Qiita×Fast DOCTOR Health Tech Hackathon
先日7/1,2にQiitaさんとFast DOCTORさんが共同で開催された、ヘルステックハッカソンに参加してきました。
今回のハッカソンの特徴としては、
- ChatGPTの活用がテーマ
- 医療従事者の方に実際にヒアリングする機会がある
の2点がありました。
自分はseigo2016との二人チームで参加しました。
作ったもの
診療情報提供書(紹介状)<->電子カルテの相互変換をサポートするツール
ヒアリングの中で紹介状を電子カルテに起こしたり、電子カルテから紹介状を書いたりする作業が「ちりつも」で時間がかかっているということを聞いたので、その部分に対して、ドラフトを提示できるツールを作成することにしました。
自分はプロンプトを作る部分を担当したのでその辺について書きます。
どちらもChatGPTに提供するお手本はサポートの医師の方に作っていただいたダミーのデータを利用しました。
紹介状->電子カルテ
これについては紹介状中のこれまでの病歴についてを電子カルテにまとめ直すタスクとしてChatGPTに与えました。案外この部分についてはプロンプトを工夫しなくてもOne-shot prompting(お手本を一つ与えてそれと同様にタスクに取り組むように指示するプロンプト)でそこそこの出力を得ることができました。
電子カルテ->紹介状
これが、とても大変でした。電子カルテは日付ごとになっているものから、全体をまとめ直すというタスクなのですが、ChatGPTは強く日付ごとに要約しようとするので、まずそれを押さえつけることが大変でした。また、入院までの流れと入院中の出来事を別の枠にまとめるのですが、常に退院までを答えようとしたり、医師への相談を最後に促す文章が出てきたり、とプロンプトとロールの設定に苦慮しました。
最終的には、ある程度の出力が出るようになったのですが、まだ安定して出てくる状態とは言えないところで時間切れになりました。
やりたかったができなかったこと
以下の項目を取り込もうと思ったのですが、時間が足りず、開発できませんでした。
- 詳細度や専門用語のレベルの選択
- ChatGPTが参照した部分の表示
- ChatGPTがまとめる際に採用するか悩んだところの表示
感想
まず、医師の方に直接話を聞くことができたのがとても面白かったです。また、ChatGPTを使用したサービスの開発に興味があるもののモチベーションが続かない、という状況だったので、良い経験になりました。(ChatGPTが思うように動かないことを繰り返すとだんだんモチベーションが下がっていく...)
一方で、seigo2016に開発らしい開発を丸投げすることになってしまったので、もう一人、開発人員が欲しくなりました。
次回があるということだったので、その際には、やりたいことを全て詰め込んで開発できるようになって挑戦したいです。
最後になりますが、開催してくださった皆様、協力してくださった医師の皆様、ありがとうございました。