年末に読みたいおススメ技術書3選
この記事は【初心者優先枠】corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#2 Advent Calendar 2024のアドベントカレンダー5日目です。
目次
1.初めに
2.今年読んだ技術書から選ぶベスト3
・チームトポロジー
・エッセンシャルスクラム
・ルールズ・オブ・プログラミング
3.今年読んだその他の本から
・Good Code, Bad Code
・良いFAQの書き方
・USJを劇的に変えた、たった1つの考え方
・オブジェクト指向でなぜつくるのか
・プリンシプル オブ プログラミング
・読みやすいコードのガイドライン
・レガシーコードからの脱却
・レガシーコードとどう付き合うか
・コードが動かないので帰れません!
・Game Programming Patterns
・Head Firstオブジェクト指向分析設計
4.最後に
1-初めに
情シスSlackの先輩方の投稿にはいつも助けられていて、たまには私も回答したいと思うものの、まだまだ未熟で情シスSlackでの質問に回答できるような知識がないので、何か恩返しに私でも発信できることはないかと考え、思い切ってアドベントカレンダーに登録してみました。
私はどちらかというと開発よりの情シスなので、今年買った本の70%がプログラミング系とちょっと偏りがありますが、年末年始が休みでこたつの中でゆっくり読書でもしようかなと思っている方の助けになればと思い、今年読んだ本の中からお薦めベスト3を紹介させていただきたいと思います。
年末年始が休みではなく、システムの更新作業とかしている諸先輩方がいらしたらすみません。また、読んだのが1年近く前の本もあるので、内容が少しおぼろげな部分もあります。感想はあくまで感想ということでどうぞよろしくお願いします。
2-今年読んだ技術書から選ぶベスト3
チームトポロジー
少し前、話題になりましたよね。今更ながら読んだのですがとても良かったです。組織構造の大事さについてここまで考えさせられることになるとは読む前は思ってもみませんでした。
情シスは人数が少なくて、「組織構造?なにそれ。俺が情シス、俺一人が情シスだー」みたいなことにもなりがちですが、それでも総務との業務分担や他部署との管掌でもめた経験がある人も多いのではないでしょうか。
この本はソフトウェア開発に焦点が当たってはいますが、それでも組織ファーストというか、やっぱりチームって大事なんだな。マネジメントって大事なんだなということを考えさせてくれる本でした。
エッセンシャルスクラム
名著と名高いだけあって素晴らしい本でした。
最近はスクラムという言葉こそ一般的になってきましたが、どういう概念なのか、本質的な部分を正しく理解できている人はすごく難しいと思います。そんな「なんちゃってスクラム」の理解はそのままにせず、一度しっかりこの本を読んでみるのもいいかもしれません。
チーム皆で一丸となって、思い付きで口出ししてくる偉い人から守ってくれるスクラムマスターのもと、働いてみたいと思えてくると思います。
情シスにそんな時が訪れるかは知りませんが。
ルールズ・オブ・プログラミング
リーダブルコードというプログラマーなら誰でも一度は読んだことがあるのでは?というぐらい有名な本があるのですが、個人的にはリーダブルコードを読んだ後、他に良い本ないかなーと探している人がいたらぜひこれをお勧めしたいです。
プログラミングの本は「こうしたらいいよ」と「正しい書き方」を教えてはくれるのですが、そんな大きい会社で大規模開発を常に行っている本物のプログラマーが書いた本は、仕事の合間を縫って片手間でバッチやスクリプト書いて便利ツール作ってる情シスのプログラマーもどきに適用したほうが良いのか、どうなんだろうかと常々思っていました。
たまに自分の中では大きめのプログラムを書くことがあっても、それは本当にインターフェースを使う必要があるのか、いつか使うかもしれない汎用化に時間をかけてもいいのか。この本はそんな悩みに一つの答えをくれました。
3-今年読んだその他の本から
Good Code Bad Code
この本も素晴らしかったです。ルールズ・オブ・プログラミングとどっちをベスト3にしようか悩むぐらい素晴らしかったのですが、こちらのほうがよりコーディングの知識が必要になると思ったので、人に勧めるという点からベスト3に入れませんでしたが、本当に良い本です。
良いFAQの書き方
