#はじめに
今回は,Janomeという形態素解析用のパッケージを例に,Anaconda環境にパッケージをインストールする方法についてお話しします.
Janome以外のパッケージをインストールする場合も,基本的な手順は同じですので,"Janome"の部分を読みかえてください.
また,本記事ではWindowsの場合のインストール方法を紹介していますが,Macの場合もほとんど同じなので,是非参考にしてください.
#1. Anacondaのインストール
Anaconda(アナコンダ)は簡単にデータサイエンス向けのPython環境を構築できるプラットフォームです.
ここでは,Anacondaのインストール方法を紹介します…と言いたいところですが,こちらのサイトで非常に分かりやすく解説されているので,省略します.
(Macの場合はこちら)
#2. 仮想環境の構築
今回は,新しい仮想環境を構築し,その環境にJanomeをインストールしていきます.
※既に仮想環境を構築しており,そこにJanomeをインストールしたい場合は読み飛ばしてください.
仮想環境は次のコマンドで構築できます.今回は,Pythonのバージョンを3.7とし,環境名を"new_env"としていますが,必要に応じて変更してください.
$ conda create -n new_env python=3.7
構築できたか確認してみましょう.
次のコマンドで仮想環境の一覧を確認できます.
$ conda info -e
# conda environments:
#
base * C:(省略)
new_env C:(省略)
"base"というデフォルト環境の他に"new_env"という環境ができていますね.
このようになっていれば成功です.
(現在はnew_envではなく,baseが有効になっているので,baseの行に * [アスタリスク] がついています.)
###補足
Janomeの動作に必要なPythonのバージョンについてはJanome公式ドキュメントを参照してください.2020/10現在(Janome v0.4)では,Python3.6以降だと動作するようです.
#3. 仮想環境の有効化
仮想環境は構築しただけでは意味がありません.
構築した仮想環境を使用したい場合,"有効化(アクティベート)"する必要があります.
今回は仮想環境の名前を"new_env"としているので,次のコマンドで有効化できます.
$ conda activate new_env
ターミナルの行頭が(base)から(new_env)に変わったら成功です.
ちなみに,仮想環境を無効化(new_envからbaseに戻す)したい場合はconda deactivate new_env
を実行します.
#4. Janomeのインストール
Janome(ジャノメ)はPythonの形態素解析ライブラリです.
ここでは,Janomeのインストール方法を紹介します.
###condaによるインストール
Anaconda環境にパッケージをインストールする際に使用できるコマンドとして,pip
とconda
の2種類が存在しますが,Anaconda環境ではconda
を使用することが推奨されています.
これは,パッケージ管理方法の違いなどによる不具合を避けるためだそうです.
しかし,conda
にはpip
と比較して提供されているパッケージが少ないという弱点があります.
それでは,次のコマンドを実行して,Janomeが提供されているのか確かめてみましょう.
$ conda search janome
…
PackagesNotFoundError: The following packages are not available from current channels:
…
2020/10現在では,提供されていないようです.
仕方なくpip
を使うことにします.
###pipによるインストール
次のコマンドを実行してJanomeをインストールしましょう.
$ pip install janome
インストール済みパッケージの一覧を表示して,Janomeがインストールできたか確認してみましょう.
conda list
# packages in environment at C:(省略):
#
# Name Version Build Channel
ca-certificates 2020.10.14 0
certifi 2020.6.20 pyhd3eb1b0_3
janome 0.4.1 pypi_0 pypi
openssl 1.1.1h he774522_0
pip 20.2.4 py37_0
python 3.7.9 h60c2a47_0
setuptools 50.3.0 py37h9490d1a_1
sqlite 3.33.0 h2a8f88b_0
vc 14.1 h0510ff6_4
vs2015_runtime 14.16.27012 hf0eaf9b_3
wheel 0.35.1 py_0
wincertstore 0.2 py37_0
zlib 1.2.11 h62dcd97_4
ちゃんとjanomeがありますね!
Python上でimport janome
を実行してエラーが出なければ,これで完了です!
#最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました.
Janome以外のパッケージも同じ方法でインストールできるはずなので,必要に応じてインストールしていきましょう.
##参考文献