていない問題を精査する。
→Notionで年度、解答した問題、点数、苦手かどうかを管理していた。
私の場合は経営戦略をスタメンにし、組込みシステムとプロジェクトマネジメントは
ほぼ外す方針に変更した。
4.試験2日前~前日
- 2日前
実際の時間間隔に合わせるために令和6年度 秋期試験の午前と午後の問題を
時間計測しながら解答した。
午前は合格点にも届いており、問題なかった。
しかし午後は合格点をかなり下回っており、結構自信を無くしていた。
- 前日
最終確認として、前日間違えた問題の振り返りを行った。
シラバスに載っている知らない単語の確認を行った。
早めに準備を行い、いつもより気持ち多めに寝た。
→早めに準備しておくことで、寝るまでに焦ることがないのでお勧め。
5.試験当日
- 試験前
焦らないように余裕をもって会場に向かった。
→焦ると気持ちに余裕がなくなるので、思わぬケアレスミスをする可能性がある。
→万が一忘れ物があった時に準備する時間があるので、余裕を持った行動はお勧め。
- 午前試験
午前の選択問題で単語の知識問題でどうしてもわからないものは割り切る、
答えを導ける問題はぎりぎりまで考えることを意識して臨んだ。
全体的に早く解答できたので、午後までをゆっくり過ごすために退室して、休憩した。
- 休憩中
試験速報でメンタルが崩れないようにするために、スマホは見ないようにしていた。
→休憩時に同じ会社の社員と偶然出会ったため、会話しながら休憩した。
- 午後試験
午後の問題ではやってきたものを出すしかないと割り切りし、臨んだ。
回答順、時間配分は大体以下の通り。
解答順 | 科目名 | 解答時間 |
---|---|---|
1 | セキュリティ | 20 |
2 | データベース | 15 |
3 | サービスマネジメント | 40 |
4 | システム監査 | 35 |
5 | 経営戦略 | 40 |
サービスマネジメントと経営戦略には記述問題をどう解答するか悩んだため、
想定していた30分を上回る時間を使ってぎりぎりまで解答した。
データベースでかなり貯金ができたので助かったという印象ではあった。
6. 結果
午前72点、午後73点で合格できた。
午後はボーダーくらいの点数だと思っていたが、キツめの採点していたため、
思ったより高い点数が出ていた。
勉強を通して得られた知識は全て業務で活きるわけではないものの、
部分的に活きたり、複数の視点から考えることに繋がっていると感じる。
7. これから方針
データベーススペシャリストを目指したいと考えているため、
秋期のデータベーススペシャリストに挑戦する予定。
また、クラウド系データベースの知識をつけて、業務に活かしていきたい。
8. まとめ
社会人で時間ががっつり取れなくても短期集中や隙間時間を利用して、合格は可能。
ただし、計画的に行うことが重要。
- 午後試験は解答科目を固定し、解答の方法を確立することが重要。
- 学んだ知識は業務で使用しなくても提案や会話などの説得力に繋がる。