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AWS勉強備忘録14 - S3 ストレージクラス

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オブジェクト単位でのクラス選択

オブジェクト単位でストレージクラスを選択できるとは、S3に保存される個々のファイル(オブジェクト)ごとに、上記のストレージクラスを適切に選択できることを意味します。これにより、アプリケーションの要件に応じてコストとパフォーマンスのバランスを最適化できます。

ライフサイクルポリシー

ライフサイクルポリシーを設定することで、オブジェクトが特定の条件を満たした時(例えば、作成から一定期間経過した時)に、自動的に別のストレージクラスに移動するように設定できます。この機能は、コストの最適化とデータ管理を自動化するために利用されます。例えば、ある期間が経過したデータを標準から低頻度アクセスクラスに移動したり、さらに時間が経過したデータをGlacierに移動させることが可能です。

Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)は、オンラインでのデータストレージサービスを提供し、様々なストレージクラスを通じてデータの保管ニーズに対応します。データのアクセス頻度や保持期間に応じて、最適なコスト効率を実現するためのストレージクラスを選択することができます。

S3 ストレージクラスの概要

  • S3 標準(Standard)
    高頻度でアクセスされるデータ向けに設計されており、低い遅延と高いスループットを提供します。高い耐久性と99.99%の可用性を持ち、あらゆるタイプのデータに適しています。

  • S3 インテリジェントティアリング(Intelligent-Tiering)
    アクセスパターンが変動するデータに最適で、使用状況に基づいて自動的にデータを最もコスト効率の良い階層に移動します。追加料金なしで、アクセス頻度の低下したデータのコストを削減できます。

  • S3 標準 - 低頻度アクセス(Standard-IA)
    定期的にアクセスされるが、即時のアクセスが必要なデータ向け。低コストで高耐久性を提供し、データの取り出しに料金がかかります。

  • S3 1ゾーン - 低頻度アクセス(One Zone-IA)
    重要ではない一時的なデータや、バックアップされたデータ向け。単一のアベイラビリティーゾーンにデータを保存し、Standard-IAよりもさらにコストを抑えることができます。

  • S3 Glacier
    長期間のアーカイブやバックアップ向け。非常に低コストでデータを保存できますが、データの取り出しには数分から数時間かかります。

  • S3 Glacier Deep Archive
    最も長期間のデータ保存に適しており、最低コストで提供されます。データの取り出しには12時間かかる場合があります。

標準クラスとGlacierクラスの比較

  • 標準クラスは、高頻度でアクセスする必要があるデータ向けで、ほぼリアルタイムのアクセス速度を提供します。高い耐久性と可用性を持ち、データの保存には比較的高コストがかかります。
  • Glacierクラスは、長期間アクセスされないデータのアーカイブ向けで、非常に低コストでデータを保存できますが、データの取り出しには数分から数時間かかることがあります。主に法規制遵守や災害復旧など、長期的なデータ保持が必要な場合に適しています。

これらのクラスを適切に選択することで、データアクセス頻度や保持必要性に応じて、コスト効率良くデータを管理することが可能になります。例えば、日常的に使用するデータは「標準」クラスで高速にアクセスし、アクセス頻度が下がった古いデータは「低頻度アクセス」や「インテリジェントティアリング」に移動し、最終的にアクセスが不要になったデータは「Glacier」に移動することで、長期保管コストを削減できます。

これらのストレージクラスとライフサイクルポリシーを活用することで、AWS上でのデータ管理をより効率的かつコスト効率良く行うことができます。ライフサイクルポリシーを設定することにより、手動でデータを移動する手間を省き、自動的にデータのライフサイクルを管理することが可能です。これは特に、大量のデータを扱う企業や組織にとって有効な機能です。

ライフサイクルポリシーの利用

ライフサイクルポリシーを設定することで、データが特定の条件を満たした時に自動的に別のストレージクラスに移動するように設定できます。これにより、不必要なコストを削減し、データ管理を自動化することが可能になります。

S3のストレージクラスを適切に選択し、ライフサイクルポリシーを利用することで、データのアクセス頻度や保持期間に応じたコスト最適化を実現することができます。例えば、新しくアップロードされたデータを最初は「標準」クラスに保管し、一定期間が経過した後には自動的に「標準 - 低頻度アクセス」クラスに移行させ、さらに長期間アクセスされないデータは「S3 Glacier」に移行させるようなポリシーを設定することができます。これにより、データのライフサイクル全体を通じてコストを効率的に管理することが可能となります。

また、S3の料金計算ツールやAWSの料金計算機を利用して、予想される使用量に基づいた料金の見積もりを行うことが重要です。リージョンによって料金が異なるため、実際に利用するリージョンの料金を確認することも忘れないでください。

各クラスの料金計算方法

AWS S3の料金は、ストレージ料金、リクエスト料金、データ転送料金、追加機能料金の4つの要素に基づいて計算されます。アクセス頻度の高いデータ向けのクラス(例えば「標準」クラス)は、リクエスト料金が比較的安く設定されています。逆に、アクセス頻度の低いデータ向けのクラス(例えば「標準 - 低頻度アクセス」や「1ゾーン - 低頻度アクセス」)は、保存コストは低く設定されていますが、データにアクセスする際のリクエスト料金が高くなります。

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