6月14日、Linuxカーネルの開発者であるリーナス氏は最新安定版であるカーネル7.1をリリースしました。
Linux7.1
Linux 7.1は、新しいNTFSドライバの統合を中心に、ファイルシステム刷新、セキュリティ強化、最新ハードウェア対応の拡充など、近年でも特に大きな変化を含むリリースとなりました。
新しいNTFSドライバ
Linux 7.1最大の変更点は、4年がかりで全面書き換えられた新NTFSドライバの統合が行われたことです
- 完全な書き込み対応(従来の読み取り専用ドライバを刷新)
- iomap / folio 対応による高性能化
- ntfsprogs-plus(fsck.ntfs / mkfs.ntfs など)という新ユーザー空間ツール群
- xfsテスト326項目を通過(ntfs3は273)
これにより、Windowsとのデュアルブート環境やUSBメモリのNTFS利用が大幅に快適になります。
ファイルシステムの改善
Linux 7.1ではNTFS以外にも多くのファイルシステムの改善が行われた。
- Btrfs:シャットダウン操作が安定版に昇格
- exFAT:fallocate() によるプリアロケーション対応
- CIFS:O_TMPFILE による一時ファイル作成対応
- ublk:ゼロコピーI/Oを可能にする
UBLK_F_SHMEM_ZC追加
セキュリティ改善
- Landlock:UNIXドメインソケット向けの新しいアクセス権追加
- /proc/PID/mem のデフォルト権限がより厳格に
- io_uring にBPFサポートが追加され、柔軟なI/O制御が可能に
プロセッサ互換
- AMD:amd-pstateドライバがDynamic EPPをサポートし、AC/バッテリーで自動的に性能モードを切り替え
- Intel:次世代CPU向けのFRED(Flexible Return and Event Delivery)がデフォルト有効化
- NVIDIA Tegra410:CMEM Latency PMUサポート追加
ハードウェアサポート
Linux 7.1は最新デバイスへの対応が大幅に強化されました。
- Apple Silicon:バッテリー・電源モニタリング対応
- Lenovo / MSI / HONOR など多数のノートPCでキーボード・マイク等の不具合修正
- Intel Arc Battlemage:グラフィックス性能向上
- 多くのUSB / サウンド / メディア / GPIOデバイスに対応追加
レガシーコードの削除
AIによる脆弱性やバグの報告など、既に廃止している機能や古い機能の報告が相次いだため、今回のバージョンで以下の多くのコードが削除されました。
- ISDNサブシステム
- PCMCIAネットワークアダプタ
- AX.25(アマチュア無線)
- ATMドライバ
- 486系CPU(i486)のサポート削除開始