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テクノロジー検証Advent Calendar 2022

Day 13

vPro対応PCを検証用仮想プラットフォームにする話(3)〜標準WebUIによるリモート制御編〜

Last updated at Posted at 2022-12-12

vPro対応PCを検証用仮想プラットフォームにする話(3)〜標準WebUIによるリモート制御編〜

前回まで

vPro対応PCのintel ME設定画面から AMT(Active Managment Technology)の設定を行いました。

今回は設定済みのvPro対応PCへのリモート接続方法をご紹介します。

AMTへのリモート接続方法について

有効にしてIP設定を行ったAMTはリモートから接続できるようになります。

pingによる疎通確認

動作確認のため、リモート端末側から vPro対応PCのAMTに設定したIPアドレスに ping を打ってみます。
確認のためvPro対応PCを電源をOFFにした状態で、AMTに設定したipアドレスに対して ping を打ちます。

PS C:\Users\user> ping 192.168.0.80

192.168.0.80 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
192.168.0.80 からの応答: バイト数 =32 時間 =3ms TTL=255
192.168.0.80 からの応答: バイト数 =32 時間 =3ms TTL=255
192.168.0.80 からの応答: バイト数 =32 時間 =3ms TTL=255
192.168.0.80 からの応答: バイト数 =32 時間 =3ms TTL=255

192.168.0.80 の ping 統計:
    パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
    最小 = 3ms、最大 = 3ms、平均 = 3ms
PS C:\Users\user>

疎通できない場合にはintel MEセットアップ画面から、AMTのネットワーク設定を確認してください。

また、vPro対応PCの電源を入れた後(OS等が起動していない状態)に疎通できるようになる場合には、AMT の POWER CONTROL設定が Desktop: ON in S0 になっている可能性があります。vPro対応PCの電源が落ちている状態でもAMTに接続できるようにするためには、Desktop: ON in S0, ME Wake in S3,S4-5 に設定してください。
3-1.JPG

WebUIによる接続とコントロール

pingによるIP疎通が確認できている場合、AMTは 16992/tcp で httpで待受をしています。
リモート端末側から 以下URLにアクセスしてみてください。

http://<vPro対応PCのAMTに設定したIPアドレス>:16992/

正常にアクセスできると、以下のような Log On 画面が表示されます。
3-2.png
ユーザ名:admin、設定したパスワードでログインします。

以下のようなWebUIが表示されます。

3-2b.png

AMTの標準WebUIでは以下のことが可能です。

AMT WebUI上の表示 意味 備考
System Status システムの状態
Hardware Information ハードウェア情報の表示
(マザーボードの型番、BIOSバージョン情報、CPU型番、クロック数,メモリDMM型番,容量、SPEED,DISK型番、容量)
Event Log POSTエラーを含む、ハードウェアイベントを表示
Remote Control 電源ON/OF、ハードリセット
Power Policies AMTを本体電源OFF状態で起動するかどうか。 intel MEセットアップ画面のPOWER CONTROLE設定と等価
Network Settings AMTのIPv4設定
intel MEセットアップ画面の 設定と等価
IPv6 Network Settings AMTのIPv6設定 intel MEセットアップ画面の 設定と等価
System Name Settings AMTのホスト名、ドメイン名の設定 intel MEセットアップ画面の 設定と等価
User Accounts AMTログインユーザ名、パスワード、ロールの設定
Web Application Links WebUIからは設定不可

AMTの標準WebUIで実質的に使えるリモートからの制御はRemote Controlの電源コントロールだけになります。
目立たない機能かもしれませんが、これは非常に役に立ちます。

ネットワーク経由の電源ONの仕組みとしてWoLがありますが、ハードウェア、ファームウェア、OS側の設定を適切に行わないと機能しません。起動のためのマジックパケットがUDPで特殊なツールを必要としますし、マジックパケットはEthernetブロードキャストとして送信されるため、同一L2ブロードキャストドメイン≒同一IPv4サブネット内でしか機能しません。

何よりWoLはパケット送信による電源OFF/ONの成否がすぐに分かりません。

その点、AMTは汎用Webブラウザでアクセスできる=TCPでアクセスできるため、ルーターの先の別IPv4セグメントからアクセス可能ですし、WebUI上で状態を確認できるため電源ONコマンドを送った結果も把握できます。またハードリセットを含むOSに依存しない強制電源OFFも可能です。

以上の点から、検証用仮装プラットフォームとして使う場合にAMTのRemote Control機能は有用です。

まとめ

今回はAMTの標準WebUIによるvPro対応PCの操作方法をご紹介しました。

次回予告

AMTの標準WebUIでは最低限の機能しかできません。

次回はAMT対応ソフトウェアであるMeshCommaderについてご紹介します。

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