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HULFT8.3以前 → 8.4以降 へ定義を移行する際のTips

Last updated at Posted at 2022-04-28

定義抽出/取込の正しい手順

通常、HULFTの設定移行に関しては、下記のどちらかを使うかと思います。

 (1) 専用コマンド (utlgen / utlupdt) でファイルをエクスポート/インポートする
 (2) HULFT Manager で「エクスポート」→「インポート」を実行する

ですが、それぞれ以下の制約があります。

 (1) 完全な移行であれば問題ないが、目視で確認したり、修正を加えたい場合には不向き
 (2) CSVで出力/取込できるが、そもそも HULFT8.4 以降でしか使えない

というわけで、例えば、
 「古くなった現行サーバのOS更改に伴って、別途構築した新サーバへ、HULFT定義を移行したい。
  移行に際しては、不要な定義を削除したり、一部を修正したりしたい。」
という場合には、上記以外の手順が欲しくなります。

他に手順があるの?

無理矢理な方法ではありますが、下記の方法でなんとかなります。

 (3) HULFT Manager で「CSV出力」→「インポート」を実行する

です。

「インポート」は HULFT8.4 以降でしか使えませんが、「CSV出力」は8.3以前のバージョンでも使えるため、このやり方を採用します。

ただし…

注意しないといけないこと

「CSV出力」で取得したCSVファイルを「インポート」で取り込む場合には、下記に注意しないといけません。

[1] フォーマットの違い

「インポート」のフォーマットでは、どの定義を取り込むかを、CSVの各行の先頭列に記載された内容で判断します。主に、
 SND(配信管理情報), RCV(集信管理情報),
 HST(詳細ホスト情報), TGRP(転送グループ情報),
 JOB(ジョブ起動情報)
のいずれかを、「CSV出力」で取得したCSVファイルの先頭列に追記する必要があります。

[2] 項目数の調整

HULFT8.4 と HULFT8.3 以前では、項目数が異なる場合があります。
例えば、HULFT7との比較では、下記の違いがあります。

7.x 8.x
自ネットPROXYサーバ名 PROXYサーバ名
自ネットPROXYポートNo. PROXYポートNo.
相手ネットPROXYサーバ名 -
相手ネットPROXYサーバ名 -

項目数(=列数)をあわせておかないと「インポート」時にエラーとなります。

[3] 言語の違い

「CSV出力」で取得できるCSVファイルの言語は、HULFT Manager の言語設定によって日本語/英語が選択できますが、「インポート」ではすべて英語で記載されている必要があります。(でないとエラーとなります)

なので、例えば、
 「古くなった現行サーバのOS更改に伴って、別途構築した新サーバへ、HULFT定義を移行したい。
  移行に際しては、不要な定義を削除したり、一部を修正したりしたい。
  そして英語が読めないので、CSVファイルは日本語でほしい。
という場合には、「インポート」時に英語に直す必要があります。

その時は、下記を参考にしてください。

項目名の日本語/英語対応表

HULFTの項目に関して、日本語/英語の対応表が探してもなかったので、作りました。

Type 項目名 日本語 英語
共通 各項目で共通 する Yes
しない No
EBCDICコードセット
/ EBCDIC Set
自動 Autoconfiguration
カナ文字 Katakana
英小文字 Lower Case
IBM英小文字 Japan (Latin) for IBM
IBM英小文字拡張 Japan (Latin) Extended for IBM
NECカナ文字 NEC Katakana
IBMカナ文字拡張 Japan (Katakana) Extended for IBM
中国語簡体字拡張 Simplified Chinese Extended
SND 配信ファイルの扱い
/ Transfer Block Length
保存 Keep
クリア Clear
削除 Delete
ロック Lock
圧縮レベル
/ Compression Preference
圧縮なし None
横圧縮 Horizontal
縦横圧縮 Vertical
DEFLATE圧縮 DEFLATE
シフトコードの扱い
/ Shiftcode Mode
付加する Add
付加しない Do not add
コード変換
/ Code Conversion
配信側 Sending Side
集信側 Receiving Side
無変換 No Conversion
RCV 登録モード
/ Registration Mode
新規作成 New Creation
置き換え Replace
追加 Append
異常時の処置
/ Error Handling
削除 Delete
保存 Keep
復元 Restore
集信形態
/ Receive Mode
単一集信 Single Receive
複数集信 Multiple Receive
集信完了通知
/ Notification
受信完了 Receive Completion
正常時ジョブ完了 Successful Job Completion
HST 漢字コード種
/ Code Set for Transfer
IBM漢字 IBM Kanji
IBM簡体字 IBM Simplified Chinese
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