Clamd client(1)
Clam AntiVirus
NAME
clamdscan - ファイルとディレクトリに対して
Clam AntiVirus デーモンを使用してウィルススキャンを実行します。
SYNOPSIS
clamdscan [options] [file/directory]
DESCRIPTION
clamdscan
は clamscan
の代わりに使用される clamd クライアントです。
clamdscan
は clamscan
に実装されている全てのオプションを受付けます。
しかし clamdscan
のスキャン機能は clamd に依存する為、
大半のオプションは無視されます。
OPTIONS
-h, --help
ヘルプ情報を表示して終了します。
-V, --version
バージョン番号を出力して終了します。
-v, --verbose
詳細を表示します。
--quiet
エラーメッセージのみを出力します。
--stdout
標準出力(stdout)へ全てのメッセージ(libclamav の出力は除く)を出力します。
--config-file=FILE
clamd の設定を FILE
から読み込みます。
-l FILE, --log=FILE
スキャン結果を FILE
へ保存します。
-f FILE, --file-list=FILE
FILE
に列記されたファイルを一つ一つスキャンします。
-p A[:I], --ping A[:I]
clamd へ送信された ping
へ A
回まで応答します。
応答間隔 I
の指定は任意です。
-w, --wait
clamd の始動を 30 秒待機します。
オプションで ping
と一緒に使用して、
clamd をチェックする試行回数 A
と
応答間隔 I
を設定します。
-m, --multiscan
マルチスキャンモードでは clamd はスレッドを並行使用して
ディレクトリの内容をスキャンします。
このオプションはマルチプロセッサーとマルチコアシステムにおいて特に有用です。
ユーザーがコマンドライン上で複数のファイルまたはディレクトリを指定した場合、
指定されたファイルまたはディレクトリはキューへ格納されて clamd へ個別に渡されます。
これは単一のファイルは常に単一のスレッドでスキャンされることを意味します。
同様に clamdscan
は他のディレクトリをスキャンするリクエストが送信される前に、
clamd がディレクトリのスキャン(マルチスキャンモードで実行)を終えるまで待機します。
このオプションは --fdpass と組み合わせて使用することができます。
-z, --allmatch
マッチ後にスキャンを継続して
ファイル内で追加のマッチを実行します。
--remove
感染したファイルを除去します。
--move=DIRECTORY
感染したファイルを DIRECTORY
へ移動します。
--copy=DIRECTORY
感染したファイルを DIRECTORY
へコピーします。
--no-summary
スキャン終了時にサマリーを表示しなくなります。
--reload
clamd へウィルスデータベースの再読込を要求します。
--allmatch
一致を検出後、スキャンを継続します
-i, --infected
感染したファイルのみを出力します。
--fdpass
ファイル記述子のパーミッションを clamd へ渡します。
これは clamd が別のユーザーとして実行されている場合に、
ファイルを clamd にストリーミングするよりも
高速であるため便利です。
clamd がローカル(unix)ソケット経由で接続されている場合に限り使用可能です。
--stream
clamd へファイルストリーミングを強制します。
ストリーミングが要求される場合は
clamdscan
が自動的に検知する為、
一般的には不要なオプションです。
このオプションはデバッグと試験の為だけに存在しています。
他のケースでは --fdpass が優先されます。
EXAMPLES
(0) 一つのファイルをスキャンします:
clamdscan file
(1) 現在の作業ディレクトリをスキャンします:
clamdscan
(2) /home
配下の全ファイルをスキャンします:
clamdscan /home
(3) 異なるユーザーとして clamd が実行されている場合にファイルをスキャンします:
clamdscan --fdpass ~/downloads
(4) 標準入力からスキャンします:
clamdscan - < file_to_scan;
cat file_to_scan | clamdscan -;
RETURN CODES
-
0 : ウィルス検出無し
-
1 : ウィルス検出有り
-
2 : エラー発生
SEE ALSO
- clamd(8)
- clamd.conf(5)
- clamscan(1)