本記事は数学講座5.2 行列関数の四つの要素を勉強して投稿したメモです。詳細は元の素晴らしい講座のページをチェックしてください。
関数の四つの要素
この対応関係では、四つの重要概念があります、即ち関数の四つの要素です。
- 定義域(ていぎいき):集合$X$
- マッピング規則$f$:集合$X$での要素と集合$Y$での要素の関連関係を示す
- 値域:マッピング規則と定義域$X$で決まる(上記例では、${\color{red}●}$と${\color{green}●}$と${\color{yellow}●}$です。)
- 到達域:集合$X$
例
例えば、関数$f(x)=x^2,x\in\mathbb{R}$、四つの要素が
\begin{array}{c|c|c|c}
\hline
\quad定義域\quad&\quad マッピング規則 \quad&\quad 値域 \quad&\quad 到達域 \quad\\\hline\\
\quad \mathbb{R} \quad&\quad x^2 \quad&\quad \mathbb{R}^{+}\cup\{0\} \quad&\quad \mathbb{R} \quad\\
\\
\hline
\end{array}
定義域
以下のを参照します。
マッピング規則
マッピング規則が何種類があります。例えば、全射・単射・全単射です。
まとめると以下の通りです。
値域
マッピング規則と定義域で、値域を決めます。例えば、関数の$f(x)=x^2$に対して:
- 定義域が$R$の時に、値域が$[0,+\infty)$です。
- 定義域が$[-2,2]$の時に、値域が$[0,4]$です。
到達域
値域が到達域の部分集合です。
列ベクトル行列関数
$m\times n$の行列$A$に対して、以下のような列ベクトル行列関数があります。
\underbrace{A}_{m\times n}\quad\underbrace{\boldsymbol{x_{}}}_{n\times 1}\quad=\quad\underbrace{\boldsymbol{y_{}}}_{m\times 1}
\Updownarrow
\begin{pmatrix}a_{11}&a_{12}&\cdots&a_{1n}\\
a_{21}&a_{22}&\cdots&a_{2n}\\\vdots&\quad&\quad&\vdots\\
a_{m1}&a_{m2}&\cdots&a_{mn}\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}x_1\\x_2\\\vdots\\x_n\end{pmatrix}=
\begin{pmatrix}y_1\\y_2\\\vdots\\y_m\end{pmatrix}
上記列ベクトル行列関数$Ax=y$の四つ要素が:
- 自然な定義域が$R^n$ ($n$次元ベクトル$x$が$R^n$ の任意のベクトル)
\boldsymbol{x_{}}=\begin{pmatrix}x_1\\x_2\\\vdots\\x_n\end{pmatrix}
- マッピング規則が行列$A$からの乗法
- 値域が$Ax$
- 到達域が$R^m$($m$次元ベクトル$y$が$R^m$ の任意のベクトル)
\boldsymbol{y_{}}=\begin{pmatrix}y_1\\y_2\\\vdots\\y_m\end{pmatrix}
四つ要素を整理すると:
\begin{array}{c|c|c|c}
\hline
\quad自然な定義域\quad&\quad マッピング規則 \quad&\quad 値域 \quad&\quad 到達域 \quad\\\hline\\
\quad \mathbb{R}^n \quad&\quad A \quad&\quad A\boldsymbol{x} \quad&\quad \mathbb{R}^m \quad\\
\\
\hline
\end{array}
列ベクトル行列関数の線形関数が
\mathcal{L}:\mathbb{R^n}\to \mathbb{R^m}
行ベクトル行列関数
上記の列ベクトル行列関数と似ていますので、解説を省略します。
詳細は 行ベクトル行列関数ページで記載してあります。
参考情報