はじめに
「Power Automate Desktop(以下、PAD)なら無料で使える」って話題になってましたが、UiPathも2022年11月からAutomation Expressライセンスの提供が始まり、PAD同様に個人のニーズに限定した使い方でStudioXおよびStudio Webが無料で使える様になりました。Automation Expressでは、以前のUiPath Community Editionにあった個人や小規模事業者でないと商用目的で利用できないと言った制限もありません。ちなみに、UiPath Community Editionは全てを対象に非商用目的でしか利用できなくなりました。
UiPathユーザーなら既に知っている方も多いと思うので、本ブログは、UiPathを知らない人向けになっています。
尚、タイトルの【無料RPAツール】って書き方は適切ではないかも知れませんが、PADで定着しちゃってるので合わせてます(笑)
前提
- このライセンスは一連の特別な利用規約によって管理され、その利用は「Acceptable Use Policy」に記載されているように個人のニーズに限定されます。
- 本情報は2023年5月現在のものです。それ以降に利用の際は、その時点での最新情報を調べることをお勧めします。
- Automation Cloud利用が前提です。
使える製品・機能
Automation Expressで使える製品は下記の通りです。
・StudioX
・Studio Web
この製品における制限付きのアクセス権が付与されています。例えば、自身の業務の自動化をStudioXで開発し、Orchestratorの個人用ワークスペースにパブリッシュ、そして、そのプロセスをAssistantからロボット実行すると言った使い方ができます。
<参考動画>
①StudioXからワークフローを個人用ワークスペースにパブリッシュ
②パブリッシュしたワークフローのプロセスをAssistantから実行
ピクチャインピクチャ(PIP)を使うとロボットは別セッションで実行し、PCは占有されないので人はPC操作を継続できます。また、Assistantのアラーム機能で設定した時間になると、通知がきてワンクリックでロボットが実行できます。すなわち、Automation Expressライセンスでも、個人用ワークスペースのプロセスのみの表示・選択になってしまうこと以外は、ほぼ機能します。(管理統制に関わる一部の機能は除く)
Automation Expressライセンスは最新バージョンのStudioXとAssistantが適用されます。バージョン固定はできません。
もう少し、細かな説明は以下を参照。
利用の方法と手順
商用のAutomation Cloudの組織を利用する場合
Enterprise版の組織には100ライセンス付与されています。
組織の管理者に招待されることによってライセンスを割り当てることができます。
手順はAutomation Cloud>管理>アカウントとグループ>ユーザーを招待の順で画面を遷移し、下図の操作を行います。
念のため、Automation Cloud>Orchestrator>テナント>アクセス権を管理でユーザーによるオートメーションを有効化されているかも確認しておきましょう。
Freeプランの組織を利用する場合
Freeプランの組織は、だれでも無料で作成できます。
Freeプランの組織には25ライセンス付与されています。
Free プランで新しい組織を作成すると、ライセンスが自動的に割り当てられます。尚、Free プランでも組織の管理者が他のユーザーを招待することによってライセンスを割り当てることができます。手順については前述した商用のAutomation Cloudの組織の場合と同様です。
おわりに
UiPathは、統制管理や展開に優れたプラットフォームですが、それらの機能に一部制限があったり、バージョンが更新されても、それでも無料が良い!って人向けのご参考になればと思います!
「無料RPAツール」は特定のツールだけではなくなってきたので、「無料RPAツール」と言う発信は、今後減ってきそうな気がします(笑)