本記事は サムザップ Advent Calendar 2025 の23日目の記事です。
最近、社内施策で「使用食堂開発(Usage Cafeteria Development、略して UCD)」という取り組みを始めてみました。食堂に集まり、AIツールを使って開発しながら、お互いの使い方を見せ合って学ぶ取り組みです。
食堂を使用してAIを使用して開発をする、そんな施策を今回紹介したいと思います。
きっかけ:AI活用が個人に閉じていた
最近、ChatGPTやClaude Code、Cursor、CodexなどのAIコーディング支援ツールがかなり使われるようになってきました。コード生成やリファクタリング、設計、ドキュメント整理など、いろんな場面でAIが相棒になってきています。
しかし、AIの使い方が個人に閉じていて、組織内・チーム内で共有しにくいことが課題に感じていました。
- あの人、めっちゃAI使いこなしてるらしいけど、どうやっているんだろう?
- プロンプトはどう書いているの?と聞いても、実際のワークフローまでは見えない
- 開発のどのタイミングでAIを使って、どこまで任せるのかがわからない
「プロンプトのコツ」ではなく「ワークフローそのもの」を見せ合える場が欲しくて、使用食堂開発(UCD)を提案しました。実際の画面が見えると、試し方が一気に具体的になるので、チームのAI活用をボトムアップで底上げできると考えたのが出発点です。
場所:なぜ食堂か?
普段のデスク周りとは違う特徴があるので、食堂を選びました。
- レイアウト的に隣の人の画面が自然に見える
- カジュアルな雰囲気で、気軽に話しかけやすい
- 飲み物を片手にリラックスした状態で参加できる
- 部署横断的なコミュニケーションが生まれやすい環境
将来的に参加者が増えても集まりやすく、グループ間の移動もしやすいのも理由です。画面を覗きながら「それどうやってるの?」と自然に会話が生まれる環境を狙いました。
施策内容
基本設定
- 頻度: 週1回(30〜60分)
- 場所: 社内食堂(状況により代替場所)
- 参加: 任意、事前準備不要
- 形式: 1〜2名の作業を見せながら進めるライトなモブプロ形式
当日の流れ
- 事前準備不要でPCだけ持って集合
- 担当者が今日の作業内容とAI活用ポイントを一言共有
- 画面を見せながら実作業し、参加者がその場で質問や提案
- 終了後にSlackへ一言メモを投稿
実際にやってみて
まずはスモールスタートとして、所属チームのエンジニアで試しています。
参加者の感想・学び
実施中もさまざまな意見が飛び交い、想像以上に効果を感じています。
- 他の人がAIを実際にどう使っているか見ることができた
- 「そういうことができるの?」という発見がたくさんあった
- AIツールの使い方が人によって全然違って驚いた
- AIをワークフローのどこに挟むかを知ることができた
- AI を使った並列作業は無理だと思っていたけど、実際に見て「できそう」と思えた
- この作業のときはこっちのモデルを使ったほうがいい、といったモデルの使い分けの提案も出た
- Cursor などの AI ツールで知らなかった機能や便利な使い方を知れた
- Claude Code のスラッシュコマンドの工夫を知れた
- 自分が普段使わない AI ツールを知れた
- Git Worktreeの活用方法と実際のワークフローを知れた
- エディタの新しいトリックも学べた
- 自分のやり方にすぐ周りの人からのフィードバックがもらえた
などなど。
AI 活用や AI ツールだけでなく、開発で使用するツールや開発環境の整え方なども学べて、想像以上に良い施策になりました。
ブラッシュアップした点
画面共有の工夫
MacBookの画面を複数人で覗くと見づらい場面があったため、Slackのハドルで画面共有し、各自のPCで見られる形に落ち着きました。
場所は食堂以外もあり
社内の食堂1は外部の方も入れる場所のため、実務作業が難しいタイミングがあります。そこで参加者の意見を取り入れて、社内のゲームルーム2など別の場所で実施することもあります。
場所が食堂ではなくなっても、名前は使用食堂開発のまま実施しています。
文字起こし
SlackのハドルやZoomの文字起こし機能も用いて文字を残します。NotebookLMなどに文字起こしを食わせることで、その日の気づきや学びを整理することができるのでおすすめです。
まとめ
LT などで話を聞くだけでは、実際にワークフローにどう落とし込むのか、実際に導入してみることが難しいと感じていました。
しかし、実際の画面を見ることで、周りの人も「自分も試してみよう」と思えるようになります。また、その人にとっては当たり前のことでも、他人からしたら新たな発見・学びになるトリックに気づける機会にもなります。
「使用食堂開発(UCD)」は、想像以上に良い施策だと感じています。
もし社内に食堂やカフェスペース、リラックスして作業できる環境があるなら、こういう取り組みを試してみるのはいかがでしょうか。
おまけ:仕様書駆動開発のタイポ?
仕様書駆動開発のタイポじゃないの?と思うかもしれませんが、最初はそうでした。
実は、私用食堂開発とタイポしたのがきっかけで、「なんか面白い話に展開しないかな」と思ってなんとなく ChatGPT に投げたのが始まりでした。
こんなふざけた内容でも真面目に回答してくれるのがAIのすごいところですね。
チャッピーと話しながら内容を詰めていき、何度か話していくうちに、実際に開催した「使用食堂開発」になりました。





