はじめに
国連開発計画(UNDP)では新しいWebGISプラットフォームであるGeoHubをインハウスかつオープンソースで開発しています。
ArcGISなどの有償のプラットフォームを使ったプロジェクトなどはありましたが、UNDPは他の国連機関と比べて、これまでGISデータの利活用はあまりされてきませんでした。UNDPで働くスタッフの大半はPolicy makarでGISを活用できるスキルを持った人は非常に限られています。またそれぞれのカウントリーオフィスが持っているであろう膨大はGISデータを組織を横断して共有し、利活用できるようにしたいという思惑もあります。
そういったこともあって、GeoHubはGIS経験のない人でもできるだけ容易にデータをアップロードし、ビジュアライズして、地図を保存し、共有できるようにすることを意識して開発しています。
アクセスの仕方
以下のURLからGeoHubにアクセスできます。
インフォメーション
現在ランディングページをもっとみやすいように再デザインをしていますので、近日中にアップデート予定です。
ヘッダーの右側にあるSign inボタンからGitHubアカウントを持っているユーザー、もしくはUNDPを含む全ての国連機関職員なら誰でもサインインすることができます。
プラットフォーム自体はサインインしなくても利用可能ですが、新しいデータのアップロードや地図の保存などは利用できません。
主な機能
データ管理機能
データポータルはこちらからアクセスできます。Data uploadボタンから主なGISデータフォーマットは大体アップロード可能です。
ラスタデータはパイプラインで自動的にCOG(Cloud optiomised GeoTiff)に変換され、ベクタデータはPMTilesとFlatGeoBufに変換されて、UNDPのAzureにアップロードされます。
また、すでにあるデータを検索することも可能です。
ユーザーがデータをアップロードしてオープンデータとして公開する以外に、一部のSTACデータから衛生画像を追加できるようにもしています。
- Microsoft Planetary Computer (Sentinel 2, ESAなど)
- STAC Catalog (Maxar Open data, JAXA, HREAなど)
- UNDP STAC Catalog(Night time light mosaic)
以下は衛星データのみを検索した例です。
地図編集機能
地図編集ページはこちらからアクセスできます。
各レイヤごとにデザインの編集が可能です。サインインしていれば、地図を保存し、URLを共有することもできます。
また、ベクタデータのみですが、属性テーブルも表示可能です。
ストーリーマップ作成機能
一番新しい機能として、Maplibreを利用したスクロールベースのストーリーマップを簡単に作成できるストーリーマップビルダーがあります。こちらからアクセスできます。
例えば、以下はサンプルのストーリーマップになります。
Viewボタンを押すと、ストーリーマップ本体が表示されます。
Editボタンを押すとストーリーマップエディタが表示されます(地図作成者または許可されたユーザーのみ可能)。
以下はサンプルのスクリーンショットになります。
パワーポイントのような見た目のUIでできるだけ簡単に、GeoHub Mapsで保存した地図からストーリーを作成できるようにしています。
ソースコード
GeoHubはBSD 3 Licenseで開発するオープンソースです。全てのソースコードは以下のリポジトリからアクセス可能です。