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AWS勉強備忘録13 - S3

Last updated at Posted at 2024-03-19

Amazon S3は、AWSが提供するオブジェクトストレージサービスです。これは、インターネット上で大量のデータを保存、取得するための耐久性に優れたプラットフォームを提供します。S3は「Simple Storage Service」の略で、その名の通りシンプルで強力なデータストレージソリューションを提供します。

オブジェクトストレージサービスとは

オブジェクトストレージサービスは、データをファイルとしてではなく、オブジェクトとして管理します。各オブジェクトにはデータ本体、メタデータ、グローバルにユニークなIDが含まれます。この設計により、スケーラビリティと管理のしやすさが大幅に向上します。

S3の特徴と主な機能

WEBサーバー機能

S3は静的コンテンツのホスティングに利用でき、HTML、CSS、JavaScriptファイルなどを直接S3バケットに保存して、ウェブサイトとして公開することができます。EC2インスタンスをWebサーバーとして利用することも可能ですが、S3を使用することで、サーバーの管理やスケーリングの手間を省くことができます。

クエリ機能

S3 SelectやAmazon Athenaの使用により、S3に保存されたデータに対して直接クエリを実行できます(CSVやJSONのような構造化されたテキスト形式のデータに対してSQLのSELECT文を実行可能)。これにより、大規模なデータセットから必要なデータのみを効率的に抽出し、アプリケーションのパフォーマンス、データの抽出・分析のパフォーマンスを向上させることができます。

S3の主要な利点

スケーラビリティ

S3は自動的にスケールし、どんな量のデータも保存できます。ユーザーはストレージ容量を気にすることなく、任意の量のデータをS3に保存できます。

可用性と耐久性

可用性は、システムが稼働し続ける能力を意味し、S3は99.99%の稼働率を保証しています。耐久性は、データが失われるリスクを低減する能力を指し、S3は99.999999999%(11 9's)の耐久性を提供します。

信頼性

AWSの広範なインフラストラクチャにより、S3は高い信頼性を持っています。データは複数の物理的なロケーションに自動的に複製されるため、災害時でもデータの安全性が確保されます。

管理機能とインテリジェントな機能

S3は、ストレージクラス分析、ライフサイクルポリシー設定など、豊富なデータ管理機能を提供します。

AWS Lambdaとの連携

S3とAWS Lambdaの連携により、データがS3にアップロードされた際に自動的にコードが実行されるイベント駆動型のアーキテクチャを構築できます

補足1: RailsアプリをAWSデプロイする場合

Railsで開発されたアプリケーションをデプロイする際には、一般的にAmazon EC2(Elastic Compute Cloud)がよく利用される。EC2インスタンス上でRailsアプリケーションを実行することにより、アプリケーションのサーバーサイドのロジックを処理し、ユーザーリクエストに応じて動的なコンテンツを生成して提供できます。

一方、Amazon S3(Simple Storage Service)は、オブジェクトストレージサービスであり、静的ファイルやメディアファイル、バックアップなど、大量のデータを保存・配信するために設計されています。S3はデータベースとしては使用されず、主に静的コンテンツのホスティングやデータのバックアップ、アーカイブ用途に適しています。

したがって、Railsアプリケーションのデプロイにおいて、EC2はアプリケーションの実行環境として、S3は静的アセット(画像、CSSファイル、JavaScriptファイルなど)の保存や配信、バックアップの保管場所としてそれぞれ異なる役割を担います。

データベースについては、Railsアプリケーションでは通常、Amazon RDS(Relational Database Service)やAmazon DynamoDBのようなAWSのマネージドデータベースサービス、またはEC2インスタンス上に自らデータベースサーバー(例:PostgreSQL、MySQL)を設定して使用することが一般的です。これらのデータベースサービスは、アプリケーションのデータを管理し、高いパフォーマンスとスケーラビリティ、簡単な管理を提供します。

補足2: EC2上にPostgreSQLを設置する場合と、Amazon RDSを使用する場合の比較

EC2上のPostgreSQLのスケーラビリティ

EC2インスタンス上に直接PostgreSQLを設置する場合、スケーラビリティの管理は全て手動で行う必要があります。これには、インスタンスのサイズ変更、レプリケーションの設定、ロードバランサーの設定、バックアップの管理などが含まれます。データベースが成長するにつれて、これらの作業はより複雑になり、運用の負担が増大します。自動スケーリングの設定や運用は可能ですが、そのための設定や管理は自己責任となり、専門知識が必要です。

AWS RDSの利点

Amazon RDSを使用すると、これらのスケーラビリティと管理の課題が大幅に軽減されます。RDSはマネージドサービスであり、データベースのセットアップ、パッチ適用、バックアップ、スケーリングなどの管理タスクを自動化します。具体的には、数クリックでデータベースのレプリケーションやリードレプリカの設定が可能で、負荷に応じて自動的にストレージをスケールアップする機能も提供します。また、RDSは高可用性のためのマルチAZデプロイメントを簡単に構成でき、故障時の自動フェイルオーバー機能を持っています。
結論として、EC2上に自分でデータベースを設定することも可能ですが、スケーラビリティや運用の簡便さを考慮すると、AWS RDSの利用が推奨されます。

補足3: S3の代替品としてのWasabi

Amazon S3の代替品としてWasabiは、コストパフォーマンスや特定の機能面で異なる選択肢を提供します。Wasabiは低コストで高速なオブジェクトストレージサービスを標榜しており、データ転送費用が無料である点や、よりシンプルな料金設定が特徴です。S3と同様に、Wasabiも耐久性と可用性が高いストレージサービスを提供しますが、AWSの豊富な追加サービスやエコシステム、地理的なリージョンの広がりといった点では差があります。
結論として、WasabiがS3の有効な代替品になり得ますが、選択にあたってはコスト、パフォーマンス、サービス連携の要件を総合的に評価する必要があります。

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