※本記事には、筆者が業務上関わっているサービスへのリンクが含まれます。機能や仕様は利用時点の情報です。
「前の字幕をそのまま使って」の難しさ
フリーランスの動画編集者として働いていると、次のような依頼を受けることがあります。
前回の動画で使った字幕データを、そのまま使ってください。
しかし、実際に届く字幕データは、毎回同じ形式とは限りません。
テキスト、SRT、VTTなど、クライアントによって使っている形式が異なります。
タイムコードの書き方や字幕の区切り方も統一されていないため、そのまま編集ソフトに読み込めないことがあります。
字幕データの修正で時間がかかる理由
字幕の内容が合っていても、次のような問題があると修正が必要です。
- セリフの区切りが不自然
- タイムコードが音声とずれている
- 1つの字幕に文章が詰まりすぎている
- 改行位置が読みづらい
- 話者が変わる位置が分かりにくい
- 納品形式とファイル形式が合っていない
こうしたデータを直すには、音声を聞き直しながら字幕を一つずつ確認しなければなりません。
動画の編集よりも、字幕データの整理に時間がかかることもあります。
字幕の初稿を自動生成する
毎回ゼロから字幕を作るのではなく、まず動画から字幕の初稿を生成する方法を試しました。
今回使ったのは、音声の文字起こしと翻訳字幕の生成に対応した動画翻訳ツールです。
基本的な流れは次のとおりです。
- 動画をアップロードする
- 原文の言語を確認する
- 翻訳先の言語を選択する
- 音声を文字起こしする
- 翻訳字幕を生成する
- 原文と訳文を確認する
- 必要な形式で書き出す
この方法なら、最初から字幕の文章やタイムコードを手入力する必要がありません。
自動生成された字幕を初稿として使い、必要な部分だけ修正していきます。
納品形式に合わせて書き出す
字幕の納品形式は、クライアントや利用するサービスによって異なります。
| 形式 | 主な用途 |
|---|---|
| SRT | 動画編集ソフトや動画配信サービス |
| VTT | Web動画やオンライン配信 |
| ASS | 字幕の装飾や細かい表示設定 |
| 字幕付き動画 | 字幕を動画に直接表示する場合 |
例えば、SRTの基本的な構造は次のようになります。
1
00:00:01,000 --> 00:00:04,000
字幕の表示内容です。
2
00:00:04,500 --> 00:00:07,000
次の字幕が表示されます。