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【習い事レビュー】TECH ACADEMY Unityコース - テックアカデミー ・ユニティーコース-

Last updated at Posted at 2020-08-01

2019年4月=2019年6月まで、
【TECH ACADEMY Unityコース(三カ月)】(約¥300,000)に関して、
実際私が体験したうえでのレビューを綴ります。
受講を検討されていらっしゃる方のご参考になればと思います。

評価:△
『メンターは良いが……果たしてそれでコスパに見合うのか?』

コースの概要
TECH ACADEMY Unityコース(以後、テックアカデミー またはユニティコース)は、
ゲームエンジン『Unity』に関して短期間・オンラインにて学習を完了させるコースです。
専門学校、専修学校とは違い、履歴書に『大卒』『専門学校卒』という肩書がつくものではありません。
おそらく一般的な学割も適応されません。
(ただし、Adobe Creative Cloud のような開発に必須なツールやアプリは安く買えるかも?)

受講の形態は、まず、専用ウェブサイトに記載されたテキストを学習します。
授業動画視聴ではなく、あくまでもテキストです。これらをこなすのに、一日最低二時間ずつ学習してもひと月半はかかる見込みです。
次に、各トピックの最後に製作課題が与えられ、実際に自らUnityで作ったプロジェクト(編集中のアプリのようなもの)を提出します。
添削して頂けるのは『メンター』と呼ばれる、いわゆる指導役、先生です。
メンターは現役のエンジニアが副業として請け負っている場合が多いようです。
現役の視点で製作物の講評をしてくれます。
トピックは確か10項目。製作物は6つあったかと思います。

コースの特徴
他の法人のオンラインコースを満遍なく受講したわけではありませんが、テックアカデミー独特のコースの特徴は、
・週二回のメンタリング制度
・オリジナルアプリのリリースがゴール
・選べる受講期間
・転職サービス『TECH ACADEMY キャリア』の利用
という点です。

・メンタリング制度について
前述したとおり、メンターは受講者の製作物の講評をしてくださる方です。現役エンジニアの方が多いです。
それに加えて、テックアカデミーでは週に二回、ビデオ通話による【メンタリング】があります。
スカイプのようにリアルタイムで対面して会話を行うことです。
時間は30分です。
いつでも受け付けられてるわけではなく、受講当初に曜日、時間帯を指定し、以後それが固定されます。
注意すべきは、ドタキャン二回で以後、メンタリングを受け付けてもらえなくなる恐れがあることです。
キャンセルは遅くとも前日の内に行うようにしましょう。

このメンタリング制度はすこぶる使えます。
メンターにより当たりはずれはあるでしょうが、私が担当してくださった30歳前後の先生はとても丁寧なご指導をして下さる方でした。
プログラミングに関する質問の他、後述するオリジナルアプリに搭載する機能を相談する際はテックアカデミーの学習外の内容にも関わらず、
またゲーム業界(Unityはゲームエンジンなので、就職先の第一候補がゲーム業界になると思います)
の内情をお尋ねした際も、嫌がらずにお答えいただきました。
(尋ね方にもよるかもしれません)
あなたがどれほど積極的に、または尋ね上手な人であるかによって、テックアカデミーの受講内容以上の成果をこのメンタリングによって得られるかもしれません。
この制度に受講料の大半の価値があるといっても良いでしょう。
(後述しますが、それだけテキスト教材がクソ一歩手前だという裏返しです)

・オリジナルアプリのリリースがゴール
本コースの最終的な目標、課題が『アップルストア、もしくはGoogle Playへのアプリのリリース』となっています。
つまり、スマホアプリとして公開するという事です。
その為の学習基礎と、公開の方法は学習にて身につきます。
私見ですが、Google Play の方が敷居が低くて失敗しにくいです。
最悪、Unityroomなどの無料ゲーム投稿サイトへの投稿でも、可としてくれる場合もあるそうです。
オリジナルアプリをリリースしたという実績は、未経験の方が転職活動の際にある程度優位性があるはずです。(それでも苦労していますが)
企業側も、いまいちどんな会社で何カ月勉強しただけという分かりにくい実績よりも、具体的な製作物を見ていただく方が分かりやすいでしょう。

・選べる受講期間
テックアカデミーでは同じコースであっても人によって受講期間をどれだけ取るか選択できる幅があります。
Unityコースでは、最短で4週間、最長で16週間です。
それによって授業料もかなり変動します。2020年夏現在は、社会人であれば15万円~30万円と二倍のふり幅があります。
ただし、時間からの単価でみれば、長い方が安上がりです。
4週間のプランでは、毎日8時間以上学習してもやり切るのは厳しいかもしれません。
オリジナルアプリの製作にも時間がかかります。
個人的には、就業中の方であれば12週程度をおすすめします。

・転職サイト『TECH ACADEMYキャリア』の利用
テックアカデミーでは専用の転職サイトを持っているようです。
私はあまり活用できていないので、多くは語れませんが、傾向としてはウェブ系・都市部・契約または正社員の求人が多い印象です。

