この記事はK4e Linux Distros Advent Calendar 2025の十二日目の記事です
前書き
It just looks like it works.
Think similar.
ーpearOSは、見たことのある体験を、見たことのある形で提供する。
洗練されたDock、どこか懐かしいウィンドウ配置、そして一目で理解できる操作感。
そこに新しさはないが、迷いもない。ー
概要
波乱万丈の歴史 macOSっぽい、全くmacOSでないLinux
- 系統: Arch系
- パッケージマネージャ: pacman
- リリース形式: 不定期リリース(たまに公開停止)
- 想定用途: macOSを使いたいけど使いたくないひねくれものに
pearOSとは
UIをmacOSに極端に寄せたLinuxです。心配になるくらいにUIを寄せています。調べてみた限り訴訟問題には至っていないようです。
pearOSを初めてみたとき既視感があったので改めて調べてみたらiCarlyというアメリカのドラマで登場した架空製品「Pear Phone」「Pear Computer」がその正体でした。
数年前インストールした際はUbuntuベースのLinuxディストリビューション、公式ページのリンクが落ちていてダウンロードすらできないという悲惨な時期もあったのですが、最新バージョンNiceC0reになったからか環境が一新されています。
purpose of the OS
The biggest purpose of this Linux Distro is to get the smoothest Linux experience
このOSの目的はmacOSの模倣をすることではなくリッチなUIとともに快適なLinux体験を提供することです。
公式HPでは大きく以下の3つの目的を掲げています。
- Smooth Animations
- Beautiful Blur Effects
- Rich Visual Effects
...ただのmacOSの模倣品ではないようです。
What is NiceC0re?
NiceC0re is an alternative for the current pearOS versions, made to look different than the actual macOS versions, with its own unique design philosophy and visual identity.
NiceC0reバージョンは実際のmacOSとは異なる外見を持ち、独自のユニークな設計哲学と見た目を備えている、そうです。
どうやら数年前と状況が異なっているようです。
開発体系の変化
PC-FREEDOMさんの記事に2020年ごろまでの歴史がまとまっています。
2011年ごろに発表されたpearOSはDavid Tavaresさんにより開発されていましたが、2014年に公開修了、事実上の開発中止になりました。しかし、DavidさんはpearOSのシステム改良を匿名の企業に委ねていたようです。その2年後にUbuntuベースで新たなPearOSがリリース。しかし、数週間後にはGmacOSという名前でアップデートがかかり、その三年後には公開停止。
その後、新たにAlexandru BalanさんによりPear OSが開発再開されました。YouTubeチャンネル、Instagramアカウントも開設されて今に至ります。
この記事の時点ではKDE Neonベースだったようですが、現状はArch(Manjaro?)ベースで開発されています。
インストール
ミラーサイトが海外だからか.isoファイルのダウンロードにとても時間がかかります。
BIOS
...macOSじゃないか!
インストール
起動直後。...macOSじゃないですかね…。
インストーラはオリジナルの物が使われています。やはりmacOSに酷似していますが、対応言語は英語、ルーマニア語、チェコ語です。
pearOSは一人の開発者により開発が進められています。開発者さんはルーマニアに在住のようで、自身が理解できる言語に対応しているようです。
上から2つ目のInstall pearOS NiceC0reを選びます。
再現度が非常に高いです。
おお
規約に同意します。
ちゃんと読んでいないのですが、ちゃんと読んだらネタが紛れているかも...。
インストールするディスクを選びます。
インストールが始まります。
インストールが終わったら左上の梨マークから再起動します。
再起動後。お見事ですね…。
言語設定です。日本語フォントがインストールされていないため、ここで英語を選ばないとあとで文字化けします。
キーマップ設定。とりあえずUSを選びます。
タイムゾーン設定。Asia/Tokyoを選ぶ
ユーザ設定。
再起動がかかり起動します。イケメンなkanadeがいますね。完全にmacOSですが、先に進みましょう。
pearOSのUIはmacOSライクに魔改造されたKDE Plasmaです。基本的な設定はarch Linux × KDE環境と同様に行うことができると思います。アイコンにmacOSのものをそのまま使っているアプリが多いです。中身はKDE Applicationsですが。macOSな気分になれますね。
hyfetch
AAが少しずれてしまっています。KernelはManjaroのものが使われているようです。
日本語入力環境
日本語入力環境作成に失敗したので備忘録として試した方法を隠しておきます。
日本語入力環境設定備忘録
KDEなのでfcitx5+fcitx5-mozcを導入すればできそうです。
まず日本語フォントがインストールされていなかったので日本語環境をインストールします。
ゴシック体、明朝体、Noto CJKフォントをインストールします。
sudo pacman -Syu
sudo pacman -S adobe-source-han-sans-jp-fonts adobe-source-han-serif-jp-fonts noto-fonts-cjk
fcitx5 fcitx5-mozcをインストールします。
sudo pacman -S fcitx5 fcitx5-mozc fcitx5-configtool
コンフィグツールからmozcを設定してから、再起動します。
fcitx5-configtool
環境変数を設定します。~/.profileが効かなかったので、~/.config/environment.d/fcitx.confに設定しました。
mkdir -p ~/.config/environment.d
nano ~/.config/environment.d/fcitx.conf
以下の環境変数を設定します。
GTK_IM_MODULE=fcitx
QT_IM_MODULE=fcitx
XMODIFIERS=@im=fcitx
ここまで設定し、ちゃんと動いていればタスクバー上のインプットメソッド選択でMozcを選ぶことができるのですが、再ログインを行ってもMozcを選ぶことができませんでした。
mozc-server、fctix
まとめ
波乱万丈の歴史 macOSっぽい、全くmacOSでないLinux
日本語環境に関しては自分がうまく設定できていない可能性が高いですが、うまくできませんでした。開発者が開発中止をしても世界の誰かがその名前で開発を継続しつづけ、今に至るこのプロジェクト、ギークの心をひきつける謎の魅力があるようです。しかし現状はUIがぎこちなく感じ、普段使いは厳しい印象を受けました。日本語部分の改良から、手が空いたら開発支援をできるといいなぁを感じました。
明日はWindowsっぽい、まったくWindowsでないLinuxを紹介します。



