この本も良かったです。社内からの問い合わせを受けることって情シスならものすごく多いですよね。そんな時、「よくある質問集」とか作ったら役に立つんじゃないかって情シスなら1度は誰しもが思うんじゃないでしょうか。そういう時にこれを読んでるかどうかは大きな差が出るなと、そう思わせる一冊でした。ただ、後半に前半と同じようなことを書いている印象があって少しだれる気がしたのでベスト3には入れませんでしたが、なかなか良い本でした。
ピープルウエア
少し古い本ですが、今読んでも「古くて読めない!」って感じではないです。さすがは名著という感じです。マネジメントというかITのプロジェクトをどのように進めたら良いのか、どういう風に働けば失敗しないのか、というようなことが書かれています。どうすればメンバーの力を引き出せるかというテーマは「若手にやる気がない」「新人がすぐに転職する」と嘆きがちな今の時代の情シスにはぴったりのテーマな気がします。
USJを劇的に変えたたった1つの考え方
ダメダメだったUSJを生まれ変わらせたマーケティングのお話です。よくある話ですが「お客さんが本当に欲しいもの」と「私たちが、お客さんはこれが欲しいだろうなぁと思っているもの」が実は違うというのは非常によくある話です。私も「情シスはお客さん向けの仕事じゃないし」と思っていましたが情シスのお客さんは社内にいるんですよね。むしろ何考えてるかわからない社内の偉い人を喜ばせたり、ITの知識の全然ないユーザーを満足させないといけない。そう考えると「マーケティング的思考が情シスに全く関係ない」とは言えないなぁと納得させられた1冊でした。
オブジェクト指向でなぜつくるのか
システム設計の際など、オブジェクト指向が好きな人に出会うことがあるかもしれません。そんな時、この本を読んでいればその人たちの考えていることが少しわかるようになるかもしれません。個人的には面白かったのですが、システム開発の歴史についての話も出てくるので人は選ぶかもしれません。
プリンシプル オブ プログラミング
プログラミングを仕事で割とがっつり使っていて、ちょっと本を読んでみたいけど分厚い辞書みたいな本は読めない自信がある!という人にはお勧めです。有名な本だったので読んでみましたが、私は少し物足りなかったです。
読みやすいコードのガイドライン
この本もなかなか良い本でした。ただ、私には少し読みづらい部分もあったので、ルールズ・オブ・プログラミングやGood Code,Bad Codeを読んで、まだ他に読みたいなという人がいたら読んでみるのもよいと思いました。
レガシーコードからの脱却
これもなかなか良い本でした。古いシステムの保守に苦しんでいる人は一度読んでみても良いかと思います。ただ、正しいことが書かれているとは思うのですが、私には実践できる時間も、技術力も、同僚もいないのでこれを読んで皆さんがレガシーコードから脱却できるかはわかりません。
レガシーコードとどう付き合うか
「レガシーコードからの脱却」と似た名前の本書ですが切り口が全然違います。スタートアップの経営経験のある作者がスタートアップ特有のぎりぎりの環境の中で生まれた良くないコード(レガシーコード)をどう扱うのがいいかという話を経営目線を交えて説明してくれます。個人的には「そういう見方もあるのか」と関心もしましたが、スタートアップでもなんでもないのにレガシーなシステムに囲まれている私はどうしたらいいんだろう、と自分を見失いかけました。
コードが動かないので帰れません
タイトルが面白そうなので買ってみたのですが、デバッグの仕方とかバグの見つけ方などがわかりやすく解説されています。プログラミングを始めたばかりの人にはおすすめです。
Game Programming Patterns
古い本ではありますが、プログラミングの典型的なパターンがぎっしり詰まっています。内容の一部は古いと感じることもありますが、全体的にものすごく勉強になりました。作者がゲーム開発の経験を活かして説明してくれているので、いつもの業務用システムとは違った作り方を見られるのも面白いポイントです。
Head Firstオブジェクト指向分析設計
なんとなくオブジェクト指向が気になったので読んでみました。読みやすくするための工夫がちりばめられていて良かったですが、ちょっと今の時代にはあっていないような気もしました。もちろん全然タメになりますが。
4-最後に
アドベントカレンダーに参加したものの、書くことがなくてちょっとあせったので、次回はもっと前から何を書くか考えて参加したいと思いますが、普段アウトプットする機会があまりないので、非常にいい経験ができました。
この年末に読む本を探しているところなので、諸先輩方のおススメ本の情報もお待ちしております。
おわり。