・良い点。ダメな点
 
〇前述したとおり、メンターとメンタリングの制度は充分価値があります。このコースの全てといえるかもしれません。おそらく他のオンライン学習サービスの中でも比較的質は良いと思います。(確約しませんが)
 
〇オリジナルアプリリリースというゴールも、分かりやすく具体的です。もしあなたがそこまで作りこめる自信が無くても、学習を進める内に「こんなアプリを作りたい」と思えるかもしれませんし、最悪、提出した成果物を少しいじった程度の物でも合格できます。本当の最悪は提出できないことで、受講者の半数は提出すらできないそうです。
 ちなみにオリジナルアプリはテックアカデミーのコンテストに投稿できます。おそらく学習を終えた後でも投稿できるので、受講中に受賞することは非常に難しいと思いますが、受賞すれば箔がつくと思います。

△転職サービスは活用しづらい
 というのが私の本音です。というのも、そもそもUnityコースは求人が少なく、限定的でした。業界の傾向ではありますが、都市部限定なので地方出身者からしたらハードルが上がり、求人ラインナップもイマイチな会社が多いので、思い切って飛び込む勇気が持てませんでした。転職を諦めたというわけではなく、まだ力不足と感じたので、別の学習サイト、求人サービスを利用しながらチャンスを狙っています。

△充分な実力がついたとは言い難い
 後述するテキスト教材にも関わりますが、三カ月程度で学習を終えるレベルなので、他の2~4年かけて学習してきた新卒の専門学校生、大学生と比べると力量が見劣りしてしまいます。競争も厳しいでしょう。思い切って転職活動して上手くいくか、またはこのコースを第一歩として、更に学習を続けるか、それとも諦めるかという進路になるかと思います。

×テキスト教材が詐欺まがい
 これには正直がっかりしました。市販されている三千円程度の実用書と大差ない内容です。明らかに料金に見合いません。
 独自の内容と言えば、GitHub、Slackの活用と設定方法。またアプリのリリースの方法でしょうか。
 GitHubは今でも重宝していますが、しかしアプリのリリース方法の解説は、正直不満です。
 リリース直前になってアセットバンドルやら上手くビルドできない不具合が起きても、メンターに尋ねる以外のサポートはありません。そのメンタリングも、もうコースの終盤ですのであと2,3回しかないという場合になりがちです。
 説明を端折っているところも見受けられ、Androidでのビルドにおいて、特定の機能を加えなくてはいけないのにその記述がないなど、詰めが甘く感じました。
 また、教材自体が少し古いと感じました。今では改訂されているのでしょうか?

×メンターにおしつけすぎじゃないか?
 前述した通り、このコースの価値の大半はメンターにあるのに、テックアカデミーという会社自体からは後にも先にも具体的なサポートやケアを受けた記憶がありません。営業メールが時々来るぐらいでしょうか? 受講中も簡単なメールのやりとりを数回しただけです。悪い見方をすれば、お金貰ったら後は管理だけといった具合でしょうか。
 受講者の方の中には、質問下手だったり人見知りしたり、たまたまメンターが悪かったりで、メンタリングで充分な恩恵を受けられない可能性もあります。そういった方にはお金をドブに捨てるような講座です。
 反面、このコースをすぐにではないにしろしっかりと活かし、目標を達成する受講者もいらっしゃることでしょう。
 すべてはやる気と運と地頭といったところです。

まとめ
〇 質の良いメンターと週二回のメンタリング
〇 オリジナルアプリリリースという具体的な実績を伴うゴール
△ 転職サービスがイマイチ
✕ テキスト教材はクソ
✕ テックアカデミー自体からのサポートが薄い

結論
『『メンターは良いが……果たしてそれでコスパに見合うのか?』
評価は『△』

と私は結論づけます。
もっと安く学習するなら『Udemy』や『LinkedIn』でも充分かもしれません。
もっと箔をつけたいのなら、『デジタルハリウッド』や、あなたがお若ければ専門学校に入り直したり、夜間や通信コースを取る方がベターかもしれません。
しかし私にとっては、紛れもなくゲーム開発者の第一歩を踏み出せたキッカケであり、学習から一年経ち、今なおゲーム開発を学習し続けても成果が上がっているとは言えませんが、思い切って受講してみて良かったといえるコースだったかなと思います。

最後までお目通しいただきありがとうございました。
ちなみにこのコースを受講した際に私がリリースしたアプリが↓
『Smile Me Baby』
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.Company.SmileMeBaby&hl=ja
https://unityroom.com/games/smile_me_baby

最近リリースしたものがこちらです↓
『トレジャークエスト』
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.Kabakamon.TreasureQuest&hl=ja
https://unityroom.com/games/treasurequest

もしよろしければお試しいただければと思います。
以上、ありがとうございました。
 

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