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Adobe Campaignクエリー道場(2)〜重複値を探す

Last updated at Posted at 2022-10-10

Adobe Campaignクエリー道場、前回の記事では、ユニークな値を持つ行を数えるクエリーを扱いました。今回は逆に、重複する値を取り出すことを考えてみましょう。
よくあるのは、ひとりが同じアドレスで何回も登録しちゃってる、みたいなケース。そんなダブってるアドレスを抽出したいというような場合です。
Campaignのクエリーではどうやるか。さっそく見てみましょう。

「受信者」スキーマで2回以上出現する「Eメール」を抽出し、その回数も得るクエリーを作ってみます。
「クエリ」アクティビティをダブルクリックし、ディメンジョンが「受信者」スキーマであることを確認、「フィルター条件」をダブルクリックしてください:
filtering-conditions.png
「フィルター」画面に遷移しました。フィルター条件は今回重要ではないので適宜設定していただければOKです。
ポイントはここから。「データグループ化句を追加」をチェックしてください:
add-group-by-clause.png
「グループ化の条件」で「式」の上をクリック、さらに「式を編集」をクリック1:
edit-expression.png
「選択するフィールド」で「詳細選択」をクリック:
shosai-sentaku.png
「数式のタイプ」で「集計関数のプロセス」をクリック。前回紹介した集計関数がまた出てきました。今回は重複を数えるので「ユニーク」をチェックしないように注意してください。「カウント」をクリックしたら「次へ」:
aggregation-count.png
メールアドレスの重複を数えるので「Eメール」をクリックして「完了」:
field-to-select.png
「フィルター」画面に戻ってきました。「式」が「count(eメール)」となっていることを確認してください。メールアドレスをカウントしてるんだな、ってことは見て取れますね。
じゃあ「重複」はどう考えるんでしょう。それにはまず「演算子」の上をクリックしてドロップダウンリストから「より大きい」を選択:
greater-than.png
そして「値」の上をクリックして数字の1を入力します。「重複」とは同じメールアドレスが1個だけじゃないということなので、1より大きい、という条件を設定したのです。
「count(eメール)」「より大きい」「1」となりましたね。「完了」をクリックして「クエリ」画面に戻りましょう:
having-done.png
まだまだ大事なところが残っています。ついてきてください!
戻ってきた「クエリ」画面で「データを追加...」をクリックします:
add-complementary-data.png
フィルタリングディメンジョンを選択してください:
select-data-type-to-add.png
select-field-to-add.png
「追加するデータ」の「使用可能フィールド」で「Eメール」をダブルクリックし「出力列」に追加:
2022-10-07_8-34-41.png
ここが今回最大のポイント。いま追加した「Eメール」の「グループ」列をチェックして「はい」にしてください:
check-on-grouping.png
もう一度「使用可能フィールド」で「Eメール」をダブルクリックし「出力列」に追加:
add-email.png
追加した行の「式」の上をクリックし、こんどは直接「count(@email)」と入力しましょう2。「ラベル」と「式」の値が「count(eメール)」と変化することを確認してください:
count-second-row.png
「完了」して「クエリ」に戻り、「追加データを編集...」をクリック:
edit-additional-data.png
「追加列」で「詳細設定パラメーター...」をクリック:
advanced_parameters.png
前回と同様、今回も「ターゲティングディメンジョンのプライマリキーの自動追加を無効にする」をチェックして「OK」:
disable-adding-primary-keys.png
あとは「OK」を続けてダイアログを閉じていきワークフローキャンバスに戻れば完成です。結果を見るためにワークフローのプロパティで「2つの実行間の中間母集団の結果を保持」をチェックしてください3:
keep-interim-results.png
ワークフローを保存して実行してみましょう。「クエリ」からの遷移矢印を右クリック→「ターゲットを表示...」で結果を見ると:
results.png
重複しているメールアドレスとその数が得られました。「count(eメール)」の見出しをクリックすると並べ替えができます。画面は▼で降順にしたところ。画面例では同アドレスを3回も登録している方もいることがわかりますね。

このとき発行されているSQLを見てみましょう:

SELECT   R0.sEmail, count(R0.sEmail) FROM NmsRecipient R0 WHERE ((R0.iRecipientId > 0 OR R0.iRecipientId < 0)) GROUP BY R0.sEmail HAVING (count(R0.sEmail) > 1)

「GROUP BY R0.sEmail」が、上記手順中の追加データで「グループ」にしたところ。出力行をメールアドレスごとにまとめています。
続く「HAVING (count(R0.sEmail) > 1)」が、上記手順中「データグループ化句を追加」による部分。同じメールアドレス数(count(R0.sEmail))が1個より多い(>1)という条件を与えることで「重複」を選び出しています。
SQLでは、group by 〜 havingは頻出の基本テクニック。「SQLの本質を理解するための重要な鍵」と言う識者もいるほどです。ぜひ上記操作手順と対照させながら、その意味と動きをつかんでみてください。

いかがでしょうか。重複を探したい、と思うことはなにげにけっこう多いのではないかと思います。とはいえなかなかクセが強いCampaignのインターフェイス。SQLならすらすら書ける、という方でも戸惑うことがあるかもしれません。でもこのシリーズではまだまだ、そんな迷える子羊たちを導く実践テクを紹介していくつもりです。フォローして使いこなしを身につけ、誇り高きCampaignクエラーになってください!

本稿の内容は筆者のオンプレミス型デモ環境(Adobe Campaign Classic 9342@6583a8a・PostgreSQL 11.14)上で実施した検証に基づきます。別環境における同様の動作を保証するものではありません。またデータは架空のものであり、既存の配信や実在の組織とはいっさい関係がありません。

  1. ここで直接「count(@email)」と入力してしまってもOKです。

  2. 注1で言及した直接入力です。

  3. 本番環境ではこの設定は決して行わないでください。本稿では学習目的のため一時的に設定しています。

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