AI時代に資格は本当に価値を失うのか
ここ数年、
「AIが何でも教えてくれる時代に、資格なんて意味があるの?」
そんな意見を耳にすることが増えました。
確かに、生成AIは多くの知識を瞬時に提示できます。
分からないことはAIに聞けばいい。
そう考える人が増えるのも自然でしょう。
しかし私は、これまでの記事を書いてきた中で、むしろ逆の結論にたどり着きました。
AI時代だからこそ、資格の価値は見直される可能性がある。
今回は、その理由について考えてみます。
資格だけで仕事ができるわけではない
最初に誤解のないようにお伝えしておきます。
私は、
資格を持っているだけで仕事ができる
とは考えていません。
実務では、
経験、
判断力、
コミュニケーション、
課題解決力など、
資格だけでは測れない能力が数多く求められます。
これはAI時代になっても変わりません。
それでも資格が見直される理由
では、なぜ資格なのでしょうか。
その理由は、
これまでの記事で書いてきた二つの変化にあります。
一つ目は、
経験を積む機会が減ること。
二つ目は、
知識の価値が高まること。
若手が経験を積みにくくなる。
そしてAIを使いこなすためには、
知識がこれまで以上に重要になる。
そうなると、
企業は新しい人材をどのように評価すれば良いのでしょうか。
「知っている」を客観的に示す手段
採用でも、
異動でも、
プロジェクトアサインでも、
企業は
「この人は何ができるのか」
を判断しなければなりません。
しかし、
経験だけでは判断しにくくなる。
だからこそ、
知識を体系的に学び、一定の理解を持っていることを客観的に示す手段
として、
資格が再び注目される可能性があります。
もちろん、
資格だけで十分ではありません。
しかし、
何もない状態よりは、
一つの判断材料になります。
AIを使う人ほど基礎知識が重要になる
私は、
AIを日常的に使うようになって、
一つ強く感じることがあります。
AIは、
知識がある人ほど、
その能力を引き出せる。
ということです。
例えば、
ニューラルネットワークを理解していれば、
AIの回答を評価できます。
Transformerを知っていれば、
モデルの得意・不得意も見えてきます。
評価指標を知っていれば、
AIが出した結果をそのまま信じることも減ります。
つまり、
AIは知識を不要にする存在ではありません。
知識がある人を、さらに強くする存在なのです。
AI時代の資格は「暗記」ではない
私は、
AI時代の資格の意味も変わると思っています。
昔は、
知識を暗記すること自体に価値がありました。
しかし今は、
AIが知識を持っています。
だからこそ重要なのは、
知識を暗記していることではなく、
知識を理解し、AIと組み合わせて活用できること
ではないでしょうか。
つまり、
AI時代の資格は、
暗記力を証明するものではなく、
体系的な理解を身に付けた証明
へと役割が変わっていくのかもしれません。
なぜ私はE資格に注目しているのか
私は、
AIを学ぶのであれば、
まずは基礎理論を理解することが重要だと考えています。
だからこそ、
ディープラーニングを体系的に学ぶ機会として、
JDLA E資格には大きな意味があると思っています。
もちろん、
E資格は認定プログラムを修了しなければ受験できません。
また、
資格を取得しただけでAIを使いこなせるようになるわけでもありません。
しかし、
AI時代の土台となる知識を体系的に学ぶという意味では、
非常に価値のある学習機会ではないでしょうか。
そのため、
私自身もE資格対策書籍を執筆しています。
単なる試験対策ではなく、
AIを理解し、
AI時代に活躍できる人材になるための土台作りを意識して執筆しました。
もしAIを本格的に学んでみたいと思われる方は、
一つの選択肢として参考にしていただければ幸いです。
次回予告
ここまでは、
経験、
知識、
資格について考えてきました。
では、
AI時代に本当に市場価値が高まる能力とは何なのでしょうか。
次回は、
「AIを使える人」と「AIを理解している人」の違い
について考えてみたいと思います。
AIは誰でも使える時代になります。
だからこそ、
その先にある「理解」の価値が、これまで以上に重要になるのではないでしょうか。
